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一生に一度あるかないかの家づくり。ドア一枚、ドアノブ一つ、すべて自分たちの好きなものを選んで取り入れられるとしたら、こんなにワクワクすることはありませんよね。
千葉県船橋市に事務所を構える株式会社木ごころさんは、住宅の設計から施工までを手掛ける小さな工務店。代表は、職人による家づくりからハウスメーカーによる家づくりまで、数々の現場で経験を積んでこられた飛澤利治さんです。
飛澤さんの願いはたった一つ、目の前のお客様に「こだわりの詰まった、自分たちだけの家を建ててもらいたい」。その願いを胸にこれまで20年以上、一棟一棟を大切にこだわり抜いた住宅を手掛けてこられました。
この記事では、飛澤さんの家づくりへの想いやこだわりについて、実際のお家写真とともにご紹介します。
家づくりの現場を多数経験し、設計から施工まで一手に担う会社を立ち上げた
スタッフ
まずは、このお仕事を始められたきっかけを教えてください。
飛澤さん
私はもともと岩手県宮古市の出身で、実家は工務店を営んでいました。幼い頃からまわりには職人さんがたくさんいて、家づくりの現場がとても身近にあったんです。高校卒業後は家業を手伝うようになり、現場監督をしたり、大工仕事をしたり、その間に建築の学校に通って資格を取ったりしました。
スタッフ
ご実家の影響があって自然と今のお仕事を選ばれたんですね。
飛澤さん
はい。家づくりの中でも特に大工仕事が面白くて、一生現場で大工としてやろうぐらいに思っていました。でも私が20代後半くらいの頃、実家の工務店は閉めることになったので、これを機にゼロからやってみようと千葉に来たんです。千葉に来て最初のうちは大手ハウスメーカーさんの仕事をやらせてもらっていました。
スタッフ
飛澤さん
そうなんです。ただ、ハウスメーカーのやり方は私には合っていませんでした。まず、家の値段についてです。小さな工務店に比べれば、大手のハウスメーカーにはスタッフさんがたくさんいるので人件費がかかるのは当然ですが、それにしても「なんでこんなに高いんだ」と常々感じていました。
飛澤さん
また、ハウスメーカーにはまず営業さんがいて、次に工務の担当、設計の担当がいて、工事中はインテリアコーディネーターさんがいてと、すべての仕事が分割されているんです。私はハウスメーカーの現場で大工も監督も経験しましたが、上からは「お客様には余計なことを言うんじゃない」と言われていたので、お客様とは仲良くなれないような雰囲気の中で仕事をしていました。
スタッフ
それは寂しいですね。「余計なこと」とは、どんなことだったのでしょうか?
飛澤さん
例えば、金額に関することは言ってはいけませんでした。工事中もとにかく差し障りのないことしか言えないんです。でも、お客様はお家ができるのを楽しみにされているので、よく現場を見に来られて、いろんなことを聞かれました。それでも現場にいる私は差し障りのない話しかできない。何よりもこれが一番の理由で、独立しようと、ハウスメーカーとは逆を行く会社をつくろうと決めました。
スタッフ
それで設計から施工までを手掛けられる、お客様と一緒に家づくりができる会社を立ち上げられたんですね。
ドア一枚、ドアノブ一つまで、こだわりの詰まった家づくり
インタビュー中に撮らせていただいたお写真です。PCで3Dデータや事例写真を見せてくださいました。
スタッフ
木ごころさんでは、家づくりの打ち合わせをどのように進められているのでしょうか?
飛澤さん
家づくりには、いろいろと工夫の仕方があるんです。コストを下げるにもいろんな方法がありますし、間取りもいろんなパターンが考えられます。お客様も考えをたくさん持っているので、それに対してアドバイスしながら、こちらも「こんな事ができます」「これくらいの金額でできます」と提案して、そこから設計を考えていきます。
スタッフ
本当にゼロからのスタートなんですね。やっぱり、理想の空間をイメージするのは難しいものでしょうか?
飛澤さん
最初はなかなかイメージしにくいかもしれません。でも今は設計したものを3Dでモデリングして、家の外観や内観を実際に見て歩くように体験できます。それを見て「外壁はもっと明るい色にしよう」「ここはもっとこうしよう」と変更することもできるんです。
実際のお家「ねこと暮らす家」外観写真。3Dデータで見たものがそのまま形になっています。
スタッフ
すごい!ここまでリアルに完成予想図が見られるんですね。これなら細かいところまで理想を実現できそうです。
飛澤さん
そうなんです。本当に何でもできるんですよ、年間を通して太陽の光がどのくらい、どのように部屋に入るかのシミュレーションまで。便利になりましたよね。昔は「3回建てないと心から納得いく家は建たない」と言われていましたが、今は一発で納得できる家を建てましょうと、そういうことですよね。
スタッフ
家を建てるなんて何回もできることじゃないですもんね。建てる前から完成予想図を見られると安心です。設計には大体どれくらい期間が必要なのでしょうか?
