有限会社遊佐工務店

後継者問題は業種を問わず、世の中のオーナーたちを悩ませています。
家業を継いだばかりの遊佐工務店の二代目・遊佐征司さんも、そんな後継者問題に危機感を持つ一人です。その大きな理由が「家を建てるお客様のため」だとキッパリ。遊佐さんはなぜそう考えているのか、その理由を紹介するとともに、仕事に対する想いや遊佐工務店さんの特徴などについてのインタビューをご紹介します。

木造とRC造にも対応できる工務店。遊佐さんは一級建築士の資格も持つマルチ大工

質問にも丁寧に答えてくれる遊佐さん

スタッフ

最初に、遊佐工務店さんがどのような会社なのか、教えてください。

遊佐さん

創業35年の地域密着の工務店です。僕が今年の夏に先代である親父から会社を引き継ぎました。

スタッフ

遊佐さんは会社を引き継ぐにあたり、抵抗などはなかったのでしょうか。

遊佐さん

それはなかったですね。もともと小学生くらいの時から親父にくっついて現場に遊びに行き仕事を見たりゴミ拾いを手伝ったりする中で、この仕事が面白そうだなと思っていたので、あまり抵抗なくこの工務店を引き継ぎました。それと、木の匂いも好きだったのもきっかけの一つだったと思います。

スタッフ

匂いですか?

遊佐さん

そうです。うちは工務店なので、材木を切ったり加工したりします。その時に木の種類によって色んな匂いが上がってくるのですが、その匂いが作業着に染み付きます。親父が仕事から帰ってきた時の、その染み付いた木の匂いが好きだったんです。

スタッフ

確かにヒノキなどに代表されるように木っていい匂いがしますね。

遊佐さん

昔はその匂いが当たり前でしたよね。でも今は新建材の材料が増えて、無垢のいい匂いが感じられなくなりました。でもそれが悪いということではなく、新建材の方が安価に済むことも多いので、うちも現場ごとの予算によって材料を使い分けて施工しています

スタッフ

そうなんですね。ちなみに遊佐さんは施工だけではなく、設計もするとお聞きしました。

遊佐さん

はい。設計について信頼できる設計屋さんに任せることもありますが、僕が一級建築士の資格を持っているので、ケースバイケースでうちが設計図から対応することもありますよ。

スタッフ

やっぱり自分で設計図を描いた方がやりやすいですか?

遊佐さん

そうですね。僕が基本は大工なので、構造的な納まり等は僕らの方が得意だったりします。でも、経験が浅い方が描いた設計図は、どうしても納まりがよくないこともあって。その場合は、これじゃ納まらないからこうするのはどう?というようなやり取りをして、最終的な図面を作っていくことになりますね。

スタッフ

本当は、全部自分で設計図を描いたほうが良いと考えていますか?

遊佐さん

いえ、そうではないです。設計屋さんに逆に教えて頂くことも多いですから。設計屋さんたちは設計のプロなので、面白いことを考えるというか、そういうことがいっぱいあるんです。すごく勉強になりますね。

スタッフ

素朴な疑問ですが、遊佐工務店さんは集客はどうしているのですか。実はこちらのホームページが見当たらなくて。

遊佐さん

そうですよね。うちはホームページをまだ作っていなくて。だけどホームページは今のところはまだ。ゆくゆくはと考えていますが。

スタッフ

それはどういうことでしょうか。

遊佐さん

ホームページが無しでやってこれているのは、うちが頂く仕事ほとんどが紹介だからです。紹介が中心なので、営業をしていないと言うと皆さんに驚かれますよ。

スタッフ

それは理想的な状態ですね。

遊佐さん

そうですね。紹介で経営ができているのは、手前味噌ですけど、親父がやっていた仕事が評価されているのでしょうね。まあ遊佐さんなら大丈夫だろうと。有難いことですね。
だけど、その信頼してもらってご紹介頂いたが故に断れない、断りたくないというのが悩みもあります。紹介して頂いた以上、遊佐工務店ならなんとかしてくれるだろうと思われているので、期待に応えたいですね

スタッフ

実際に期待に応えるために努力されたこともあるのでは?

遊佐さん

はい、そうですね。例えば、僕は大工なので木造が得意です。でも、新築を建てる際に構造上や法令上、木造じゃできない場合があります。でも、できないと言いたくないので、2、3年前にそういった現場をご紹介いただい時に、重量鉄骨は以前からもやっていましたがRCも対応できるようにしました

スタッフ

すごい!なかなか工務店で木造だけでなくRC、鉄骨造もできるというのはないですよね。

遊佐さん

ありがとうございます。でも正直なところ、どっちがいいのかはまだ分からないです。ひとつを極めてスペシャリストになるのか、いろんなことができるほうがいいのかは日頃考えます。ただ状況的に、やはりそのようなお話しを頂く以上は色々できたほうがいいな、やりたいなと。

スタッフ

色々対応できるからこそ建ててみたい建築などありますか?

