家が人にもたらしてくれるものって、何かご存知ですか?
家は非常に大きな力をもっています。朝食を食べる、ベッドで寝る、子供を育てる、その一瞬一瞬に大きな感激をもたらしてくれるのが「家」であり、またそれらをもたらしてくれるものでなければなりません。
そう語るのは設計事務所エーアンドエー・セントラルの丸谷博男さん。
人や家、環境にも健康的な建築を目指し、住宅の過去を見つめ直すことで生まれた「そらどま」の家は、現代と過去を融合した、健康な家の集大成ともいえるでしょう。
常に新しいことに挑戦し続ける丸谷さんは、12年という長い下積み時代、そしてその後の36年を歩んで来てもなお、家づくりの研究を辞めることはないといいます。
この記事では、実際のインタビューをもとに、エーアンドエー・セントラルさんの家づくりに対する熱い思いや、今後の課題などについてご紹介します。
もくじ
人と地球が共存する世界だからこそ、原点に返り暮らしを見直すことが重要
スタッフ
丸谷様
私自身、そんなに早く独立したわけでなくて、36歳のときに最初は個人企業で独立したんです。会社にしてからは36年なのかな。
普段は私と妻と、建築家の次男の3人体制でやっています。
スタッフ
修行の時間も結構長かったみたいですね。
丸谷様
スタッフ
では、丸谷さんの住宅づくりの理念についてお伺いしてもよろしいですか?
丸谷様
スタッフ
丸谷様
でも昔はエアコンなんか無かったわけで、それでみんなはどう快適に暮らせるよう頑張っていたんだろうかと。そう思うと地球にかける負荷を最小限に抑える知恵っていっぱいあるんですよ。
だから今の建築は、原点に立ち返って今までの日本の住宅の歴史を再評価することが求められているのかなって。
スタッフ
修行期間も約12年と、非常に長い間研究や学びを続けてきた丸谷さんですが、今もなお研究し続ける、その根源にあるものは一体何なんですか?
丸谷様
そう考えて研究して課題をクリアすると、不思議なことにまた一つ課題が生まれるんです。
大学で講義をしたり、自分でセミナーをしたりしていると、「おかしいな。」「上手く言えないな。」と、説明できないところが出てきたりするんです。
こうして学び続けることが、つくり手の我々にとってはとても大切なことだと思います。
健康を掲げたい家づくりで辿り着いたのは「そらどま」
スタッフ
丸谷様
「そらどま」というのは輻射熱を取り入れた冷暖房のことで、放射冷却によって夏の夜は温度が低くなるのでその冷気を蓄冷し、冬は屋根面で暖められた空気を室内に取り入れて暖房するという単純なシステムになっています。
もう一つ輻射暖冷房というものを使っていて、プラスチックのパイプに40度のお湯を通せば暖房できるし、20度~25度の冷水を通せば冷房ができてしまうんですね。
スタッフ
やはり「そらどま」を生み出すきっかけってあったんですか?
丸谷様
原発事故と聞いて、なるべく自然のものを利用して復興をしてほしいと思ったんですけど、予算が壁になってしまったんです。
その際、今までやってきたことを見直そうと、自分が研究したものを洗いざらい整理したんです。そうしたら自分の研究が穴だらけだということに気づいたんですね。
スタッフ
丸谷様
日本の家は通気性がよく断熱性が低いですから、夏は涼しいけど冬はすごく寒いんです。では昔の人はエアコンもない時代にどうやって暖をとっていたのか、こうして過去の民家から得たヒントを「そらどま」に活用したんです。
スタッフ
丸谷様
広告もコマーシャルも出せませんから、全国を回って一社一社説得しながらやってくのが一番かなって。本を書いたりセミナーをしたりして、去年1年で80社が入会してくれくました。(現在93社)
スタッフ
丸谷様
オシャレに省エネ。古材を使った新しいリフォームの形
スタッフ
丸谷様
スタッフ
それはどういったシステムですか?
丸谷様
リフォームするなら良いけど、解体していらないものって燃やすしかなくて、結果CO2(二酸化炭素)になるんですよね。
こうして環境を壊すよりも必要としてる人に譲るっていう選択肢があっていいんじゃないかと思って。でもそうすると膨大なストックがいるから、今はその仕組を作ろうって考えてるんです。
丸谷様
スタッフ
丸谷様
住み手と一緒に学びたい。動物の「巣」とは違う人間の「家」のあり方
スタッフ
丸谷様
スタッフ
丸谷様
スタッフ
では、最後になるのですが、あらためて周りに向けて伝えたいことはありますか?
丸谷様
自分の家をしっかり勉強・研究してほしいですね。家は子育てをする場でもあるので、長く残るだけじゃなくて子どもたちの健康や環境に大きな影響を与えますから。
スタッフ
丸谷様
でも、そうはいかなかったじゃないですか。それって、人はそれだけを家に求めたわけじゃないからだと思うんです。
丸谷様
自分で自分の家を理解することで、こうした感動が生まれるし、人を招きたいって自然と思うようになると思います。
それが結果的に人に自慢できる家になる。
そうなってほしいと思います。
まとめ
家というのは、人が生きていくうえで非常に重要な部分になってきます。
だからこそ他人に全て委ねるのではなく、自分でしっかり考え、学ぶことが大切になってきます。
終始物腰柔らかな丸谷さんでしたが、その内に秘める家づくりへの意気込みはとても熱く、自分の家までも実験に使ってしまうほど。
自分の家をしっかり考えたい、大切な家族がいるからこそ、より健康な家にしたい。
エーアンドエーセントラルさんなら、きっと皆さんの力になると思います。ぜひ一度、相談してみてはいかがでしょうか。
会社名 | 一級建築士事務所 株式会社エーアンドエーセントラル |
---|---|
代表者名 | 丸谷博男 |
住所 | 〒155-0033 東京都世田谷区代田3-48-5 梅ヶ丘アートセンター |
電話番号 | 03-5431-6030 |
公式HP | https://www.a-and-a.net/ | 主な業務 | 建築設計・セミナー |
対応エリア | 全国 |