飛澤さん
最初の打ち合わせから着工まで、あっという間に半年くらいは経ってしまいますね。高い買い物なので、じっくりと細かいところまで打ち合わせしています。
スタッフ
着工まで半年ですか。たっぷり時間をかけられているんですね。「細かいところ」とは、具体的にどんなところでしょうか?
飛澤さん
例えば、ハウスメーカーさんにお任せすると「キッチンはこのシリーズから、お風呂はこのシリーズから選べます」「壁紙はこの中から選んでください」と話が進みますよね。でも今は、インターネットで探すといろんな物や情報が溢れているんです。
そこでうちでは、ドア一枚、ドアノブ一個にしても、無数にあるものの中から探していただいて「こんなのつけたい」「あんなのつけたい」と相談しながら打ち合わせを進めています。
スタッフ
飛澤さん
はい。キッチン一つにしても、オリジナル性あるものを売っているサイトもあれば、安さを売りにしたサイトもあります。シンクにしても、いろんな素材のものがあるし、色や形、サイズもいろいろです。蛇口だって探せば無限にあるんですよ。その中から一つひとつ、好きなものを探して選んでいく。それがすごく、楽しいんです。せっかくの家なので、本当に細かなところまでこだわってもらいたいというのが、私の思いですね。
「ねこと暮らす家」内観写真。
「ねこと暮らす家」キッチン写真。キッチンの形、シンクや蛇口、引き出しの取手、換気扇まで、好きなものを選んで取り付けられるそう。
スタッフ
飛澤さん
そうですね。うちはキッチンやダイニングテーブル、靴箱、デスクや本棚なども、なるべく既製品ではなく、オリジナルで作らせてもらいたいと思っているんです。オリジナルで作ると、デザイン・意匠性を細かくこだわって、その家に似合うものが作れるんですよ。
木ごころさんオリジナルの「ねこちゃん本棚」。
お客様のお家にねこちゃんがいたため「丸い窓から顔を覗かせていたら可愛いね」とお話ししながらデザインされました。
本棚の内側写真。
中の棚がジグザグになっていて、ねこちゃんが上まで登れるデザインになっています。
スタッフ
すごい!手づくりのキッチンに家具、細かなところまで自分たちで選んだ部材……こだわりの詰まった家であることはもちろん、すごく思い入れのある家になりますね。
飛澤さん
コストを掛けるところ、削るところにメリハリをつけた家づくり
スタッフ
飛澤さんは、これまでに手掛けてこられたお家それぞれに思い出があるとおっしゃっていましたね。中でも他とはちょっと違ったものはありましたか?
飛澤さん
去年の12月にオープンしたイタリアンレストランですかね。
オーナーは、ご自身も子育て経験のある若い女性の方で、「赤ちゃんや子どもさんを連れて来られるレストランをつくりたい」とのことでした。その思い入れから始まったので、普通の店舗とはかなり違ったものになったんです。
イタリアンレストランの内観写真。
店内奥にある小上がり。一つひとつ広めにつくられた小上がりは、引き戸と衝立で細かく区切られ個室のようになっています。
飛澤さん
店内には、赤ちゃんを寝かせておいても大丈夫なように小上がりの席をつくって、テラス席や化粧室も子どもさんやお母さんが使いやすいよう、広くつくりました。
可愛らしいサイズのトイレが並ぶ化粧室。赤ちゃんや子どもさんと一緒に使いやすいデザインになっています。
スタッフ
女性ならではの視点で、細かなところまで配慮されたお店になっていますね。
飛澤さん
そうなんです。このお店は、駅から遠く離れた住宅地につくることになって「これでお客さんが入らなかったらどうしよう」と、プレッシャーの中で進めたものだったんですけど、ソーシャルディスタンスを保てる店内だということで、お客さんもそれなりに入って、持ち帰りのケーキも好評だと聞いています。
スタッフ
飛澤さん
オーナーさんの最初の考えが良かったんですね。ただ、予算がたっぷりあったわけではないので、外のフェンスも出来合いのものをつけたり、白い塀は職人さんにブロックだけ積んでもらって、後でオーナーさんがご自分で白く塗られたんです。
レストラン外のテラス席。右手に見えているのがオーナーご自身で塗られた塀です。
飛澤さん
家づくりでも、例えばキッチンにお金をかけたいとなると、どうしても予算が足りなくなるんです。もうそうなったら「じゃあ自分で壁を塗ってください」とか「仕上げ塗装は自分でやってください」と、お客様にやっていただくこともあります。家づくりの中でも特に高いのは、やっぱり人件費ですからね。
スタッフ
予算削減のために、そこまで考えてくださるんですね。壁を自分たちで塗るとなると、喜ばれるお客様も多いでしょう?
