日本では相続される物の中で一番多いのは不動産だと言われています。その割合は全体の約9割。不動産を相続された遺族の中には、相続税を支払うために相続したばかりの不動産を売却して現金を用意する方も少なくないようです。
そこで、この記事では不動産の買取を専門に扱う業者さんをまとめてみました。また、買取以外で不動産を活用して資金調達をする方法も併せて紹介しています。ぜひ、参考にしてみて下さい。
おすすめの不動産買い取り業者
ネットで不動産の買取業者さんを探してみると大小たくさんの企業が見つかります。 なので、いざ査定を依頼しようと思っても結局どの買取業者さんに問い合わせればいいのか迷ってしまうかもしれません。
そこで、おすすめ不動産買取業者さんを特徴別に3社ずつ、合計9社を紹介して行きます。
【スピード重視】即現金化できる買取業者は?
不動産の買取業者さんを探す際に一番重要なのはどれくらいで現金化できるのかですよね。 可能な限り早く現金化したい方は、査定から買取りまでの期間に注目して買取業者さんを探して見て下さい。
1.インテリックス
インテリックスさんは買取価格を即日提示してくれるのが特徴の不動産買取業者さんです。査定後すぐに買い取り価格が分かるのは安心ですね。 また、買い取った不動産はリノベーションして売却するため、建物の状態や築年数に関係なく買い取りを行ってくれます。
買取価格の提示 | 即日提示 |
2.株式会社 夢屋
夢屋さんでは不動産を査定後、最短1営業日後に買い取り価格を提示、そして、買い取り価格提示後はなんと最短2日で現金化できるのが特徴です。
買取価格の提示 | 現金化まで |
最短1営業日後 | 最短で買取価格掲示後2日 |
3.すむたす買取
すむたす買取さんでは最短1時間で買取価格を決定、さらに、最短2日で現金化できる非常にスピード感のある不動産の買取業者さんです。 また、サイトにアクセスして入力フォームに沿って物件情報を入力するだけ(個人情報の入力は必要ありません)で買取価格が分かるので気軽に利用できそうです。
買取価格の提示 | 現金化まで |
最短1時間 | 最短2日で現金振り込み |
【実績重視】買取戸数で選ぶなら?
買取業者さんに査定を依頼すればどんな物件も必ず買い取ってもらえるわけではありません。 持っている不動産を確実に買い取って欲しい場合は、買取業者さんのこれまでの買い取り実績も参考にしてみましょう。
たくさんの物件を取り扱う不動産の買取業者さんなら、買取ってもらえるチャンスも広がりそうですね。
1.カチタス
全国に100店舗以上を展開しているカチタスさんは、これまで累計4万戸以上の物件を買い取っている実績があります。 築年数が古い家や、他社では買い取りを断られた物件でも積極的に査定をしてる不動産の買取業者さんです。
2.大京穴吹不動産
大京穴吹不動産さんでは月あたり平均120戸以上の物件を買い取っている実績があります。 また、不用な家具がそのままになっていても、買い取りをしてもらえるが特徴です。
3.ベストランド
ベストランドさんでは年間2,000戸以上の不動産買い取り実績があります。 実際に現地に足を運んで、目利きに優れたスタッフが築年数だけでは判断できない建物の価値をチェックして不動産の買取を行っているそうです。
【経営基盤重視】大手の不動産買取業者
現金化までのスピードや買い取り実績も重要だけど、やっぱりネームバリューのある買取業者さんを利用したいとお考えの方も多いでしょう。いわゆる大手と言われる会社であれば契約をする際にも安心感がありますよね。
東急リバブル
不動産の買取業者さんで一番最初に思いつくのは東急リバブルさんではないでしょうか。
山口智充さんが出演する好感の持てるTVCMでおなじみですね。 東急リバブルさんのホームページではこれまでに利用されたお客様の声なども掲載されているので不動産の売却に当たって非常に参考になります。
ハウスドゥ
