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建築家が建てるお家と聞いて、どんな建物を想像しますか?
洋館のようにオシャレな建物、または派手なコントラストが目を引く建物かもしれません。
しかし、黒木実建築研究室さんが設計するお家は至ってシンプル。そのため、建物の線が引き立ち、いくつもの水平に並んだラインが建物全体の美しさを醸し出しています。
なぜ代表の黒木様がシンプルさを大事にしているのかというと、お家づくりで一番大切なのは住みやすさだと考えていらっしゃるからです。
そこで、黒木実建築研究室さんの事務所にて、お家づくりに対するこだわりなどについて黒木代表と白柳副代表のお二人に詳しく話を伺いました。
努力の積み重ねが引き寄せた、偉大な建築家との出会い
スタッフ
黒木様が住宅設計をやりたいと思ったきっかけは何でしょうか?
黒木様
進路を決めた当時、ちょうど建築家が注目され始めていたのがきっかけですね。私の学生時代は高度経済成長期の入り口で、建築家がメディアに取り上げられるようになってきた時期だったんですよ。
黒木様
私は高校まではバスケット一筋で、3つの大学からオファーを受けるほど本格的に取り組んでいました。ただ、バスケットで生きていくには身長が足りないと思ったので、オファーは断ったんです。
そこで建築家を志して、日本大学の短期大学に入ったんです。入学したあとは理工学部への編入を目指し、がむしゃらに勉強して優秀な成績を収めました。編入の推薦まで、あともう一歩だったんですよ。
スタッフ
黒木様
そうなんです。ちょうど日大闘争が起きて、学業どころではなくなってしまいましたからね。
日大闘争とは?
1968年から1969年にかけて続いた、日本大学における大学紛争です。理工学部教授の脱税をきっかけに、大学全体で巨額の使途不明金が発覚したため、学生による大規模な抗議行動に発展しました。
参考
1968年全共闘だった時代日大闘争年表
黒木様
それで経済的な事情もあり、編入を諦めて市役所に就職しました。
スタッフ
黒木様
でも、市役所に入って2年経ち、同期の友人たちが大学を卒業したころに転機がありました。
有名な設計事務所に入った友人から「いつまで市役所にいるの?」と言われたんです。そこで、その友人から紹介された東孝光建築研究所の面接を受けに行きました。
東孝光(あずまたかみつ)とは?
数多くの住居や大型施設を手掛けた、日本を代表的する建築家です。東氏ご自身がお住まいだった、狭小住宅「塔の家」が特に有名。家族の関りあいが深まるように、各フロアに扉を一切設けず、建物全体を一つの空間に仕立てています。
参考
HomeClub暮らしのなかに心地よい「風景」をつくる
黒木様
東さんは有名な建築家なので、普通はエリートしか採用されない難関でした。ですが、私は市役所の人間だったので、他の人より建築関連の法律に詳しかったんですよ。それで、市役所時代の経験と知識が買われて入所できたんです。
もし大学に編入していたら東さんのところには入れなかったかもしれないので、結果的には運が良かったですね。
スタッフ
人生、何が幸いするか分かりませんね。
でも、それまでの努力があったから幸運に恵まれたのでしょうね。
スタッフ
副代表の白柳様は、最初から建築家の道を目指されていたのですか?
白柳様
私は昔から建築に興味があったので、最初から建築家を目指していました。
実は偶然ながら、私も学生時代に東さんのところでアルバイトしていたんですよ。所属していた時期は黒木さんとかぶっていないので、当時はお互いに面識がありませんでしたけどね。
スタッフ
白柳様
大学卒業後は、大きな建築ばかりをやっているところに就職しました。でも東さんの元でアルバイトした経験から、また住宅を手掛けたいと思って黒木さんの事務所に入ったんです。
スタッフ
アルバイト時代の楽しさが忘れられなかったのですね。
黒木様
東さんから受けた影響は計り知れません。単に建築の技術や考え方を学べただけではなくて、何か精神のようなものも教わりました。これからも、私たちの建築のベースにし続けていきたいと思っています。
建物は人が使うもの。使う人の立場で設計する
スタッフ
黒木様
シンプルさですね。そろえる線はそろえる。だから、水平線がキレイな住宅が多いですよ。
スタッフ
オーソドックスな感じを大切にしている、ということでしょうか?
黒木様
その通りです。一目見れば分かるような「黒木さんらしさ」を周りは求めますが、シンプルさこそが自分らしさ。私の建築をいろいろと見ていただければ、だんだんと分かってもらえるはずです。
それでも強いて特徴を挙げるなら、白い空間に木目が利いたライン、白と木材の組み合わせ、床が天然木というのが多いですね。
スタッフ
黒木様
設計において一番大切なことは、使いやすい建物にできるかどうかだからですよ。作品をつくるというよりは、いかに人が気持ちよくそこにいられるか、人が使いこなせる建物になっているのかが大事です。
だから、奇抜な設計はしません。オーソドックスのなかに何か一味違うものを加える、という感じで設計したいと考えています。
スタッフ
なるほど、お家にとっては住みやすさが一番大事ですものね。
具体的には、どういうところに気を付けて設計しているのですか?
黒木様
キチンと庇を出す、開口部を設ける、収納を確保するといった基本的な部分ですね。
そのうえで、余暇の生活も楽しめるようにする。外とのつながりを重視して、天気がいい日はベランダに出て食事ができる、とかですね。
あくまで「キホンのキ」を守ったうえで、どう味付けするか考えたいと思っています。
スタッフ
白柳様は、どういったコンセプトで設計していらっしゃるのでしょうか?
