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5’st(ゴダッシュエスティ)一級建築士事務所の代表・久保田さんは、住宅を中心に全国で設計を手掛けられている女性の建築家さんです。
住宅の設計において、土地の特性をしっかりと読み込み環境を活かすことを大切にされています。
また久保田さんは、お仕事とは別に「砂山とんぼ」という奉仕活動をされていて、地域の方々との繋がりをとても大切にされています。
そんな久保田さんのお仕事へのこだわりを「5’st」というお名前に秘められた想いと共に、お伺いしてきました。
設計に対する想いが詰まった「5’st」という事務所のお名前
スタッフ
「5’st(ゴダッシュエスティ)」という事務所のお名前がとても印象的なのですが、どういう意味があるのでしょうか?
久保田さん
私の設計に対する想いを詰め込んだ名前なのですが、すごく解かりづらいですよね(笑)
説明させて頂くと、「5」は五感の五から取っていて、「st」はストリートから取っていてます。
住宅の設計をする上で、視覚や触覚、嗅覚などの五感で感じる心地よさを大切にしたいという想いと、周りの環境との関わりを大切にしたいという想いが込められています。
スタッフ
素敵なコンセプトですね。
久保田さんは、色々な建築物の種類がある中でもとくに住宅を手掛けているのはなぜでしょうか?
久保田さん
もともとはランドスケープに強い興味があったので、スタジアムなどをつくる会社で働いていました。
ですが、つくるものの規模が大きすぎると感じるようになり、次第に住宅をつくりたいと思うようになったんです。
ただ、ランドスケープそのものは面白いと思っていましたし、今でも住宅を設計する上ですごく意識しています。
ランドスケープ
ランドスケープは、景色や風景という意味です。
建築の分野では、都市における広場や公園など公共空間のデザインのことを指します。
スタッフ
周りの環境と言えば、こちらの事務所はとても庭が広くて緑が豊かですよね。
ですが、お隣の家の庭との境目がないようにも見えます。
一体どの家の庭なのでしょうか?
久保田さん
この事務所は賃貸なのですが、大家さんとその妹さん、私の3人で、1つの大きな庭を共有しているんです。
お隣の家とゆるく繋がりつつ緑を共有する。こういう建ち方は、これからの理想の建ち方だと思うんです。
久保田さん
ここはとても豊かな場所なんです。
庭の正面には桜の木も生えていますし、他にも色々な季節の花が咲きます。
遊びに来た人からは「リゾート地みたい」と言われることもありますね。
茅ヶ崎は自然が減ってきていますが、ここのようにできるだけ緑があったり環境を活かした建物を増やせると良いと思っています。
豊かな緑が溢れる、広々とした共有の庭です。
スタッフ
庭をいくつかの世帯で共有するというアイデアは画期的ですね。
初めて見ましたが、一般的な戸建ての庭より緑が多くてとても良いですね。
久保田さん
この庭で家庭菜園もやっていますが取れる量が少ないので、そろそろ畑を借りようかなとも考えているんです。
私のお友達で「半農半X(はんのうはんえっくす)」と呼ばれる暮らしのスタイルを取っている人がいるのですが、私も仕事をする上でそんなイメージを持っています。
「農」と「住宅」、それ以外にも色々なものがうまく繋がっていくと良いなと思っています。
半農半X
半農半Xとは、半分は農業で自給自足的な生活を送りつつ、半分は自分の好きな仕事をする生き方です。
「X」には様々な選択肢が入ります。
「ここを良くしたい」と思う気持ちが集まると良い場所になる
スタッフ
ホームページのコラムを拝見して、湘南の海で久保田さんが行っている「砂山とんぼ」という奉仕活動がとても気になりました。
なぜ、このような活動をしようと思ったのでしょうか?
