新築を建てようと考えた時に必要となるのが「マイホーム計画」。 「どんな家にしたいか」、「予算はどのくらい用意できるか」、「誰に依頼をするか」……ハウスメーカーへ行く前にしっかりと計画を練ることが、家づくりを成功させる秘訣です。
とはいえ、初めて家づくりに挑む方は、その計画の仕方に戸惑われると思います。 そこで本記事では、マイホーム計画を進める流れと方法についてご紹介していきます。メーカーへ相談する前に、ぜひご覧ください。
【準備編】情報収集~資金計画
まず、マイホームを建てたいと思い立ったら、事前準備の段階に入ります。 この段階では、家族内での相談と資金や費用の計画を行います。
情報収集を始める
家を建てようと考えた時、真っ先にハウスメーカーなどの展示場へ向かう方が多いのですが、最初は情報収集をオススメします。 住宅に限らず、証券会社、保険会社、通信会社、不動産会社などへ相談すると、プロの勧めるままに流されてしまう傾向があるからです。
賃貸物件を探している時、ロフト付き物件を勧められて、実際に住んでみたらデメリットしかなく後悔したことはないでしょうか。私はあります。 要は、人生の重要な選択を行う際に、情報不足のまま挑んではいけないのです。
情報誌や新聞広告に目を通す
新聞の折り込み広告や住宅情報誌では、物件の外観や価格帯を把握することができます。
物件の掲載数に制限はありますが、大体の相場観を養うのにオススメです。 住宅情報誌はフリーペーパーとしてコンビニ等で入手できますので、立ち寄った際には確認してみてください。
不動産サイトや情報サイトをチェック
現代ではインターネット上で不動産ポータルサイトが利用できるため、実際の物件を無数に確認することができます。 具体的には『SUUMO』『LIFULL HOME'S』『アットホーム』などが主要なサービスです。
また、当サイト『コノイエ』では、新築に関する情報をまとめた記事を多数ご用意しています。 例えば「猫が住みやすい家はどうやって造るの?」「新築時の暖房はどれを採用するべき?」「新築に湧いてしまう害虫対策は?」など、オーソドックスな情報からコアな情報まで様々取り扱っておりますので、ぜひチェックしてみてください。
モデルハウス・住宅展示場を訪れる
モデルハウスや住宅展示場では、実際の住宅に触れられるため、情報収集の場に適しています。 しかし、積極的に営業を掛けられることが多いため、この段階ではまだ情報収集中だという意思をしっかり伝えましょう。
参考 住宅展示場一覧 / 関東最大級の住宅展示場はハウジングメッセ住宅展示場一覧 / 関東最大級の住宅展示場はハウジングメッセ建てる家のイメージを家族と共有する
実際に造り手を探す前に、家族の中で意見をまとめておくと、その後の家づくりがとてもスムーズになります。 まとめておくと言っても、綺麗にひとつの意見にしておく必要はありません。家族それぞれが思い描く希望や理想を、箇条書きでも良いのでどんどん出し合うことが大切です。
その後はプロの造り手がしっかりと希望をまとめてくれるので、まずは意見のタネを出し合ってみましょう。
藤井さん
資金計画を行う
続いては、住宅を購入する資金計画を行います。 資金計画とは、「住宅の購入でどのくらいの予算が使えるか」「住宅ローンをどうやって組んでいくか」を考えることです。
予算を組んでみる
まず、自分たちが暮らす新築を建てるために、どのくらいのお金が使えるのかを考える必要があります。 この際、土地と住宅にそれぞれいくら掛けられるかを考えてみましょう。
なお、造り手とのマッチングサービス等を行っている『フリーリーデザインボックス』の当山代表は、「土地よりも住宅の資金計画を優先するべき」だと述べています。 理想の家に掛かる費用を計算してから、土地の予算を決めるのがオススメです。
当山さん
頭金がどれだけ用意できるかを考える
頭金とは、住宅ローンとは別に支払う住宅購入代金の一部のことです。 頭金の金額は、買い手が好きに決めることができますが、一般的には200万円~400万円が平均値になります。
ちなみに、頭金はゼロでも家は建てられるのですが、頭金を用意することで建主にもメリットがあります。 頭金として先に新築費用の一部を支払うことで、実質的に新築費用の総額を節約することができます。
