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有限会社宇佐美潔建築計画工房の宇佐美代表は、神奈川県横須賀市で地域に根づいた活動をされている建築家さんです。
宇佐美代表は、福祉のお仕事をされている奥様と共に、地域のお年寄りを災害から守ることを目的とした交流会をボランティアで開催しています。
また、建築家のお仲間と共に一般の方々に向けた展覧会を開催し、家づくりのことや建築家のお仕事について知ってもらうための機会づくりをされています。
建築家としてのお仕事だけでなく+αの活動を積極的にされている宇佐美代表の原動力は、自分が「楽しい」と思えること。
そんな宇佐美代表が建築家として日頃から考えていらっしゃることを、インタビューにてお伺いしてきました。
地域のお年寄りを災害から守るため、交流会を開催している
スタッフ
有限会社宇佐美潔建築計画工房さんは1994年の事務所設立依頼、ずっと横須賀市で活動をされているのでしょうか?
宇佐美代表
いいえ、しばらくは東京の上野毛に事務所を構えていました。
10年くらい前に空き家になった今の家に引っ越してきて、それからずっと横須賀市で地域に根づいた活動をしています。
この家は古い建物なので震災の後に耐震診断をしたのですが、耐震性がすごく弱いことが分かったので5年くらい前に耐震補強をしたんです。
それ依頼、この家で地域の方々のための交流会を開催しています。

昭和4年築の和のイメージを残して耐震補強した『横須賀の家』。

『横須賀の家』内観
スタッフ
交流会ですか。
参加されるのはどんな方々なんですか?
宇佐美代表
家内が福祉関係の仕事をしているので、そのネットワークで看護師、栄養士、精神保健福祉士など色々な職業の方がいらっしゃいます。
年代も、若い方からもうすぐ100歳になるようなお年寄りの方まで様々です。
今年は開催を見送りましたが、この交流会は5年間続いています。
スタッフ
色々な年齢や職業の方々が関わっているイベントなんですね。
なぜ、そのような交流会を開催しようと思ったんですか?
宇佐美代表
もともとは「木密(もくみつ)を解消するにはどうしたらいいのか?」「高齢者をどうやって災害から守るか」ということを建築家4、5人のチームで研究していたんです。
木密というのは木造住宅密集地域の略で、都市部で地震が起きた時に火災が一気に広がる危険なエリアのことを指します。
その研究では「コミュニケーションが大事」ということが分かり、コミュニケーションを取るために「塀をなくそう」とか、チームのメンバーから色んな案が出ました。
宇佐美代表
その時に私が提案したのが「歩いてこれる半径200メートル以内に一軒くらい、核になる場所をつくる」ということです。
そして、その案を実践してみようという話になりました。
家内が職業柄お年寄りの知り合いが多いので相談したところ、ちょうど今の家が耐震補強をして安全になったこともあり「うちでやってみようか?」ということになったんです。
これが、交流会を開催することになった経緯です。
スタッフ
そういった経緯があったんですね。
ご自身の家を地域の方々のコミュニケーションツールにされるなんて、素晴らしい社会貢献だと思います。
宇佐美代表
どんな社会貢献が出来るかは人によって違います。
私の場合は建築家なので、築60年の我家を耐震補強することで万が一の時に近所の方が避難できるようにしました。
そして、私の仕事と家内の仕事をうまく融合させることで、交流会というコミュニケーションの場を設けることもできたので、交流会に来た人には「万が一の時にはうちに来てください」とご案内しています。
あと、うちは隣の家と共有の井戸を持っているので、災害時に使えるようにと横須賀市から指定を受けているんですよ。

