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家族で暮らす家だからこそ、全員が快適に居心地よく過ごせる空間であってほしいですよね。
しかし年月が経つにつれ、子供が独立したり二世帯住宅を考え始めたりと、家の在り方は時間と共に変化していくもの。将来のことを見据えて家を建てることが大切になってきます。
府中にある「甲田建築事務所」は、変化に対応した家づくりを心がけている一級建築士事務所です。今回は、府中で生まれ育った代表の甲田直己様に、建築家になった経緯や家づくりへの想いを伺ってきました。
生まれ育った府中で建築事務所を設立
スタッフ
甲田様は府中で生まれ育ったとお聞きしました。今も近くに住まわれているんですか?
甲田様
そうですね。生まれも育ちも府中で、今は事務所と隣駅の分倍河原に住んでいます。今の事務所は2001年の8月1日に開設したのですが、この建物は昔勤めていた事務所で設計した建物で、元々倉庫だったんですけど借りているんです。
スタッフ
思い入れが強い場所なんですね。建築のお仕事は子供の頃から興味を持たれていたのですか?
甲田様
建築を意識し始めたのは大学受験の時です。もともと音楽や美術、技術などの科目が好きで、将来もそちらの方向に進もうと思っていました。そのなかで、建築はアートと技術や工学のどちらの面も併せ持っている職業だなと気付いて、自分を生かせるだろうと思い目指すようになりました。それ以前から旅行に行っていろいろな建物を見る機会が多かったので、建築に興味は抱いていたのだと思います。
スタッフ
建物を見るのがお好きだったんですね。特に印象に残っている建築物などはありますか?
甲田様
建築家の村野東吾が設計した、今の目黒区役所です。私が中学生の時に竣工して、当時は千代田生命だったのですが、とてもきれいな建物だなと感動したのを覚えています。彼の建築はほかに高輪プリンスホテルの飛天の間や箱根プリンスホテル、迎賓館などがありますが、やっぱりどれも素敵だと思います。
スタッフ
なるほど。普段設計のお仕事をするうえで、参考にすることもあるのでしょうか?
甲田様
それはないですね。と言いますか、とてもじゃないけれど参考にはできないです。
スタッフ
甲田様
普段住宅の設計をするとき、意識していなくても自分が手を動かしてスケッチしたり、図面を書いたりして身につけたものが自然と出てくるんですよね。なので、大先生の建築を真似しようとしても、多分自分の設計に活かすことはできないと思います。
スタッフ
なるほど。たくさん住宅を手掛けていた甲田様だからこそですね。
甲田様
手が覚えているんでしょうね。ある意味癖みたいなものかもしれません。
スタッフ
甲田様は現在、住宅メインで設計されていると聞きましたが、以前勤めていた事務所でも住宅を主に手掛けられていたのでしょうか?
甲田様
最初に就職した建築事務所では、公共建築も扱っていました。その後に勤めた事務所から住宅や民間のマンションなどの設計をするようになり、今は住宅メインで仕事をしています。
スタッフ
甲田様
楽しいですよ。やっぱりお客様と最初の出会いから入居までずっとお付き合いできるのが良いなと思います。マンションや公共建築の設計も楽しいですが、大きな建物になると分業が進んでしまうので、設計に1から携われないことも多いんです。そういうのはちょっと面白くないですね。自分で1から設計して、ひとつの建物にとことん向き合っていけるのは住宅設計ならではの魅力だと思います。
自然素材にこだわった、総合力の高い住宅設計
スタッフ
普段のお仕事で大切にしていることを教えてください。
甲田様
いくつかありますが、基本的には「自然」「人」「設計」「技」「つながり」の5つのポイントを大切にしています。これは私が所属している関東建築ネットワークが掲げている要素でもあるのですが、個人的に見てもやっぱり建築の仕事をするうえで大切な要素だなと思っています。
スタッフ
なるほど。確かにすべて建築で大切なものに思えます。
甲田様
例えば「自然」なら、地元の木材や漆喰、珪藻土などの自然素材をなるべく使うようにする。お客様の要望があれば工場素材を使うこともありますが、そういうのに頼らずになるべく自然素材を使っていきたいなと思っています。
スタッフ
そうなんですね。自然素材を使うようにしている理由はどんなところにあるのでしょうか?
