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野口朝夫建築設計所さんは、東京都大田区を拠点に、全国で住宅設計を手掛け続けて40年ほどが経ちます。
そんな豊富な経験を持つ野口朝夫建築設計所の代表、野口さんは、住む人の生活をより豊かにし、より健康にしたいとの想いから、お客様とのコミュニケーションの取り方に工夫を凝らし、住む人の想いを実現したお家を手掛けられています。
この記事では、野口さんが建築に興味を持つようになったきっかけや、住宅設計を手掛けるうえで大切にされている想いをご紹介します。
個人と個人を繋げる、「ものづくり」の仕事に興味が湧いた
スタッフ
野口さんは、いつ頃から建築に興味を持つようになったのですか?
野口 朝夫さん
法学部生のときです。
私はもともと文系で、弁護士やジャーナリストなど、社会といろいろな接点を持つ職業に興味があったんです。
しかし、その途中で心境の変化がありまして、法学部を卒業した後に建築学科で建築を学ぶことに決めたんですよ。
スタッフ
文系の法学部と理系の建築学科は、全く違う分野ですよね。一体どんな心境の変化があって、建築学科に進むことを決めたのですか?
野口 朝夫さん
法学部で様々な社会との関わりに触れていくうちに、「私はもう少し小さな規模で、個人との繋がりを大切に出来るような仕事がしたい」と考えるようになったんです。
そして、それはどんな仕事だろうと考えた時に、まず、手に触れて使用できる小物のデザインをする仕事に興味を持つようになりました。
野口 朝夫さん
しかし、色々と考え「建築学科なら、幅広くものづくりに携われる」という理由で、建築学科へ進むことを決めたのです。
スタッフ
個人と個人のやり取りを大切にする仕事をしたい。その思いがものづくりの興味へと繋がり、建築家になるきっかけとなった建築学科へ進むこととなったのですね。
「いいデザインを仕上げたい」一心で乗り越えた修行時代
スタッフ
建築学科を卒業された後は大学院で建築の歴史を学ばれ、大学院卒業後にはアトリエ事務所でお勤めされたそうですね。
実際に実務をこなしてみて、建築のやりがいを感じることはできましたか?
野口 朝夫さん
はい。図面を描くことが好きだったので、いいデザインを仕上げるために試行錯誤することが当時のやりがいでした。
野口 朝夫さん
ただ、早朝から深夜まで労働するのが当たり前なうえに、休みがほとんどないくらい忙しかったです。
また、当時は便利な時代ではなかったため、トレーシングペーパーの上に定規で線を引いて設計図を描いていました。そして、仕様変更があるたびに、線を消しては書きを繰り返していたため、紙が破けるのは日常茶飯事。セロテープで補強していたのが懐かしいです。
スタッフ
それは凄まじい忙しさですね!さらに、スムーズに製図が出来ない状況だったなんて……今では考えられませんね。
しかしそんな環境の中でも建築のやりがいを感じることが出来たのは、設計に対する充足感や情熱があったからなのですね。
野口 朝夫さん
また、建築に対する考え方や図面の扱い方描き方、現場での振る舞い方などの「建築の基本」も学ばせていただきました。
そこで学んだことは、今でも大切な基本となっています。
スタッフ
アトリエ事務所でのお勤め時代は、建築の基本やデザインのノウハウを吸収する期間だったのですね。
野口 朝夫さん
昔は右も左も分からないところから、試行錯誤してデザインしなければなりませんでした。ですが今ではそれが糧となり、住まい手にとってベストな提案がゆとりを持ってできるようになったと感じます。
野口 朝夫さん
しかしその一方で、いま私はデザインの専門学校で講師もしているのですが、学生がそれぞれ持つ設計スタイルの将来性に新鮮さを感じることもあります。
たまに、「そんな考え方もあるのか!おもしろいなぁ」と、学生の考え方を参考にすることもありますね。
スタッフ
講師として建築について指導する立場でありながら、逆に学生の方から学ぶことがあるのですか。
学生の存在は、設計スタイルが確立している野口さんにとって良い刺激となっているのですね。
非利益で社会的な活動をもする想い
スタッフ
野口さんは建築家として住宅設計を手掛けられ、デザインの専門学校で講師をされているほか、NGO団体でもご活躍されているそうですね。野口さんは、そこでどんな活動をされているのですか?
NGOとは
NGO (エヌ・ジー・オー)とは、「Non-governmental Organization」の略称で、日本語では
「非政府組織」と訳されています。
貧困や飢餓、環境などの
地球規模の問題に対して、国家や民族、宗教の壁を越えた非政府の立場から、
利益を目的とせずに社会的な活動を行う団体のことを指しています。
参照元:NGOってどんな組織?|Benesse
野口 朝夫さん
私は、「ラオスの子どもたちに本の面白さを伝える」ことを目的とし、ラオス語の本を出版し学校図書館を立ち上げる活動をしています。
団体を立ち上げてから、もう40年ほどになりますね。
長いこと続けられているおかげで、今ではほとんどの学校に、うちで作った本が置かれており、多くの若者に読まれています。
ラオス語で描かれた絵本
スタッフ
40年も続けられているのですか!