お隣の家と共有されている井戸のお写真です。
何事も自分が楽しめる範囲でやることが大切
スタッフ
ホームページを拝見したところ、宇佐美代表は定期的に世田谷美術館で展覧会をされていますよね。
あの展覧会は、どういった内容のものなのでしょうか?
宇佐美代表
2、3年に1回、建築家の仲間で集まって『楽しい家に住んでますか?』というタイトルで開催している展覧会です。
テーマは毎回みんなでディスカッションをして「今回はどういうテーマにしよう?」「今回は木のことを知ってもらおう!」という風に決めています。
スタッフ
宇佐美代表
展覧会を開催することで、一般の方々が「住宅ってどうやってつくられてるのかな?」ということを知る機会になるんです。
それに建築家の家づくりは敷居の高いイメージがあると思うので、そのイメージを払拭して頂くことにも繋がればいいなと思っています。
スタッフ
素晴らしいですね。
ですがこれだけ色々な活動を本業の傍らでされていることは、はたから見るととても大変そうに感じます。
宇佐美代表ご自身はどう感じていますか?
宇佐美代表
私は毎日嬉しいですよ。
というのも、みなさんのためではなく自分のためにやっているからです。
やっていること自体はみなさんのためになることですが、自分が楽しくなることをやっているんです。
展覧会も自分が楽しいからやっているんですよ。
スタッフ
なるほど。
ご自身が楽しむことは何をするにも大前提として大切ですよね。
宇佐美代表
そうですね。
建築家としての仕事も、自分が楽しめる範囲でやろうと思っています。
事務所の「工房」という名前も「自分が手を動かしてつくるんだ」という想いを込めてつけた名前なんです。
スタッフ
宇佐美代表はこれまでの建築家としてのキャリアの中で、人をたくさん雇って事務所を大きくしようと思ったことはなかったのでしょうか?
宇佐美代表
私は気が小さいので、仕事を人に任せることができないんです。
逆に言えば、人に任せないとできない大きな仕事は怖くてできません。
今でも設計から監理までずっとハラハラドキドキしているので、大変ですよ。
でも、大変なことと楽しいことは裏腹なことなので、頼んでくださる方がいるのは有難いことですね。
自然災害に対して守りが堅く、柔軟な空間をもつ家づくり
スタッフ
宇佐美代表は建築家としての長年のキャリアをお持ちですが、お仕事を始めた頃と最近とで家づくりに変化を感じることはありますか?
宇佐美代表
気象の変動が激しくなっていて、私が設計を始めた頃とは環境が全く違うということを感じています。
日本の住宅では雨漏りが一番の問題になりますが、雨水については家の開口部に庇(ひさし)をつけて樋(とい)で受けて流すという方法が一般的です。
その設計をする時には、今までずっと1時間で135ミリという雨量を最大値として設計していました。
それ以上の雨量はあり得ないだろうと想定していたからです。
宇佐美代表
ところが今は、その雨量を超える場合があるんです。
ですから、今までと同じ感覚で設計をしていると家の劣化はすごく早くなるのではないかということを最近は思っています。
スタッフ
確かに、昔はめったになかったゲリラ豪雨も最近は多いですし、雨量は年々増えている気がします。
環境に合わせて住宅の設計も変える必要があるんですね。
宇佐美代表
そうですね。
前回の展覧会は「ポスト平成の家」というテーマで、「令和の家づくりではどんなことを心掛けたらいいのか?」ということを考えたんです。
ちょうどその時期に設計していた住宅は、南側からの強すぎる日差しを避けるために北側採光をメインにしたり、換気の良さにこだわったり、環境のことを色々と考えてつくりました。
宇佐美代表
つまりこれからの住宅に一番必要なのは、自然災害に対して守りが堅いこと、なおかつ家の中はすごく柔軟な空間であることだと思うんです。
それをコンセプチュアルに考えると「ハードとハート」ということになります。
「ハード」はいわゆる器のようなもの、「ハート」は住む人が暖かく感じられるような空間のことです。
ただスペースがあるのではなく、心が動くような空間であればストレスが減り、ハートも柔らかくなると思います。
今後の住宅設計は、このようなことを考えて進めたいと思っています。
値段感と坪単価
坪単価:90~100万円(木造)
120万円~(RC造)
まとめ
宇佐美代表は、建築家としてのお仕事だけでなく地域に根づいた+αの活動を積極的にされている建築家さんです。
その原動力は、自分が「楽しい」と思えることというお話はとても印象的でした。
宇佐美代表に家づくりをお願いしたい方は、有限会社宇佐美潔建築計画工房さんにお問い合わせください。
詳細情報
会社名 |
有限会社宇佐美潔建築計画工房 |
所在地 |
〒237-0065 神奈川県横須賀市追浜南町2-17 |
代表者名 |
宇佐美潔 |
電話番号 |
046-865-2506 |
営業時間 |
10:00~18:00 |
公式HP |
http://www.u-koubou38.com/ |
対応する工事 |
新築・リノベーションの設計 耐震診断・耐震補強 |
対応エリア |
全国 |
その他 |
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