ハウスドゥさんは元プロ野球選手をメインキャラクターに起用しており、TVCMでもおなじみの不動産会社さんです。北海道から沖縄まで全国に567店舗を展開しており幅広くエリアをカバーしています。
フジ住宅株式会社
フジ住宅株式会社さんは新築や建て替え、分譲管理なども行っている会社さんですが、特に関西地方を中心に中古住宅やマンションの買取販売も多く手掛けています。
【おまけ】一括査定サイト一覧
複数の買取業者さんに査定をしてもらって相見積りをしたい!でも、自分で一社ごと問い合わせて査定日を調整するのは手間が掛かりますよね。そこでおすすめなのが、不動産買取の一括査定サイトです。
不動産買取の一括査定サイトはフォーマットに沿って入力した内容を送信するだけで、一度に複数の不動産買取業者さんを紹介してもらえるサービスです。基本的に無料で利用できるサイトをいくつか調べてみたので参考にしてみて下さい。
運営会社名 | 備考 | 詳細ページ |
不動産買取MAX | 800万円以下の場合要仲介手数料 | 詳細はこちら |
いえらぶ | - | 詳細はこちら |
不動産買取ナビ | 瑕疵付き物件や空き家も買取可能 | 詳細はこちら |
やはり、不動産の売却に限りらず高額な売買になる場合は、相見積が基本です。 複数の買取業者さんに査定を依頼して金額やサービス内容を比較しながら決めて下さい。
買取業者さんを利用する前に!
不動産を現金化するなら買取業者さんを利用するのが確実です。ただ、不動産の売却は高額になるケースが多く、売却してしまった後は後戻りができません。 そこで、不動産の買取業者を利用する前に、少しだけ買取業者さんを利用する際の注意点を確認しておきましょう。
不動産の買取業者を利用するメリット
仲介ではなく、買取業者さんを利用する最大のメリットは現金化が早い点ですよね。 仲介の場合、不動産会社さんに訪問査定をしてもらい、媒介契約を結んでから広告や営業活動を行います。そして、最終的には買い手側との値段交渉を経て売買成立に辿り着きます。
買取と仲介を比較すると買い取りの方が圧倒的に早く現金化できます。 さらに、買取業者さんを利用するともう一つ大きなメリットがあります。 それは仲介手数料がかからない点です。
本来、不動産の売却は成約価格(売却が決定した値段)の3%+6万円を仲介手数料として不動産会社に支払う必要があります。
1,000 × 3% = 30万円
30万円 + 6万円 = 36万円
仲介手数料の金額 = 36万円
しかし、買取の場合は仲介とは異なり、売主と買取業者との間での取引になるので仲介手数料が発生しません。
ただし、その分相場よりも安く買い取りが行われるケースがほとんどです。 買取業者さんの査定にもよりますが、おおよそ相場よりも30%~50%減になると言われています。現金化のスピードと手数料がかからないメリットを考えると買い取り金額が安くなる覚悟はしておかなければなりません。
不動産の買取業者を利用するべきケース
仲介ではなく、買取業者さんを利用して不動産を売却した際の注意点は確認できました。 実際、買取業者さんを利用する方は不動産を早く現金化したい方がほとんどです。
他には、売れにくい物件(瑕疵付き物件)を持っている方や長期間売れずに保有し続けた結果、財産整理のために買取業者さんを利用するケースもあるようです。
- 相続税の税金の支払いに充てたい
- 借金の返済のために現金が必要
- 事故物件など瑕疵(かし)がある物件
- あまりに広すぎて買い手が見つからない
- 仲介を利用していたけどいつまでたっても売れない
買取業者さんよりも、仲介業者さんを利用して不動産を売却した方が手元にはたくさんお金が残ります。 でも、それぞれ事情があってや無負えず不動産を買い取ってもらうわけです。 実際、不動産を活用して資金調達をする方法は不動産の買取業者さんを利用する以外に方法はないのでしょうか?
