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日本全国で住宅・集合住宅の設計をされている一級建築士事務所MOO(ムウ)空間設計室さんのご紹介です。
この記事では、代表の宮田さんが住む人の本質に迫った住宅づくりをされる理由や、長く愛され続けるお家を手掛ける事の大切さなどをインタビュー形式でご紹介していきます。
新築を建てたいけど親身になって相談にのってくれる建築家さんが見つからない、とお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。
多彩な視野でつくりだす人の文化に合った家
スタッフ
いきなりですが、こちらの設計事務所は変わったお名前ですね。
MOO空間設計室のMOO(ムウ)にはどのような意味が込められているのでしょうか?
宮田さん
事務所の名前は武蔵野(むさしの)の地名にちなんでいます。
武蔵野にはムウバスというコミュニティバスが通っているのですが、響きがかわいいなと思って。私は小さい時から武蔵野エリアに住んでいるので、武蔵野への愛着を込めてこの名前にしました。
スタッフ
なるほど、事務所のお名前には宮田さんの地元愛が込められていたのですね。ちなみに、現在は住宅の設計を多く手掛けていらっしゃいますが、もともと建築の道に進まれた時から住宅の設計に興味があったのですか?
宮田さん
もちろん設計そのものは昔から好きだったのですが、学生の頃は都市開発や街づくりの方に興味がありました。ディベロッパーで働いた後、NGO※の仕事でネパールの街づくりに関わらせていただきました。
※NGO...Non Governmental Organizationの略で非政府の国際協力組織のこと
ネパールでお仕事をされていた当時の写真
宮田さん
私が関わらせていただいたのは、村の女性のための職業訓練所を建てるプロジェクトです。NGOでの活動を通じて、交通手段は徒歩とロバのみで電気も来ていないような村に行って人々の暮らしに関わることができたのはとても大きな経験となりました。
スタッフ
街を興すのは大変だと思いますが、かなり厳しい現場でお仕事をされていたのですね。
宮田さん
一方で、同じ時期に知人が外務省の仕事でたまたまネパールに赴任してきていたのですが、彼らはもっとマクロ的な視点で仕事をされていました。ネパールの経済を分析して経済政策などで助言をするといった内容だったと思います。
スタッフ
「具体的に現場単位で人々の暮らしを改善して行こう」という立場の人と「経済などの大きな視点から国を良くして行こう」という2つの立場があったんですね。
宮田さん
そうなんです。
そういう二つのアプローチを目の当たりにした時に、シンプルに「現場の方が面白いな」と思ったんです。もちろんどちらも必要で大事なアプローチですが、現場の熱量とういうかエネルギーは圧倒的でした。
「魂は細部に宿る」という、建築家ミース・ファン・デル・ローエの有名な言葉がありますが、同じニュアンスで「魂は現場に宿る」んだと強く感じた経験でした。
スタッフ
海外での経験が宮田さんの建築への関わり方を変えて行ったのですね。
宮田さん
実は、もともと異文化がすごく好きで学生時代からバックバックを背負って東西ヨーロッパやアジアの国々を中心にいろいろな国を巡っていました。
世界中どんなところでも、人は風土や環境に適応して家をつくり、さらに街をつくって暮らしています。そういう多様な適応の在り方を現場に行って体感することがすごく好きだったんです。
スタッフ
さまざまな国の暮らしの中には共通する部分があったりするのでしょうか?