- 借入金に利息が掛かるため、実質的に住宅ローンの支払い額と総額が下がる
- 住宅ローンの借入額が住宅価格の9割以下になると、適用金利が下がる
頭金についての詳しい解説は以下の記事を参考にしてください。
住宅ローンを組む際は
住宅ローンを組む際は、実際に金融機関やファイナンシャルプランナーに相談をしてみてください。 家庭の総収入を元に、「どれくらいローンを借りられるのか」「どういうプランで返していくのか」を決めていきます。
ただし、住宅ローンについても事前知識や予備知識を持って挑むのが賢明です。 金融機関の言いなりにならないために、住宅ローンの基礎を学んでから相談にいきましょう。
参考 住宅ローンを使う6つの注意点とは?銀行や金利を選ぶポイントを解説 | 不動産査定【マイナビニュース】不動産査定【マイナビニュース】【実行編】土地探し~造り手探し
事前準備が完了したら、次は実際に土地や造り手を探してみましょう。 土地と造り手を決定するまでが、運命の分かれ目です。自分たちに合った土地や造り手と巡り会うために、しっかり計画を建てていきましょう。
土地探しは建築のプロと一緒に
注文住宅を造る場合は、土地探しを行う必要があります。 多くの方は土地を扱う不動産屋さんと土地を探すと思いますが、本気で土地を探すのであれば、建築のプロと一緒に探すことをオススメします。
なぜなら、不動産屋さんは土地の事情には詳しくても、その後に建つ建物の事には詳しくないからです。 また、会社として売りたい土地を勧められるケースもあるため、理想的な土地を手に入れたい場合はあまりオススメできません。
大塚さん
色々な造り手に会って話を聞いてみよう
土地を購入したら、依頼先を探してみましょう。 依頼先になる造り手は、大きく分けて3つ。「建売会社・ハウスメーカー」「建設会社・工務店」「設計事務所・建築家」が主な依頼先になります。
造り手探しで大切なことは、「複数の造り手から話を聞いてみること」です。 これからの暮らしを描く家づくりは、自分の人生に向き合う時間に他なりません。自分の人生と向き合ったその時間は決して無駄にならないので、相性の良い造り手をじっくり探していきましょう。
建売会社・ハウスメーカー
新築を建てる際に最も多くの方が依頼するのは「建売会社」や「ハウスメーカー」です。 特に大手のハウスメーカーはブランドの安心感もあり、多くの方が気軽に依頼をされています。
建売やハウスメーカーでは基本的にプランの中から住宅を選んでいく形なので、家づくりがスムーズに進むのが大きなメリットです。 また、大手以外のハウスメーカーでは自由設計ができたり、柔軟に間取りを変更できたりする会社もありますので、こだわりのある方でも満足していただけます。
深澤社長
原田様
八重樫様
建設会社・工務店
地元の建設会社や工務店は、知名度こそ低いですが、確かな腕を持った職人さんたちが仕事をしてくれます。 建て主さんとの距離感が近いのも魅力で、何か不具合があった時にはすぐに駆けつけてくれる会社も多いです。
また、職人さんを抱えているため、会社によってはオリジナルの造作家具を作れるところもあります。
- トラブルがあった時にはすぐ対応してほしい人
- 職人さんの技術が活かされた建物や造形に憧れる人
- 造り手と身近な距離で家づくりがしたい人
鬼頭照裕社長
安部社長
宇佐美さん
設計事務所・建築家
設計事務所や建築家さんの魅力は、ゼロから住まい手に合わせた家を設計してくれることです。 家づくりにこだわりがある方や、家族に合わせた家を建ててほしい方にはオススメできます。
建築家の肩書きにハードルを感じる方も多いですが、実際は気軽に相談して大丈夫なので、一度連絡してみてください。
- オンリーワンな家づくりがしたい人
- クオリティの高い家づくりがしたい人
- 細かい要望にもしっかり応えてほしい人
長崎さん
山本さん
中川社長
まとめ
「新築を建てたい!」と考えた時は、いきなりハウスメーカーへ行くのではなく、まず家族会議を開いてみてください。 そして、実際に依頼をする前に「資金」「住宅のグレード」「土地」「造り手」について計画を練ってみましょう。
一生に一度の家づくり。面倒だと思わずに、じっくりマイホーム計画を建てることが大切です。