遊佐さん

どんな建物を建てたいかについては、あまり考えたことはないですね。でも、好きなのは木造です。僕は大工なのでやっぱり木をいじっている方が楽しいです。それに、木造については技術的なところを常に下の世代に残していかないといけない、育てないといけないと思っているので手掛けていきたいと考えています。

スタッフ

技術的なところを常に下の世代に残していかないといけない、育てないといけないのはなぜですか?

遊佐さん

それは、お客さんが安心できないと思ったからです。以前、あるお客さんの家にメンテナンスに行った時に、遊佐さんに仕事辞められたらどうしようと言われたことがあって。確かにそうだなと。
お客さんと僕ら、そして建てた家は今後同じように歳を取っていきます。10年、20年、30年経っても遊佐さんがいなくても下が育っているから安心だねと思って頂けるようにしないといけないですね。

スタッフ

なるほど。お客様が第一ということなのですね。

こだわった住宅の一例。寺の離れで空間の作り方が独特の建物

資料を見ながら説明をしてくれる遊佐さん

スタッフ

話しは変わりますが、木造建築に想いれがある遊佐工務店さんの中でも、特にこだわった住宅について教えて下さい。

遊佐さん

設計士さんからのお仕事だったこのお寺さんの離れです。古民家を解体した時に出た古材をかなり取り入れた造りだったので、大工の仕事が多い現場でした。いい経験になりましたが、大工泣かせの現場でしたね。

スタッフ

古材を扱うには大工さんの腕が必要なんですね。そんな古材を使うメリットはどのようなところなのでしょう?

遊佐さん

古材を使った建築は、見た目としておもしろいなと思います。例えば、空間の作り方として、まっすぐの梁が入っているだけだと味気ないじゃないですか。だけど、古材は曲線等の面白さがあります。それにかなり味もありますよね。

スタッフ

確かに1本1本違って味がありますね。でも、その分扱いづらいのでは?

遊佐さん

いえ、それこそものによって傷んでいなければ逆に使いやすいくらい。木は切り倒したばかりだと水分を多く含んでいるので、ねじれたり、反ったり、すごく動くんです。それに比べて古材は100年経って使っていたものであれば、カラカラに乾いているので、それ以上崩れようがないんです。まあ、仰るとおり1本1本条件が違うので、大変ではありますが、それこそ、大工の腕のみせどころですよ。

スタッフ

遊佐さんは昔ながらの手仕事の施工までできて、本当になんでもこなせるんですね。

遊佐さん

ええ、うちなんか本当になんでも屋ですよ。それこそ「遊佐さん、ちょっと草刈りに来て」とか言われますから(笑)。お付き合いですからね、草刈りでもしっかりと対応しますよ。

スタッフ

紹介で頂いている仕事だからこそ、よりお付き合いを大切にされているのですね。

お客さんからありがとうと言ってもらえることが一番のやりがい。大工で良かったと思う瞬間

スタッフ

ところで、遊佐さんにとって仕事のやりがいってなんですか?

遊佐さん

そうですね。やっぱり現場が終わった時、「ありがとう」といってもらえるのが一番のやりがいですね。うちの親父がよく言っていましたが、感謝されてお金がもらえて、この仕事は最高の仕事だって。最近それが分かりますね。うちはお客さんと直接やらせてもらっていて、お客さんの顔が見えるから、最後にありがとうといってもらえるのが一番嬉しい瞬間です。

スタッフ

最後の質問ですが、これから新築を建てようと考えているお客さんにアドバイスをお願いします。

遊佐さん

そうですね。僕には客さんには建てた家に長く住んでほしい思いがあります。だから、建物の使い方しかり、間取りしかり、だからある程度、可変性を持って柔軟に変えられるようしたほうが良いと思います。いつかフルリノベーションをする時に、ここに柱があるとじゃまだな、じゃあ最初からここには柱を入れないでとか。そのためには、いろんな人に話しを聞いて、特に年配者の意見には貴重なアドバイスが多いので参考にすればよいのではないでしょうか。

自宅兼事務所

値段感と坪単価

60万円~

まとめ

遊佐さんの根底にあるのは「すべてお客様のため」です。それ故に、後継者を育てなければと日々、奮闘しているのです。

後継者を育てるために若手には現場をどんどん体験させる、緊張感を持って取り組むことが必要だといいます。場数を踏んで育てていくというやり方は、ご自身が親方の背中を見て学んできた経験が生かされていると感じました。

代表者として、大工としての矜持を感じさせてくれるエピソードは清々しく、遊佐さんにとって大工はまさに天職なのでしょう。該当するエリアで家を建てたい方は一度、遊佐さんに相談をしてみてはいかがでしょうか。

         

会社名 有限会社遊佐工務店
代表者名 遊佐征司
住所 〒272-0024千葉県市川市稲荷木3-14-11
電話番号 047-376-3375
営業時間 8:00~18:00 日曜祝日定休
主な業務 注文住宅の鉄骨・木造建築工事
対応エリア 東京23区、千葉県