砂山とんぼ
「砂山とんぼ」は、海沿いのサイクリングロードに溜まった砂を取り除く、久保田さんと友人が発起人のプロジェクトです。
地域の方々から提供して頂いた材料を使用し、地域の方々と一緒に砂を除けるための「トンボ」を作成します。
誰でも気軽に使えるトンボをサイクリングロードにいくつも配置することで、溜まった砂を地域の方々が自主的に楽しく取り除くことができます。
砂山とんぼの活動は地域で注目を集めており、他のメディアでも取り上げられています。
詳しくは、久保田さんが書かれたコラムをご覧ください。
参照元:5’st一級建築士事務所|COLUMN
久保田さん
たまたま台風の後にサイクリングロードに行ったら砂が溜まってしまっていて、通れなくてみんな困っていたのでそこに置いてあったトンボをかけてみたんです。
その時にトンボをかけた道を自転車がスーッと走っていくのを見て、トンボがもっとたくさんあればみんな困らないなと思いました。
それで、友達と廃材を使ってトンボをたくさんつくってサイクリングロードに置くという「砂山とんぼ」の活動を始めたんです。
スタッフ
お仕事ではなく、久保田さんがプライベートでされている活動なのですね。
久保田さん
みんなが「ここを良くしたい」と思う気持ちが集まると、そこは良い場所になるんです。
逆に、みんなが自分の住んでる家だけが良ければいいという考えでは、街は良くなりませんよね。
トンボも同じで、気づいた人が少し砂を除けるだけでみんなが通りやすい道になります。
久保田さん
ボランティアと言ってしまうとハードルを高く感じられるかもしれませんが、サイクリングロードに点々と置いてあるトンボを見て「ちょっとトンボかけようかな」という感じで気軽に参加できれば、街との関わりが持てるハードルの低い仕掛けになりますよね。
トンボの実物を拝見しました。
みんなが楽しく砂を除けられるように、綺麗に色が塗られています。
スタッフ
素敵な活動ですね。
サイクリングロードが綺麗になるだけでなく、地域の人々の繋がりも深まりますね。
トンボづくりはこちらの事務所でされているのでしょうか?
久保田さん
公民館や街のカフェの駐車場を借りています。
活動を応援してくださってる方々から「使っていいよ」と言ってもらえるんです。
つくる材料も、工務店から廃材をもらったり、靴屋さんから要らない革をもらったりしています。
久保田さん
トンボをかけていると「ありがとうございます」と声をかけて頂いたり、手伝ってくださる方もいらっしゃいます。
誰が何回やってもいいので、やらない人が「やらなくてすみません」と思う必要はありませんし、やってる人を見かけたときにお礼を言うだけでも良いと思うんです。
お互いの思いやりの心が生まれるのが良いですね。
お客様と一緒に山に行き、家の大黒柱にするための丸太を探した
スタッフ
久保田さんが建築のお仕事をしている中で感じるやりがいは何ですか?
久保田さん
家が完成して、お客様が喜んでくれることです。
お客様の「使いやすい」とか「幸せに暮らしてます」という声を聞けた時が一番嬉しいです。
スタッフ
お客様の声は励みになりますよね。
いままで手掛けた家の中で特に印象に残っている家はありますか?
久保田さん
全部印象に残ってます(笑)
このまえ建てたおうちでは、家の大黒柱にする丸太を選ぶためにお客様と一緒に山に行きました。
お客様が「これにします」と決めた丸太を採って、家のリビングの真ん中に建てたんですよ。
実際の大黒柱のお写真。
良いアクセントになっています。
スタッフ
お客様と山に行かれて丸太を選ぶなんて初めて聞きました。
なぜ、そのようなことをしようと思ったのでしょうか?
久保田さん
そのお家は平塚という場所に建てたのですが、そこから丹沢山が見えたんです。
家が建ってから「あの山の木を使ったんだよ」という話ができたら良いというアイデアが出て、お客様と山に丸太を選びに行きました。
スタッフ
そのおうちに住むご家族にとって、一生の思い出に残るようなエピソードですね。
どんな家になったんですか?