宮田さん
どこに行っても人間の感覚や感性には共通する物があると思います。
例えば、異なる国の文化からすれば私たちは異物です。
でも、周りの人を見て観察しながら暮らしているうちに、だんだんと異物じゃなくなっていく感覚があるんですよ。
スタッフ
たしかに、普段日本では見ないような動物が街を歩いていたり、変わった素材で建てられた家なんかは、なかなか馴染めないですよね。
でも、しばらく住んでいると自分も風景の一部になるような感覚はわかる気がします。
宮田さん
なので、暮らしという部分では色んな文化や価値観がある中でも、何かぶれない物があると思うんです。
宮田さん
最近では設計にも通ずる部分があると思うようになりました。
ありがたいことに、ここ数年は年間で数十棟のお家を⼿掛けさせていただいていて、仕事を通して多くの建主の方にお会いする機会が増えました。
実際にお会いしてお話しさせていただくと、みなさんの住まい方や家に対する考え方の多様さに驚かされます。
みなさん⾃分の考え方を普通だと思っていらっしゃるかもしれませんが、同じ価値観の方はもちろんひとりもいらっしゃいません。それぞれの異なるライフスタイルを持っているわけです。
スタッフ
他の家庭では理解されない自分の家だけの習慣って意外とありますよね。
クライアントさんとの打ち合わせの様子
宮田さん
だからこそ、依頼して下さる方の家を設計するためにはその⼈が持っている価値観や⽂化を探っていかなければなりませんし、⾃分が⼊り込んで⾏って異物ではないものとして感じ取ることがとても大切だと思っています。
そのうえで、設計のプロとして周囲との関係性、空間、構造、使い勝手、コストなど総合的にバランスのとれたかたちにまとめ上げて行くことになります。
スタッフ
てっきり建築家の先生たちは独自のデザインや世界観を世に出していくものだと思っていましたが、住宅の建築では建てる人のライフスタイルや想いに寄り添って設計をするのがポイントなんですね。施主さんによっては難しい要望を持っている方もいるでしょうから、設計をする上での難しさがありあそうですね。
宮田さん
「建築は虫の目と鳥の目の両方をもちなさい」とよくいわれます。虫になったり鳥になったりして、ミクロ的にもマクロ的にも考えていく必要があるんですよ。自分の中でも色んな縮尺が伸び縮みながら考えている感覚がありますね。
特に住宅では凝り固まらず、多角的な視点でバランスを取りながら柔軟に考えてあげる必要があると思います。
住宅の建築に欠かせないもの、それは「愛」。
スタッフ
宮田さんが住宅の建築を手がけられる中で大事にしていることはありますか?
宮田さん
⼤事なことはたくさんありますが、⻑く愛される建物にすることは特に⼤事に考えています。
家には不動産としての経済的な側面もありますので、まず長持ちするということは当然大切ですが、物理的に使えるだけでは充分とはいえません。
物理的にはまだ使えるけれど壊されてしまう建物が特に日本ではたくさんあります。
宮田さん
住まい手にも周りの人にも愛される建物にできれば、長く使ってもらえますので結果的に建主の財産を守ることになります。同時に建物の寿命を延ばすことは地球環境への負荷も減らすことにつながります。
スタッフ
具体的にはどんな家が長く愛される家になるのでしょうか?
宮田さん
住まい手が投影されている家ですね。
住む方が本当に欲しい物の核心を認識した上で、それに沿ったものが備わっていれば、ご自身が投影されたお家になります。表層ではなく、核心というのがポイントです。
宮田さん
最近ではネットでいろいろな情報が集められるようになりました。建主さんからも、部分的に「これが良い」という要望をいただく機会が増えました。
ご要望をいただいた場合は、そのまま安易に取り入れようとするのではなく、「何が良いのか」「なぜそう思ったのか」という理由に踏み込んで伺うようにしています。
スタッフ
その時は良いと思っても、時間が経ってみると本当はいらなかったと思ってしまう物ってありますよね。
流行りや口コミに流されるのではなく、本質的な部分で判断できると時間が経っても愛され続けるお家になるわけですね。
宮田さん
核心のところで納得して出来上がったお家なら、できあいの物やマンションにはない決定的な愛着が産まれます。
結果的にそれが長く愛される事に繋がりますし、住んでいる人も家も、それから街も地球もみんな幸せになると思います。
スタッフ
そう考えると可愛そうだなと思ってしまうようなお家もたくさんありますよね。家では帰って寝るだけみたいな、それほど愛着を持ってもらえないお家は寂しい感じがします。
宮田さん
どれだけ設計が良くても住む人がどう扱って、どうやって暮らしていくかで長く愛される家になるかどうかが決まります。
そういう意味では住む人が「素敵だな」と思いながら愛着を持って暮らしてもらえる家になるよう、いつも願っています。
スタッフ
お聞きしていると愛着というのが一つ大事なコンセプトとになっているのですね。
宮田さん
一言でいってしまえば、もう「愛」なんですよ。
やっぱり飲食店でもそうですが、愛があるお店ってまた行きたくなるじゃないですか。でも、いくら素敵なお店でも愛がないお店にはわざわざ足を運ぼうとは思わないですよね。建築に限らず、私生活や仕事などあらゆる事に愛は繋がっていると思います。
スタッフ
宮田さんの人柄が良く伝わってくるコメントですね。
普段から建築に対しても、長く愛されるお家を建てるために真剣に取り組まれているのがわかります。
コンセプトごとに建てられる力作の数々
スタッフ
これまでに手掛けた中で、特に印象に残っている家はありますか?
