新築における外装の選び方を知ろう|主な5種類の外壁についても解説

新築の外装選び方ガイド

基本的に、外装は機能性を第一に考えるのがお勧めです。
外装は風雨にさらされ続けるため、機能性の低い外装だと長持ちしないからです。

そうはいっても、新築の外装は他人の目に付きやすいもの。
それだけに、オシャレな外装にしたいと望む方は多いのではないでしょうか?

この記事では、新築における外装の選び方について解説いたします。
また、代表的な5種類の外壁についても併せてお話しいたします。

外装で最も重視するべきなのは機能性

風雨にさらされる住宅

風雨にさらされる建物の外装。

外装を選ぶポイントとなるのは、主に機能性とデザイン性です。

とはいえデザインは感覚によるところが大きく、時間が経つと好みが変わることも考えられます。
ですから、まずは機能性を確認して選択肢を絞るとよいでしょう。

機能性は大きく分けて、屋外の脅威に備える機能屋内を快適にする機能の2つがあります。

屋外の脅威に備える機能

風雨にさらされた建物は、劣化が早まる場合があります。
建物の内部に雨水が入り込むと、柱や天井などが腐食してしまう危険が生じるからです。
それだけに、外装には高い防水性が求められます。

加えて、日本の多くの地域は台風の脅威にも備えなければなりません。
ですから、防水性と併せて耐風圧性も必要となります。

また、都市部などの住宅密集地域の場合、近くで火事が起こると延焼する恐れがあります。
そのため、外装で防火性を高めておくことも欠かせません。

なお、時間が経つと塗装のはがれといった原因により、防水性や防火性などが低下する場合があります。
なので、なるべく耐久年数が長く、メンテナンスコストのかかりにくい外装を選ぶとよいでしょう。

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屋内を快適にする機能

屋内の温度が1年を通して一定に保たれていると、体への負担が少なくなり快適に過ごしやすくなると考えられます。

室温を左右するのは、外装などの断熱性です。
断熱性が高いほど外気の影響をシャットアウトでき、冬は暖かく夏は涼しく過ごせる住宅になるといわれています。

また、外装の防音性が高いと屋外の騒音が聞こえにくくなるメリットが生じます。
併せて、お子さまの声や足音が屋外に漏れるのを防ぐ効果も期待できると考えられます。

このように外装は屋内環境にも影響を及ぼすことがあるため、慎重に選びたいところです。

外装デザインを決める際に気を付けたいポイント

新築の外装デザインは、直感で選ぶと後悔する場合があります。
他人の目に触れることを踏まえ、慎重に選びましょう。

そこで、外装デザインを決める際の注意点をお話しいたします。

町の景観に外装デザインを合わせる

新築は普通の所有物と異なり、町の一部でもあります。
そのため、あまり奇抜なデザインにしてしまうと悪目立ちしてしまうかもしれません。

なので、外装のデザインは基本的に町の景観と合わせましょう。
ご近所さんのお宅などと並べても、あまり違和感を感じさせないデザインがお勧めです。

なお、外装は外壁と屋根に統一感を持たせるのがセオリーです。
特にカラーについては、3色を70%・25%・5%の比率で配色するとバランスが良くなります。

テーマカラーの黄金比

テーマカラーの黄金比は「70:25:5」です。

引用:イロドリック!|デザインは3つのテーマカラーを使うべし!配色の基本テクニック

3色でデザインされた新築の例

外装に同系統の2色、ドアに1色を割り当てた建築の実例。
なお、お写真は小川貴之建築デザイン様より戴いたものです。

笑顔でインタビューに応じる小川様小川貴之建築デザイン

変色や傷・汚れの目立ちにくい外装を選ぶ

風雨にさらされ続ける外装には、傷や汚れが付くのが当たり前です。
さらに、太陽の光などにより変色することもあります。

なので、多少なりとも柄などの入った、変色や傷・汚れが目立たない外装にしておくとよいでしょう。
外装デザインに気を付けると、新築時に近い見た目を保ちやすくなります。

柄入りの白い外壁

特に白は清潔感がある反面、ちょっとした傷・汚れが目立ってしまいます。
少し柄が入っているほうが、キレイな見た目を保ちやすくなるのでお勧めです。

引用:ニチハ株式会社

実物や大きいサンプルで素材を確認する

新築プランを練っているときに、カタログのサンプルだけを見て外壁を決めるのはお勧めできません。
小さいサンプルだけで選ぶと、目の錯覚で思っていた以上に明るく鮮やかな新築になりがちだからです。

面積効果

面積によって色の見え方が変わることを面積効果と呼びます。

引用:色彩101|面積効果とは・・・

したがって、外装に関してはモデルハウスなどの実物をじかに見てみるのが確実な方法です。
実物が無理な場合は、なるべく大きめのサイズのサンプルがないか建築会社さんに確認してみてください。

新築に使われている代表的な5種類の外壁

外壁の種類は素材も考慮すると、少なくとも10種類以上はあります。
ですが、すべての外壁を把握する必要性は低いと考えられます。

なぜなら、現在の新築戸建てに使われている外壁の約97~98%は、上位5種類によって占められている状況だからです。

なので、ここでは代表的な上位5種類の外壁に絞ってご紹介いたします。

なお、屋根に関しては以下の記事でまとめてあります。
この記事と併せて参考にしてみてください。

屋根の特徴8種類を詳しく解説新築の屋根選びでお困りの方へ、屋根の特徴【全8種類】を詳しく解説 参考 統計資料一般社団法人 日本サッシ協会 参考 統計データ一般社団法人 日本窯業外装材協会

