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世の中には、100年残りつづける家もあれば、30年持たずに壊されてしまう家もあります。
いったい、何が家の寿命を大きく左右しているのでしょうか?
その答えは、設計の差に他なりません。
暮らしを考慮して設計されているほど、結果として長持ちする家になります。
それだけに、どのような設計士さんに新築を託すのか、よく検討してみるのがオススメです。
東京都中野区に事務所があるパルティータ建築工房さんは、木造・RC造・鉄骨造の住宅などを手掛ける一級建築士事務所です。
構造に依存しない高い耐震性能、自然と調和した快適な空間、暮らしの変化に対応できる柔軟性を、設計によって実現していらっしゃいます。
そこで、今回はパルティータ建築工房さんの代表を務める森岡様にインタビューしました。
この記事では、森岡様の家づくりにおける考え方や、建て主様に対する想いについて紹介いたします。
建て主様のために一生の財産となる家をつくる
スタッフ
パルティータ建築工房さんでは、木造の設計業務を中心に行うのですか?
森岡様
私の事務所では、木造・鉄骨造・RC造、どれも設計することができ、建て主様の事情により話し合って決めます。
スタッフ
RC造とは、ビルやマンションといった大きな建物に多く見られる「鉄筋コンクリート造」のことですね。
すると、独立する前から大きな建物を手掛けていたのでしょうか?
森岡様
そうですね。最初に勤めた大手の事務所では、高さ50mの計算センターや高さ100mのオフィスビルの設計などに携わりました。
次に所属した事務所でも、ビルや博物館、美術館といった建物を担当しましたね。
自分が関わったビルや施設に対しては、今も強い思い入れがあります。
スタッフ
ずっと大きな建物を中心に手掛けていらっしゃったのですね。
住宅については、独立してから手掛けるようになったのですか?
森岡様
そうですね。実は大きな建物にこだわっていたわけではないので、独立後は住宅をやってみようと考えました。
スタッフ
住宅には、大きな建物にはない別の魅力があるのでしょうか?
森岡様
私がお話をいただく住宅では、おしなべて解決の難しい問題や実現の難しい要望があります。問題のないような住宅は、私のところには来ません(笑)
建て主様にとって、住宅は恐らく一生で最大の買い物なので、真剣で強い思いがあります。
森岡様
難しい問題や要望について、建て主と設計者とで時間をかけて、さまざまな意見をぶつけ合いながら、解を見つけていく。これが住宅設計の醍醐味であり、やりがいのあることだと思います。
そのために、建て主と設計者は、価値観が合うことが必要です。建て主様は、設計者を選ぶとき、複数の候補と会い、設計案が気にいるだけでなく、価値観が合うかどうかを確かめることが重要です。
スタッフ
ところで、やはり木造よりもRC造や鉄骨造にした方が、丈夫な建物になるのでしょうか?
森岡様
いい質問です!
そのように誤解している人が結構いるのですが、そんなことはありません。
木造の方が、RC造より耐震的に強いことがあり得ます。もちろん逆の場合もあります。要するに、設計次第なんです。
木造もRC造も鉄骨造も、耐震基準が定められていますから。
スタッフ
耐震基準をクリアすれば、どのような建物であっても一定の安全性が担保されるのですね。
森岡様
設計基準の種類にもよりますが、判断の幅があります。基準を満足すれば最低限の性能を確保できるよう造られていますが、すべての要素を網羅しているわけではないので、一定とは限りません。
最終的には、設計により性能が決まるのです。
スタッフ
頑丈な素材を使ったRC造・鉄骨造だからといって、必ずしも安心だとは限らないのですね。
森岡様
そうです。RC造も鉄骨造も、各構造特有の問題点や注意点があります。
木造では別の問題があって、2階建て以下の木造は、法的に「4号建物」といって、建築士であれば、確認申請時に構造設計内容が審査無しで通ってしまうのです。
建築士にもさまざまな能力の人がいるので、注意が必要です。
森岡様
建て主様は家を計画するとき、どうしても間取りやデザイン、設備に意識が集中します。
構造、耐久性などの性能は、目に見えないものですが、私はプロフェッショナル建築士として、将来的に安心と感じてもらえるような設計をしていきたい、と考えています。
将来の変化に対応できる家をつくる
スタッフ
建て主様に長く住んでいただく家にするために、他に工夫していることはありますか?
