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理想の住宅をつくるには、何が大切でしょうか?
「好きな作風の建築家にお任せする」「凄腕の建築家にお任せする」
それだけでは、あなたの理想とする住宅にはならないかもしれません。
今回インタビューにご協力いただいた川口さんは、住まう人の心の中にある想いを引き出し、本当に幸せに暮らせるお家づくりを提案している建築家さんです。
この記事では、そんな川口さんの建築にかける想いについてご紹介します。
多くの人にとって魅力的で居心地の良い空間づくりを志し、質の高い公共建築を手がける設計事務所へ
スタッフ
川口さん
高校生の頃に実家を新築することになって、親に「自分の部屋の図面を考えてみないか?」と言われたんです。
そのときに「どこに勉強机を置こうかな」といったイメージをふくらませるのが楽しかったことが、建築に興味を持った一番最初のきっかけです。
スタッフ
それは楽しそうですね。
自分の図面通りの部屋になりましたか?
川口さん
いいえ。
いま思い返せばひどいデザインで、親にもNGを出されて実現しませんでしたが、そのとき味わったワクワク感は今も忘れません。
スタッフ
そうだったのですね。
その後の進路は、大学も建築系の学科に進まれたのですか?
川口さん
そうです。
ただ、入学当初は何となく公共建築に興味があるくらいで、建築家になろうという強い意思までは持っていませんでした。
スタッフ
川口さん
大学3年のときに美術館を設計する課題が出たんです。
その参考のため、砧(きぬた)公園内にある世田谷美術館を訪れたとき、衝撃を受けました。公園の風景と一体化する数多くの工夫が見事で、公園を寛ぎながら歩いているような感覚で美術館を楽しめるんです。
このときに、明確に「自分も多くの人にとって魅力的で居心地の良い空間づくりがしたい」と思い、最終的にその美術館を手掛けた内井昭蔵先生の事務所に就職させていただきました。
スタッフ
すごいですね!
就職してからはどんな建築を手掛けられたのですか?
川口さん
公共建築が半分以上で、あとは様々な建築の設計に携わらせていただき、数は少ないですが一般住宅も担当させていただきました。
デザイン的にも構造的にも多種多様な建築の設計を経験させてもらって、13年半勤めたのち独立しました。
住まう方と直接やりとりできる住宅づくりに、徐々に楽しみを見出す
スタッフ
川口さんが創業された現在の事務所では、一般住宅の設計も多く手掛けていますよね。
公共建築ではなく住宅の設計を始めてみようと思ったきっかけはあったのですか?
川口さん
内井昭蔵事務所に勤めていたときに、横須賀の湘南国際村でとある住宅の設計を担当させていただく機会を得ました。
住宅の設計は、それまで担当していた公共建築とは進め方が全く違うと感じました。
例えば、公共建築であれば主に担当課の方と打ち合わせをしますが、住宅の場合は当然ながら実際にお住まいになる方と直接やりとりすることになります。
前職の内井昭蔵建築設計事務所で担当した、湘南国際村の家
川口さん
この住宅設計の経験を通して、自分は不特定多数の方の利用をイメージする公共建築も楽しいけど、今、目の前にいる「この人」の生活を豊かにすることをイメージしながら設計する個人住宅に、より魅力を感じることに気付いたんです。
スタッフ
なるほど。
住まわれる方とやり取りをしながら空間をつくっていくのが楽しくて、住宅を手掛けるようになっていったんですね。
スタッフ
では、独立してから手掛けられた住宅についても教えて下さい。
川口さん
こちらの熱海市伊豆山の住宅は、独立して一番最初に手掛けたものです。
伊豆山の家
スタッフ
素敵な住宅ですね。
お施主様からは「こんな住宅にしてほしい」といった要望はあったのですか?
川口さん
色々とありましたが、特徴的だったのは「南欧風にしてほしい」というリクエストです。
ですが、そのとき「熱海の土地に南欧風の建物を建てたら、雰囲気が浮いてしまうのではないか?」と感じました。
これは敷地に立ったときに感じた直感のようなもので、直接お施主さんに伝えたわけではありません。
スタッフ
川口さん
その後、打ち合わせを重ねるうちにお施主様が「南欧風そのもの」というよりも、「リゾート感」や「風景を楽しむための要素」を求めていることに気付きました。
そこで、外観は周りの風景に馴染むように落ち着きを持たせつつ、内装は海に対してオープンにつくってみようと提案したところ、共感していただくことができました。
スタッフ
確かに「リゾート感」と「和」の雰囲気が融合して、熱海に合っていますね。
キーワードに隠されたストーリーを汲み取った提案をしたい
田端の家
スタッフ
このようにお施主様と打ち合わせをするときには、どんなことを大切にしているのですか?