甲田様
自然環境に配慮するという点でも、自然素材にこだわって使うことにメリットがありますが、やはり他の素材よりも雰囲気がすごく良いので、お客様にはおすすめしています。でも自然素材と一概に言っても、例えば木材ひとつとってもチークや杉などいろいろな種類のものがあるので、実際にサンプルを用意して見て触れてもらっています。もちろん「なるべく早く家を建てたいからそこまで時間をかけられない」というお客様もいると思いますが、なるべく素材を決める時は材料を見てもらっていますね。
スタッフ
実際に見たほうが質感や雰囲気を確かめられるので、お客様にとってもメリットが多そうですね。他の建築家さんと比べて、「自分はココが違う」と感じるところはありますか?
甲田様
そうですね…やっぱり先ほど大切にしていることでお話した「自然」「人」「設計」「わざ」「つながり」のすべてに力を入れているので、総合力は高いと自負しています。他の建築家さんのような目立つアピールポイントではないのですが…。
スタッフ
でも総合力が高いと、お客様も安心なさると思います。毎日暮らす家だからこそ、堅実な姿勢の甲田様にお願いしたいというお客様多いのではないでしょうか。
甲田様
実は「設計料が高い」と言われて交渉することもあるんです。でも最終的にお客様に「最初は高いと思ったけど、そんなことなかった」と言われることも多くて。長く暮らす家だからこそ、やっぱり居心地の良い空間に仕上げたいですし、最終的に満足していただけると私も嬉しいですね。
スタッフ
お客様の満足度も高いということですね。居心地の良い空間にするために工夫していることなどはありますか?
甲田様
居心地の良さはお客様によって違うので、「これを聞けば分かる」「これを見れば分かる」ということではもちろんないです。なので、私はひとりひとりのライフスタイルを理解するようにしています。例えば運動が好きな人、静かに読書したい人、暑がりの人、寒がりの人など、ひとりひとり趣味嗜好やライフスタイルは違いますよね。その人の生活感を見ながら、優先順位を決めて提案するようにしていますね。お客様にとって「自分らしい家」を一緒に作っていきたいと思っています。
変化に併せた家づくりを心がける
スタッフ
甲田様にとって「自分らしい家」とはどのような空間でしょうか?
甲田様
自分の居心地と、家族の居心地が良い場所ですね。誰もが年齢を重ねて変化していくので、できれば変化に対応できるような家にしていきたいなとも思います。ただ、最近は家族の在り方が時代とともにかなり変化しているので、例えば昔のような二世帯住宅や三世帯住宅というのはなかなか需要がないですよね。
スタッフ
確かに、子どもはいずれ親元から離れて独立していきますし、独居状態の親も増えていると聞きます。
甲田様
そうですね。時代とともに変わっていく家の在り方に合わせて、家づくりというものが同じように変化できているのか、と悩むこともあります。でもだからこそ、変化に合わせて家づくりも工夫していく必要があると思うんです。例えば二世帯住宅なら、1軒の大きな家に家族で住む従来の在り方ではなく、玄関を2つ作って長屋のような造りの家にするとか。そうするとどちらかが出ていくことになっても、賃貸として誰かに貸すこともできますよね。そういう工夫が大切になってきているのだと思います。
スタッフ
ハウスメーカーではなく、熟練の設計士だからこそできる工夫ですね。
甲田様
そうかもしれないですね。私たちの仕事はハウスメーカーのようにモデルハウスをそのまま引き渡すのではなく、ひとりひとり異なる要望を聞いて、形にしていくという作り方が求められます。それは家の造りだけではなくて、例えば冷暖房や床の素材ひとつとっても、お客様にフィットするかしないかを確認しながら進めていく必要があるんです。そのためにも、今後もいろいろ勉強して、お客様の生活感のことも配慮していきたいと思っています。
スタッフ
最近はエアコンひとつとっても機能性が高いものがたくさん出ていますよね。
甲田様
そうですね。でも最新の機能性が高いエアコンが必ずしも良いというわけではありません。夏は風通しを良くしたり、冬は柔らかな日差しが入ってきたりなど、長く快適に暮らしていくためにはやっぱり家の造りも重要なんですよね。これから新築を建てようと思っている方は、ぜひそういう補助的なことをも考えてくれて、とにかく話を聞いてくれるような設計士を探して選ぶことをオススメします。
値段感と坪単価
坪単価:80~100万円
設備費などを含め、平均80~100万円
ガスや水道など設備費のほか、門扉や外構なども含めた金額です。
甲田建築事務所のインタビューまとめ
堅実な姿勢で家づくりに取り組んでいる甲田様。甲田様が所属している関東建築ネットワークでは、年に2回程家づくりの講習会があり、色々なテーマで住宅の相談にも乗っているそうです。
甲田様も「新築を検討している人は、まずはぜひ話を聞いてみてほしい」とお話されていました。家づくりで悩んでいる方や、何から手を付ければ良いか分からないという方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
甲田建築事務所の詳細情報
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