森岡様
将来の変化に対応できることを意識して、設計しています。
私から建て主様に「今、将来のことを考えておかないと、後で困りますよ」とアドバイスする場合もあります。
スタッフ
森岡様
将来の生活の変化、子供が大きくなり独立するケース 、結婚して同居するケースなどさまざまなことが考えられます。普通、住宅を建てる時、その時の家族の人数で計画することが多いと思いますが、10年のスパンで考えると、家に住む家族の人数は、変わっている可能性が高いのです。
今多くの住宅は、寝室、子供部屋など、個室で区切られています。個室はプライバシーが守られる反面、変化への対応が難しく、融通がきかないのです。
スタッフ
お子さんが巣立った後、子供部屋が倉庫のようになってしまってるご家庭が多いですよね。
森岡様
そうですね。もともと個室は西洋の家の考え方で、日本ではそれ程古くからではないんです。
日本家屋では、部屋は障子や襖で区切られているだけで、用途別に部屋を設けることはしません。昔の日本の家に、「居間」「食堂」「寝室」なんてありませんよね。
森岡様
日本家屋は、大人数で暮らすことも少ない人数で暮らすこともできる、極めて融通が利くシステムなのです。
このように変化に柔軟に対応できることから、私は日本家屋を参考にしているわけです。
スタッフ
変化に対応できない住宅は、どのような問題が考えられますか?
森岡様
例えば、子供が結婚して同居する、いわゆる二世帯住宅になる場合です。実はこのケースは、日本の住宅が30年程度しかもたない大きな原因なのですよ。
スタッフ
森岡様
二世帯住宅といっても、世帯の分け方によりいろいろなやり方がありますが、一軒の住宅で、居住空間、トイレやキッチン、浴室などの設備を二世帯分用意するとすると、結構な改修が必要になります 。
スタッフ
もともと水回りの設備がなかったところに、配管を伸ばす必要があるのですね。
森岡様
そうです。元々水回りがないところに水回りをつけるためには、様々な制約があるし、大きな費用がかかります。リフォーム会社に見積を取ったら、1000万~2000万の見積が出て、びっくりしてしまいます。
「そんなに費用がかかるのなら、いっそのこと建て替えようか」となるわけです。
スタッフ
そんな価格では、私でも建て替えを検討すると思います。
森岡様
マスコミは、よく日本の住宅の耐久性がない、といいますが、そうではないのです。建て替えられるのはさまざまな理由があるのですが、住宅が生活の変化に対応できないことが、大きな原因なのです。
スタッフ
ではどのような対策を講じれば、スムーズに二世帯住宅に変えられるのでしょうか?
森岡様
考え方はシンプルです。家を建てる前に将来の変化を想定することです。将来の可能性をいくつも想定し、できる限り、将来対応できるように設計します。
具体的には、耐震に関わるような構造的に後で変えられない部分と、間仕切り壁のように後で簡単に変えられる部分を整理して、柔軟に対応できるようにします。
大事なことは、新築の計画の時に将来の変化を考えておくことです。建ってしまってからでは遅いのです。
スタッフ
新築時点の設計で、すべてが決まってしまうのですね。
森岡様
そうです。長持ちする家を目指すには、耐久性を上げるだけでは十分ではなく、将来の変化に対応することが必要なのです。
30年と言わず、50年100年ともつ家を私はつくりたいと考えています。
スタッフ
ところで、ヨーロッパには古い家がたくさん残っていますよね?
個室がたくさんある西洋の家は、将来の変化に対応しにくいと思うのですが、それでも取り壊されないのはなぜでしょうか?