宮田さん
軽井沢の別荘は良く覚えています。
シンプルなデザインで正方形の方形(ほうぎょう)屋根※を用いて建てたのですが、一見すると天井はフラットに見えて、実は水はけのための勾配がついているんですよ。軽井沢の景観条例など色いろな制約をクリアしながら建てた思い入れのあるお家です。
※方形(ほうぎょう)屋根...宝形とも書く。屋根の真ん中を頂点にして四方へ同じ角度で広がっている屋根
特に印象に残っているという軽井沢の別荘
スタッフ
宮田さん
「その土地がそんなに素晴らしいとは、その家が建てられるまで誰も気づかなかった」という建築家フランク・ロイド・ライトの言葉が好きなのですが、この家が完成して遠景を見たときにふとこの言葉が頭にうかびました。
スタッフ
建物は周囲の景観にも影響しますからね。住む人だけでなく、周りの人にも気に入ってもらえる景観にしてもらえると安心しますよね。
宮田さん
昼と夜とで建物の表情が一変するところも面白いと思っています。
昼は木立に溶け込むような表情ですが、夜になって明かりを灯すと、屋根が浮かび上がるように見えるのが印象的です。
ライトアップされた外観との比較
スタッフ
本当ですね。写真で見ても雰囲気が伝わってきます。
では、他にも思い出深いお家はありますか?
宮田さん
大阪の案件で、お隣同士をまとめて設計させてもらったお家も印象的でしたね。
奥さま同士が親友で、ふたりとも結婚されて隣同士の土地を買ってお家を建てるというプロジェクトでした。
スタッフ
お友だち同士で隣の家ですか。
すごく仲が良い方たちだったんですね。
実際に提案されたお家の模型
宮田さん
そうなんです。
血縁関係によるつながりではなく、友人関係というつながりによる関係性が、今後の住まいのあり方の可能性を示してくれる面白い事例で、とても楽しく設計させていただきました。
宮田さん
不動産としては別々の敷地に建つ独立した家ですが、ふたつの家の間の空間を共有の庭として設計しています。個別の家としても違和感なく使えると同時に、共有の庭を囲むひとつの家としての意味も持つようなイメージで設計をさせてもらいました。
2軒の隣あう家が積極的にかかわることで、独立した家には無い意味合いや広がりを出せたので、社会的な新しいメッセージにもなったように思います。
スタッフ
分譲でも知り合い同士でまとまった場所に家を建てるコミュニティなどがあっても面白いですね。
スタッフ
では、最後にこれから新築を検討されている方にアドバイスをお願いします。
宮田さん
建築家だったり⼯務店さんだったりハウスメーカーだったり、新築を依頼できるところはたくさんあります。どこに依頼するにしても、信頼できるパートナーを⾒つけたら、是非そのパートナーを信頼してある程度任せていただきたいなと思います。相手に任せることで、はじめて想像を超えるものが返ってくる可能性が生まれます。
皆さまの家づくりが納得のいくものになるよう願っています。
宮田さんはお仕事をされている一方で子育てにも励まれていらっしゃいます。
スタッフ
ありがとうございます。
宮田さん今日はインタビューにご協力いただきありがとうございました。
値段感と坪単価
坪単価:70万円~
ニーズに迫った快適な住み心地の家
宮田さんは子育て経験もあり、使い勝手にも十分に配慮したお家を提案してもらえます。デザインだけでなく快適さにもこだわりぬいた自分だけのお家を建てたい方にピッタリです。
こだわるポイントや設備によって金額は変わるので気になる方は問い合わせてみてください。
一級建築士事務所MOO空間設計室 宮田恵実さんのインタビューまとめ
宮田さんはインタビューの中で「良い家だから愛されるのか、愛されるから良い家になるのか。きっと、それは両方あると思います」と話してくれました。
宮田さんが手掛けるお家は、思わず愛着が湧いてしまうようお家だからこそ、その後も愛され続けるのだと思いました。
愛情の詰まったお家で家族みんなが末永く暮らせるお家を建てたい、と思ったあなた、ぜひMOO空間設計室の宮田さんに相談されてください。
一級建築士事務所MOO空間設計室の詳細情報
会社名 |
一級建築士事務所MOO空間設計室 |
所在地 |
〒181-0001 東京都三鷹市井の頭4-4-12 |
代表者名 |
宮田恵実 |
電話番号 |
0422-24-7897 |
営業時間 |
9:00~18:00 定休日:曜日・日曜日・祝日 |
公式HP |
https://www.moo-space.net/ |
対応する工事 |
住宅・集合住宅の設計 |
対応エリア |
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