1.窯業系サイディング

窯業系サイディング

窯業系サイディングの例。

引用:ニチハ株式会社

窯(かま)で原料を高熱処理して製造されたサイディング(板材)を、窯業(ようぎょう)系サイディングと呼びます。
主にセメント質や繊維質の原料から造られますが、木目調やレンガ柄といったデザインのものも数多く販売されています。

窯業系サイディングは、新築戸建てに使われている外壁材のうち約70~80%のシェアを占めています。
これほどまでに新築で高いシェアを誇るのは、防火性や耐震性、耐風圧性、防水性といった機能性に優れているからだと考えられます。

参考 製品概要一般社団法人 日本窯業外装材協会

2.金属系サイディング

金属系サイディング

金属系サイディングの例。

引用:ニチハ株式会社

主に金属を原料として製造されたサイディングを、まとめて金属系サイディングといいます。
アルミニウムやガルバリウムといった、金属の種類で細かく区分することも可能です。

防水性や耐衝撃性に優れているのが特徴で、耐候性の高さから寒冷地でも用いられています。

また、金属系といっても表面は塗装加工されていて、腐食を起こしにくい構造になっています。
ただし、10年以上経つと塗装のはがれた部分からサビが生じる場合があります。

参考 金属サイディングのメリットとデメリットについてテイガク

3.モルタル

モルタルを使った新築

モルタル外壁の新築例。

引用:日本住宅モルタル外壁協議会

モルタル外壁は塗り壁の一種です。
モルタルは、主にセメントに水と砂を混ぜ合わせて造られています。

職人の手作業でつくられることもあり、デザインに優れたものが多く見られるのが特徴です。

ただし、職人の技量に品質が左右されるのが難点です。
また、一般的なものはひび割れが生じやすいため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

参考 モルタル外壁の家、ほんとうの話モルタル外壁の家、ほんとうの話

4.タイル

タイル

タイル建材の例。

引用:LIXILビジネス情報

主に輸入住宅などで使われているのが、タイル張りの外壁です。
見た目の高級感のみならず、耐久性に優れているといった特徴を持ちます。

欠点は、素材や下地材しだいで新築時の費用を押し上げてしまうところです。

また、張り付ける工程の品質が低いと、タイルがはがれて落下する危険が生じます。
タイル自体は工場で生産しているとはいえ、モルタルと同様に職人の技術に頼る部分の大きい外壁だといえます。

参考 外壁タイルのメリット/デメリット(長所/欠点)を徹底解説外壁タイル相談室

5.ALCパネル

ヘーベル(ALCパネル)

旭化成建材の看板商品である「ヘーベル」。
「ヘーベル」はALCパネルの代表的な存在として挙げられます。

引用:ヘーベル

ALCは「Autoclaved Lightweight Concrete」の略で、軽量気泡コンクリートのことです。
「Autoclaved」(加圧処理された)とあるように、コンクリートの強度を高めるために高温・高圧の蒸気で製造されています。

ALCパネルは耐火性・断熱性・耐久性などに優れ、内部に入っている気泡により防音性を高めているのが特徴です。
さらに、有害物質が含まれていません。

ただし、性能が高いだけに費用も高くなる傾向があります。

また、ALC自体は水に濡れると、ひび割れを起こしやすい性質を持ちます。
なので、防水塗装を定期的に行うことが欠かせません。

参考 ALCパネル?一般社団法人 ALC協会 参考 ALCとはHEBEL 参考 【ALC外壁の特徴】そのメリット・デメリットは?塗装時の注意点も外壁.com

まとめ

この記事では、新築における外装の選び方について解説いたしました。

外装は基本的に機能性を重視して選ぶのがお勧めです。
主な機能性には、以下のようなものがあります。

  • 屋外の脅威に備える機能……防水性・耐風圧性・防火性
  • 屋内を快適にする機能……断熱性・防音性

上記に加えて、耐久性とメンテナンスコストなども確認しておくとよいでしょう。

また、外装デザインを決める際の注意点の通りです。

  • 町の景観に外装デザインを合わせる
  • 変色や傷・汚れの目立ちにくい外装を選ぶ
  • 実物や大きいサンプルで素材を確認する

外装デザインは直感で決めると後悔することが少なくありません。
上記の点に気を付けて、慎重に検討するとよいでしょう。

なお、現在新築に用いられている外壁は、主に以下に挙げる5種類です。
外壁選びの参考にしてみてください。

※外壁の種類をクリックすると、該当の記事に戻ります。

1.窯業系サイディング 防火性等で高い機能性を誇り、デザインも多種あるのが特徴。
2.金属系サイディング 防水性や耐衝撃性、耐候性が高く、塗装でサビを防ぐのが特徴。
3.モルタル 職人の手でつくられ、優れたデザインを期待できるのが特徴。
4.タイル 高級感のある見た目で、かつ耐久性にも優れているのが特徴。
5.ALCパネル 耐火性・断熱性・耐久性に優れ、防音性も高めなのが特徴。
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