白柳様
基本的には事務所のコンセプトと同じですね。シンプルさ、住みやすさが一番大事ですから。
そのうえで、自分が住みたくなる家を考えてみたいと思っています。私はインテリアにも興味があるので、住宅の空間を考えるのが楽しいんですよ。
スタッフ
住宅の空間を考えるときは、何を大事にしていますか?
白柳様
ヒューマンスケールとは?
身長や肩幅など、人間の大きさのことを指します。住宅の設計においては、ヒューマンスケールを基準にモノや空間のサイズを考えることで、人間の感覚や動きにマッチした住みやすい住宅になります。
参考
コトバンクヒューマンスケール
白柳様
ヒューマンスケールを元に天井の高さや開口部の幅などを考えると、住む人が気持ちよく感じられます。
さらに、各部屋の天井の高さを変えるときも、同じ基準を元に考えることになるので空間に連続性が生まれやすいんですよ。
住み心地の良さを保ったまま、空間に面白さを加えられるわけです。
スタッフ
なるほど。だから空間を考える場合は、ヒューマンスケールが大事なのですね。
黒木様
ちなみに、建物は人が使うものですから住宅以外でも同じことが言えます。
例えば、病院だったらどうしたら人が動きやすいか、どうやったら待合室で気持ちよく待ってもらえるか。患者さんの立場に立つんです。そうすると設計は失敗しません。
つまり、住宅をこなせる人はどんな建物も上手に設計できるんですよ。
スタッフ
お客様とお話しするときに気を付けていることは何ですか?
黒木様
いかにお客様が求めているモノを話の中から引き出すかですね。
そして、お客様が求めていることが分かったら、一つ一つ真摯に答えを出していきます。
もし実現するのが難しい内容でも、お客様が求めているモノとマッチする妥協点を探したいと考えています。
スタッフ
お客様が求めているモノですか。
具体的には、どんなお話しをされるんでしょうか?
黒木様
例えば敷地ですね。地盤や地形の特徴、適用される法律などを考慮しなければならないので、設計ではたびたび敷地の特性がネックになります。
お客様も「この敷地に希望の家が建てられるのか?」などと気に掛けていらっしゃる場合が多いですから、敷地の特性は特に丁寧にお話しします。
スタッフ
たしかに、敷地の特性は気になりますね。専門家に聞かないと分からないでしょうから。
黒木様
僕らは、心配ごとを聞き出してお客様を安心させてあげたいと思っています。
同時に、お客様がどれだけ家づくりに参加しているのかも重視します。あくまで僕らはアドバイスする立場で、チョイスするのはお客様ですからね。
スタッフ
黒木様
その通りです。結果的に、建物が完成するまでのプロセスや付き合い方に満足していただいているからこそ、お客様の信頼を勝ち取れているのだと思っています。
僕らはお客様の声をキチンと聴いて、それに対して最高の答えを出していきたいんですよ。
これからの時代は「まちなおし」。社会に求められる仕事をしたい
スタッフ
これからの家づくりに懸ける想いは、何かありますか?
黒木様
施主さんの負担を考えつつ、なるべく地球の環境に負荷をかけない設計がしたいですね。
屋根裏の温かい空気を洗面所の床下にもってくる、雨水を溜めてトイレに使うといった工夫はすでに行っています。
スタッフ
黒木様
そうですね。「キホンのキ」から、もう一歩踏み出した家づくりをしたいと考えています。
また地球の環境だけでなく、地域の環境も改善したいと思っています。「まちづくり」ならぬ「まちなおし」に重きをおいて仕事をしたいですね。
スタッフ
黒木様
今、町では空き家が増える一方です。だから、リノベーションに力を入れて空き家を減らして、町を本来あるべき姿に戻していきたいんですよ。
スタッフ
黒木様
住む方が本当の心の安らぎを得るためには、環境が無視できないからですよ。そして、家そのものも環境を構成する要素の一つです。
だから、環境のことを考えた家づくりを続けていって、目の前のお客様をはじめ、あらゆる方々に安らぎを感じていただきたいのです。
スタッフ
なるほど。環境とお家、そして人々の心の安らぎは密接に関係しているのですね。
黒木様のまちなおしに懸ける想いが伝わってきました。
黒木実建築研究室のインタビューまとめ
黒木様と白柳様とお話しするなか、たびたび登場した言葉が「キホンのキ」。いかなる時も基本に忠実であれ、という信念を感じました。
建物は人が使うモノです。ですから、家づくりでは住みやすさを第一に考える必要があります。黒木実建築研究室さんのデザインコンセプトである「シンプルさ」は、お客様を大事に想う黒木様と白柳様の哲学の表れでしょう。
住みやすさは家づくりにおける「キホンのキ」。いくつものシンプルな線が織りなす秩序こそ、心安らぐ美しい建物をつくり上げるのです。
快適なお家づくりを目指す方は、ぜひ黒木実建築研究室さんにお問い合わせください。建築に関するご相談を無料で行っています。
有限会社黒木実建築研究室の詳細情報
会社名 |
有限会社黒木実建築研究室 |
所在地 |
〒156-0051 東京都世田谷区宮坂3-14-15 イーストウイング104 |
代表者名 |
黒木実 |
電話番号 |
03-3439-4190 |
営業時間 |
10:00~19:00 |
公式HP |
http://skyland-archi.com/ |
対応する工事 |
建物企画・設計 |
対応エリア |
全国に対応 |
その他 |
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