飛澤さん
そうですね。でも好き嫌いはあると思います。ただ、自分たちで壁を塗る経験をしておけば、後々塗り直したいときも自分たちでできますよね。お金をかけたい部分はしっかりかけて、削れる部分は削ってと、メリハリをつけて家づくりできるといいのかなと思っています。
年月を経た良さ、美しさまで感じられる家に
木ごころさんの事務所横にある工房。この工房でオリジナル家具を製作されています。
スタッフ
木ごころさんが手掛けられたお家の写真を、ホームページで拝見しました。どのお家も木のあたたかみを感じますね。やはり「木」にこだわりをお持ちなんですか?
飛澤さん
そうですね。実はここにもハウスメーカーでの経験の反動があって。私が勤めていたハウスメーカーで使われていた合板の床はつるつるピカピカで、新築のときは本当に綺麗に見えるんだけれど、傷が目立つので15〜20年経つと傷だらけのようになってしまうんです。「またリフォームしなさい」という考えなんでしょうけど、私はやっぱり合板の床は好きになれないんですね。
スタッフ
飛澤さん
無垢の木を張った床は、日に焼けたり、多少隙間が空いたり、反ってきたりもするんです。
でも「経年美」というか、15年、20年後の古くなった良さ、美しさがあるんですよ。汚れや傷もその時その時の思い出になりますし、軽くヤスリをかけて塗装してあげれば、また綺麗に蘇ります。もちろんお客様の好みに合わせますが、どちらかと言えば無垢の木や漆喰などの「自然素材」をお勧めしています。
スタッフ
自然素材を使ったお家は、あたたかみがあるだけでなく、時を重ねた美しさまで感じられるんですね。
飛澤さん
そうなんです。だから、あまり気兼ねなくというか、割とガシガシ使ってほしいと思います。
多少汚れたり傷ついたりしても、自然素材なら必ずまた補修できるし、汚れや傷も味わいになりますからね。
木ごころさんの事務所テーブルに残る、ねこの足跡。塗装中についたもので、少しの間だけいたねこちゃんの思い出としてそのまま残してあるそう。
スタッフ
最後に、これから新築される方に向けて一言いただけますか?
飛澤さん
家づくりって、すごく楽しいんです。それも昔の家づくりじゃない。今はインターネットでいろんなものを探して見つけられて、それを組み合わせて、「自分だけの家」をつくれるんですから。ぜひご自身も参加していただいて、自分でできるところは自分でやって、この際家のことも勉強して、ゆっくりと時間をかけながらつくっていってくださればと思います。
スタッフ
飛澤さんとの家づくりを想像したら、私までワクワクしてきました。一人でも多くの方に自分たちだけのこだわりのお家を、楽しみながらつくっていただきたいですね。
値段感と坪単価
坪単価:50万円~80万円
木造住宅の坪単価は50万円~
木ごころさんでは坪単価50万円くらいから住宅の設計・施工を手掛けられているそうです。これまでに最高では坪単価80万円ほどかけられたお客様もいらっしゃったとのこと。飛澤さんは「坪単価50万円でこだわりたいという方は、ご自身で壁を塗ってもらうなどしてコストを抑えます。『徹底的にローコストで建てたい』というのもこだわりなので、それはそれで面白いですよね」とおっしゃっていました。
株式会社木ごころのインタビューまとめ
家を建てるとなると、専門的な知識や技術がないばっかりに、どこか「誰かにお願いして建ててもらうもの」と思ってしまいますよね。飛澤さんのお話を伺って、家も本来は、細かな部分までこだわって自分の「大好き」が詰まったものを建てられるのだと実感しました。
「自分たちだけの家を建てたい」、その思いを真摯に受け止め、一緒に楽しみながら家づくりをしてくださる会社さんは貴重です。こだわりの詰まったお家をお考えであれば、ぜひ木ごころさんを訪ねてみてください。
株式会社木ごころの詳細情報
会社名 |
株式会社木ごころ |
所在地 |
〒273-0853 千葉県船橋市金杉1-13-22 |
代表者名 |
飛澤利治 |
電話番号 |
047-439-3790 |
営業時間 |
9:00~18:00 |
公式HP |
https://kigokoro.com/ |
対応する工事 |
住宅、店舗の設計・施工 |
対応エリア |
千葉県内、東京都内など(その他のエリアは要相談) |
その他 |
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