川口さん
お施主様がおっしゃったキーワードに隠されたストーリーを汲み取ることが重要だと考えています。
具体的には、先ほどの「南欧風にしたい」というキーワードであれば、「南欧風の建物でどんな素敵な経験をしたんですか?」「その空間でどんな時間がよかったんですか?」と深堀りしていって、お施主様の感情が動かされたときの背景・場面・要素を汲み取った上で最適と思える提案をするように意識しています。
スタッフ
川口さん
これはハウジングコーチという考え方です。
ハウジングコーチは「家づくり」と「コーチング」を合わせた考え方なのですが、コーチングを使ったヒアリングをすることで、よりお施主様の「想い」が引き出されたお家づくりができるようになると考えています。
コーチングとは
相手の話に耳を傾け、観察・質問・提案などをして相手の内面にある答えを引き出す目標達成の手法のことです。
コーチングでは、答えを与えるのではなく、その人の中にある答えを創り出すサポートをしています。
スタッフ
インタビューが非常にやりやすいなと感じていましたが、ハウジングコーチで鍛えられた川口さんのトークスキルのおかげだったんですね!
川口さん
スタッフ
川口さんが実際に住宅を設計する段階では、どんなことにこだわっているんですか?
川口さん
壁もインテリアも、工業製品より手作りのものをできるだけ使いたいと考えています。
スタッフ
川口さん
例えば壁をつくるときに、誰かのためにというわけでなく、どこかの工場で大量生産された壁紙を持ってくるのではなく、できるだけ左官や塗装の職人に手で塗ってもらいたいと思っています。
「この家のためだけのプロセス」を踏んで、どれだけ情熱を込めてつくられたかが残るような家にしたいんです。
そういったつくり手の思いは、きっとお住まいになる方にも伝わると信じているからです。
ネガティブなときにこそ、支えてくれる家づくりをしたい
スタッフ
手作りにこだわり丹精を込めて住宅をつくっているんですね。
川口さんは、住宅というものは、お施主様にとってどんな存在であってほしいと思いますか?
川口さん
身体が弱ったときや精神的に参ったときなど、自分がネガティブな状態にあるときに支えになってくれる場所であってほしいです。
スタッフ
意外でした。
「住んでいて楽しい空間」や「趣味が充実できる場所」というわけではないんですね。
川口さん
もちろんそれは大前提としてあります。
実は、私は8年前に舌癌を経験しているんです。
そのときはかなりショックを受けましたし、治療して完治するまでにも時間がかかりました。
スタッフ
川口さん
その中で、「住まう人がネガティブな状態に陥ったとき、住宅とはどうあるべきなんだろう」と療養中ずっと考えていました。
そして「プラスの状態のときよりも、マイナスの状態のときにこそ、そこに寄り添う空間が重要なのではないか。住宅とはそんな空間であってほしい」という思いに至りました。
スタッフ
確かに、楽しいときは住宅関係なしに何でも楽しいと感じますもんね。
川口さん
こういう経験があるからこそ、お施主様にヒアリングするときも、あえて「良くない状況」を想定してもらったり思い出してもらったりして、立ち直るための手段やきっかけを聞き出し、設計に活かせるようにしています。
スタッフ
嫌なことについて考えるのは優先順位が低くなりがちですが、とても大切なことですね。
スタッフ
最後に、これから新築を建てたいと考えている人に向けて、アドバイスをいただけませんでしょうか?
川口さん
理想の住宅を建てたいと考えている方には、建築家の提案に絶対の正解があると思わず、自分の中に答えがあると思ってもらいたいです。
その答えを引き出してくれる建築家に巡り合ってほしい。
私も、お施主様の「想い」を引き出せる家づくりを大切にしています。
口コミ、評判
静謐で詩情豊かな川口ワールドが多くの方に体感していただけると素敵です
川口さんは物静かな設計士さんですが、実は頭の中の引き出しをたくさんお持ちで一緒に仕事をしてみるととても豊かな気持ちになります。特に川口さんが作られた住宅の中に身を置くとどことなく詩情を感じます。時間と共に回る光やそれと共に映る影の変化などがこころに響くからでしょうか。静謐で詩情豊かな川口ワールドが多くの方に体感していただけると素敵です。
引用:Houzz (ハウズ)
川口孝男建築設計事務所のインタビューまとめ
論理的でありながら、時折冗談も交えつつインタビューに答えてくださった川口さん。
川口さんの落ち着いたお人柄も相まって、つい夢中でいろいろなお話を聞いてしまいました。
川口さんにお家づくりの相談をすれば、きっとあなたの心の中にある「理想の住宅像」を引き出してくれるでしょう。
現在、川口さんの事務所では公共建築や住宅を中心に建築設計を手掛けています。今後はもっとたくさんの住宅づくりに携わりたいとも語ってくれました。
幸せに暮らせる理想のお家をつくりたい方は、ぜひ川口さんに相談してみてくださいね。
川口孝男建築設計事務所の詳細情報
会社名 |
川口孝男建築設計事務所 |
所在地 |
〒206-0034 東京都多摩市鶴牧1-5-1-202 |
代表者名 |
川口孝男 |
電話番号 |
042-339-7436 |
営業時間 |
9:30〜18:00(定休日:日曜日・祝日) |
公式HP |
http://tkawaguchi-arch.com/ |
対応する工事 |
建物企画・設計・監理 |
対応エリア |
関東・東海・関西地区 |
その他 |
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