「ラオス語で本を作ろう」と思ったきっかけは何だったのでしょうか。
野口 朝夫さん
インドシナ戦争やベトナム戦争が原因で、東南アジア諸国から難民が溢れてしまった時に、「この難民の人たちに何か出来ることはないだろうか」と考えたことがきっかけです。そして、様々な国の中でもご縁のあったラオスで活動することを決めました。
スタッフ
法学部にいた頃に、「携わりたい」と感じていた大きな社会の問題にも、しっかりと目を向けられているのですね。
野口 朝夫さん
最近では、ラオスの中学校に図書館を建てましたよ。出来たあとでも、現地の方でもメンテナンスのしやすいつくりにしました。
建築を通じて貢献出来ることがあれば、これからも挑戦していきたいと思っています。
住む人の豊かな生活と、健康を持続できるような家を手掛けたい
RC造リノベーション住宅「武蔵小山の家」
2部屋だったスペースを1部屋にまとめたうえに和室を繋げることで
広がりのある空間に生まれ変わりました
スタッフ
野口さんが住宅を手掛ける上で、大切にされている想いを教えてください。
野口 朝夫さん
お客様は、一生を過ごす場所のデザインを私に委ねてくれるわけですから、お客様の生活をより豊かにし、より健康にし、そしてそれを継続できるようなデザインをしてあげたいと思っています。
そのため、デザインの格好良さだけが家づくりのベースになってしまうのは良くないと感じています。
スタッフ
生活の豊かさや住む人の健康よりも、デザイン性を優先するのは良くないということですか。
そう思うようになったのはなぜですか?
野口 朝夫さん
独立後に様々な住宅を手掛けていくうちに、住宅設計の本質に気づいたからです。
住宅設計の本質とは、住む人が求める生活の根っこを見出したうえで、生活をしやすいよう、それをしっかりと建築的に整理することです。
私は独立したての頃、世間に自分の建築をどうアピールしようかと、大分考えていました。つまり、格好良さや写真映えするようなデザインを意識して、設計をしていたのです。
また、私の主観的な考えが正しいとも思っていました。
野口 朝夫さん
しかし、住宅を10件20件と手掛けていくにつれて、私の考えていることがお客様の考える理想の生活に当てはまるとは限らないことに気づいていったのです。
スタッフ
では、そのことに気づいてからは、お客様の要望を優先して設計するようになったのですか?
野口 朝夫さん
はい。今では、お客様とのコミュニケーションを密に取ることを大切にしています。
また、コミュニケーションをただ取るのではなく、お客様のことをしっかり把握することが重要だと考えています。
野口 朝夫さん
お客様によっては、希望していることが求める生活に対して矛盾することがあるかもしれません。また、会話が成り立っていたとしてもお互い違う方向を向いていることがあるかもしれません。
そのため、本当に送りたい生活に気づかせてあげたり、なるべく家のイメージに相違がないように注意をしたりして、会話を重ねるようにしています。
スタッフ
住まい手とつくり手の想いにズレがあっては、お客様の考える理想の生活が遅れるお家はつくれない。
それに気づけた野口さんだからこそ、住む人の想いをしっかり汲み取ることが出来るのですね。
家族団らんが叶う家で、思うままに生活を楽しんでほしい
静岡の木造2階戸建て住宅「Kの家」
分割されたスペースごとに、居場所を作れるように工夫されています
無垢材ならではの木の温かみが伝わってきますね
スタッフ
野口 朝夫さん
家族みんなでご飯を食べたりテレビを見たり。そんな家族が団らんできるような場所をつくってあげたいので、どんな敷地でも、広いお部屋を必ず設けるようにしています。
狭小地の場合でも、個室を小さくするなどの工夫をすれば広いお部屋をつくることができますよ。
スタッフ
では、家族が団らんできるようなお家が完成した後、住む人にどんな生活を送ってほしいですか?
野口 朝夫さん
住まい手が思うままに暮らしていただければ嬉しいです。
どんな方でも年齢や身体の変化によって、ライフスタイルはいずれ変わります。そのため、その都度家具のレイアウトや部屋の使い方を自己流に変えて、生活を楽しんでほしいと思います。
スタッフ
最後に、これから新築を建てる方へ家づくりのアドバイスをお願いいたします。
野口 朝夫さん
家づくりでは、「もの」の要望よりも、「生活」の要望が空間や間取りのプランニングに影響します。
しかし、皿洗い機がほしい、大きな冷蔵庫がほしいなど、「もの」の要望をする方は多いかと思います。
そのため、「欲しいもの」に加え、例えば台所をどう使いたいのかを考えてみると、どんな生活を送りたいのかをイメージするきっかけになると思いますよ。
値段感と坪単価
坪単価:120万円~150万円
野口朝夫建築設計所のインタビューまとめ
過去の経験を糧にし、様々な活動をされている野口さんだからこそ、住む人の想いを大事にできるのだと感じました。
「あなたは、家でどんな生活をしたいですか?」
野口さんはそんな会話を交えながら、あなたが本当に望む暮らし方に気づかせてくれることでしょう。
生活の在り方にフォーカスした家づくりを、ぜひ野口さんに託してみてはいかがでしょうか。
野口朝夫建築設計所の詳細情報
会社名 |
野口朝夫建築設計所 |
所在地 |
〒143-0025 東京都大田区南馬込6-29-12-303 |
代表者名 |
野口朝夫 |
電話番号 |
03-3755-4321 |
営業時間 |
10:00~19:00 |
公式HP |
http://noguchi-architects.com |
対応する工事 |
住宅の設計、リフォーム、マンションの大規模改修顧問 |
対応エリア |
全国 |
その他 |
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