久保田さん
敷地が広くて森の中のような空間だったので、森の中に建ってる家のようなイメージでつくりました。
どの窓からも必ず緑が見えるんです。
リビングからは庭の緑、二階の窓からは緑が見えます。
それに、廊下の窓からは丹沢の山が、天窓からは空が見えます。
反対側にはそのご家族のお父様が植えた子供の頃からある柿の木が生えているので、柿の木を見る窓もつくりました。
環境が良かったということもあり、とても良い家になりましたよ。
周りの環境との関わりを大切に住宅を設計する
スタッフ
久保田さん
建築とインテリアをしっかり融合させようと思ってつくっているので、インテリア的にかっこいいと思います。
あとは、家を建てるにあたり、土地の特性をしっかり読み込んでいることです。
空気の流れや太陽の動きなど、自然環境を捉えることを心がけています。
大黒柱の家のキッチンのお写真を拝見しました。
とてもオシャレです。
スタッフ
自然環境を捉えるというのは、その敷地に実際に行った時に見たり感じ取ったりして分かるのものなのでしょうか?
久保田さん
そうです。
さきほどお話しした大黒柱の家をつくるときも、お客様から「敷地のどこに建てても良いので、良い場所を選んでください」とご要望頂いたので、自然環境を捉えた上で決めました。
敷地内に高低差があったので、どこが日中に影になるかを実際に影を出して調べてみたり、日当たりが一番良くて時間も長い場所を見て、そして建てる位置を決めるんです。
ランドスケープを意識して住宅設計をしているので、周りの環境との関わりはすごく大事にしています。
スタッフ
もともとランドスケープのお仕事をされていただけあって、さすがですね。
お客様との打ち合わせや設計をされる際には、どのようなことに気をつけていますか?
久保田さん
「この人が求めていることはこういうこと」というのを読み取って、その人にとって心地よいものをつくるようにしています。
打ち合わせでお客様とお話をしていると「この人はこういう人」というのが伝わってくるんです。
もちろんプロとして「こっちのほうが良いだろう」ということがあれば推しますので、何でもお客様の言うことを聞くわけではありませんよ。
ですが、私の価値観で「絶対にこう」というのを押し付けないようにしています。
スタッフと談笑する久保田さん。
気さくで話しやすいお人柄です。
スタッフ
久保田さんとなら、お客様も本音でお話しできそうですよね。
最後に、これから家づくりをしようとしているコノイエの読者に久保田さんからアドバイスをお願い致します。
久保田さん
まずはとにかく、相談してみて欲しいです。
それも、できれば土地を買ってからではなく土地探しから相談したほうが良いですね。
家づくりにおいては何事もご自身で決めつけないことが大切です。
久保田さん
家づくりは商品を買うことではなく、衣・食・住の「住」、つまり自分たちが暮らす場所をつくることです。
建物に合わせて何十年も無理をして暮らすのではなく、それぞれに合った家づくりを一緒にしていきましょう。
お気軽にご相談にいらしてください。
値段感と坪単価
坪単価:85万円~
環境を活かしたこだわりの家づくり
5’st一級建築士事務所さんでは、坪単価85万円以下の案件はあまりないそうです。
環境を活かしそれぞれのお客様に合わせた久保田さんの家づくりに、ご興味がある方はぜひご相談ください。
5’st一級建築士事務所のインタビューまとめ
久保田さんは、土地の特性をしっかりと読み込み環境を活かすことを大切にされている建築家さんです。
大家さんと庭を共有されていたり、地域の方々との砂山とんぼの活動をされていることなど、周りとの繋がりを大切にされている久保田さん。
気さくで話しやすいお人柄なので、家づくりにおける要望や悩みもお話ししやすそうですね。
久保田さんに家づくりをお願いしたい方は、5’st一級建築士事務所さんにお問い合わせください。
5’st一級建築士事務所の詳細情報
会社名 |
5’st一級建築士事務所 |
所在地 |
〒253-0014 神奈川県茅ヶ崎市本宿町11-28 |
代表者名 |
久保田恵子 |
電話番号 |
046-7387-312 |
営業時間 |
http://studio5st.com/ |
公式HP |
http://studio5st.com/ |
対応する工事 |
住宅・インテリアの設計 |
対応エリア |
全国 |
その他 |
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