不動産の買取保証を利用する
もし、あなたにまだ時間があるならば不動産の買取保証も検討してみて下さい。 少しでも高くうるならあらゆる方法を視野に入れて検討するのがベストです。
実は、買取業者さんだけでなく、仲介業者さんの中にも不動産の買い取りサービスを行っているところがあります。 それが、不動産の買取保証です。
もし、媒介契約を結んだ仲介業者さんが契約の期限内に買い手を見つけられなかった場合、最終的に査定金額で買い取ってくれる仕組みです。
なお、いずれの媒介委契約も契約期間は3ヵ月です。
買取保証額は最大115%、最低90%
引用:東急リバブル
ただし、買取業者さんと買取保証を行っている仲介業者さんとではどちらの方が良いとは一概に言い切れません。 査定の金額はそれぞれの業者さんによってばらつきがあるからです。
特に、買取業者さんの場合査定金額で買い取ってくれるのに対して、買い取り保証を利用する場合は、もう少し仕組みが複雑です。
調べた買い取り保証サービスのほとんどは、媒介契約の3か月間のうち最初の1ヵ月目で売却できれば査定金額の115%前後で販売が可能、その後段階的に保証金額が下がっていき最後は査定金額の90%程度で買い取るところが多かったです。
買取保証にこだわって査定依頼をするのではなく、買取保証をやっている不動産会社も選択肢の一つとして利用するのがオススメです。
その他の不動産を活用した資金調達
もし、あなたが「とにかく現金を用意するために不動産を売却したい」と考えているなら別の方法も視野に入れてみてはいかがでしょうか?ここからは不動産を買い取り業者さんに売却する以外に、不動産を活用して資金調達する方法を紹介します。
最短5日で現金化できるリースバックとは?
まず最初に紹介したいのがリースバックです。 リースバックは不動産を売却して資金調達をする方法の一つですが、単に売却して現金化するだけなく、売却した不動産をいつでも買い戻せる仕組みになっています。 ひとまず質屋にいれて、後でお金に余裕ができたら引き出せるような感覚ですね。 さらに、リースバックの最大の特徴は売却後に家賃を払い続ければ売却した不動産に住み続けられる点です。
リースバックとは、所有している不動産(家、ご自宅など)を投資家などの第三者に購入してもらい、もとの所有者がそのままその不動産を使用し続ける、という不動産取引です。正式名称はセル&リースバック(セルアンドリースバック、セール&リースバック)と言います。近年、このリースバックと任意売却を組み合わせるという取引方法が注目されています。特に、自宅を任意売却し、そのまま所有者が住み続けるというケースの取引方法が増えています。
完全に不動産を手放さなくても、今ある環境をできるだけ変えずに資金調達ができる方法としてリースバックは非常に優秀な手段です。
さらに、リースバックは現金化が早い点にも注目です。 リースバックの運営会社さんの中には最短5日前後で現金化できるところもあるようです。
引用:ハウスリースバック
リースバックについては以前に詳しく紹介した記事があるのでそちらも参考にして見て下さい。
不動産担保融資は試してみましたか?
不動産に抵当権が残っている場合、融資をしてもらうのは難しいとあきらめている方は多いようです。 実は、抵当権が設定されている不動産でもローン残高と不動産の評価額を考慮して融資を受けられるケースがあるのです。
抵当権には順位がある!
そもそも抵当権はローンなどの返済が滞った場合に、強制的に不動産を売却して債権を回収するために設定されています。 また、抵当権は複数の債権者が保有できるのも特徴です。
なお、複数の債権者で保有する場合は、債権の回収を優先する順位が設定されます。 そのため、抵当権が設定されていない場合に比べると審査は厳しめですが、既に抵当権が設定されていても不動産を担保に融資を受けられるケースがあるのです。
ただし、銀行などの審査が厳しい金融機関では抵当権の2番目以降で融資を受けるのは難しいです。もし、既に抵当権が設定されている場合に不動産担保融資を検討する場合は、ノンバンクなどの金融機関を中心に融資先を検討してみて下さい。
まとめ
この記事を読まれている方の多くは、すぐにでも不動産を現金化したい方だと思います。 でも少しだけ待って下さい。
ご紹介したように不動産を活用して現金化する方法はいくつかあります。 せっかくご両親が残してくれた不動産なのですから、後悔しないようにあらゆる手段を比較し、納得した上で不動産の活用を行って欲しいと思います。