森岡様
まず考え方自体が日本と異なりますからね。ヨーロッパの場合は、一つの住宅には一世帯しか住まないので二世帯住宅の問題は起きません。
また、古いモノに価値を見出す文化があるので、中古住宅に対する抵抗感がないのです。どうしても家が暮らしに合わなくなったら、別の中古住宅を買って、今住んでいる土地と建物はセットで売ってしまいます。
スタッフ
日本とは感覚がまるで違いますね。日本人は中古住宅をあまり好みませんよね?
森岡様
はい。日本人は新しいモノ好きですからね。イギリスなどは自分で改修工事を行っても家の価値が上がりますが、日本では考えられません。
日本人にとっては土地が大切であって、建物はそうでもないのです。
スタッフ
建物にも価値は残っているはずなのに、もったいないですね。
森岡様
私もそう思います。家を建て替えるという行為は、大変なエネルギーを消費するので環境に負荷を与えてしまいますし、建て主様にとっても大きな経済的損失につながりかねません。
だからこそ、私は建て替える必要のない、長持ちする家をつくりたいのです。
内部と外部をつなげて快適な空間をつくる
スタッフ
自然エネルギーの利用以外にも、何か設計で意識していることはありますか?
森岡様
内部の空間と外部の空間をつなげることを意識しています。内部空間と外部空間の境界部分って、とても気持ちが良いのです。
中庭は最高ですね。完全なプライベート空間でありながら、開放感を味わえますから。
スタッフ
たしかに中庭があったら嬉しいですね。
しかし、都会の土地のように、中庭をつくるには敷地が少々狭い場合はどうするのでしょうか?
森岡様
その場合は、2階のバルコニーを広めにとるのがよいと思います。普通は半間しかないところ、一間のバルコニーにすれば、夫婦二人で椅子に座りながらお茶を楽しめます。
また、2階の屋根を屋上庭園にしてもよいでしょう。上階ほど快適になりますし、プライバシーが保ちやすいメリットも生じます。
スタッフ
広々とした空間でありながら、プライバシーが守られるのは嬉しいですね。
森岡様
プライバシーは大切ですからね。敷地の狭い日本では、プライバシーに対する配慮が必須です。たまに道路側に大きな窓を配置している家を見かけますが、屋内が丸見えで心配になりますね。
私はプライバシーに対する配慮も含めて、建て主様にとって快適な空間となる設計をしたいと思っています。
スタッフ
快適な空間ですか。
自然エネルギーの利用もプライバシーへの配慮も、すべては快適な空間をつくるために必要なことなのですね。
森岡様
その通りです。快適な空間を実現できなければ、地震に強くても長く住める家にはなりませんからね。
私は快適な空間を実現することで、建て主様からいつまでも住みたいと思っていただける家にしたいのです。
昔ながらの日本家屋のように自然エネルギーを利用する
スタッフ
森岡様が設計において意識していることは何かありますか?
森岡様
自然エネルギーの利用を意識しています。電化製品に頼りきってエネルギーを無駄に消費してしまう設計は、今の時代に合いません。
スタッフ
今の時代は省エネ性能が強く求められますからね。
どのようにして自然エネルギーを利用するのですか?
森岡様
建物のデザインを工夫することで、日光や風の利用を図っています。
特別な設備には頼りません。昔ながらの日本家屋のように、間取りや窓、庇(ひさし)などで室内の環境をコントロールするのです。
スタッフ
森岡様
そうです。日本家屋は日差しが自動的に調整されるように庇が設けられ、また風が通り抜けやすいように間取りなどが考えられています。
スタッフ
日本家屋は自然を意識した造りになっているのですね。
森岡様
はい。昔の日本家屋は、冬の寒さが欠点でしたが、現代では断熱技術が向上したおかげで、問題にならなくなりました。
日本家屋の考え方を取り入れることで、機械だけに頼らない、日が入り風が通る心地よい家となります。
森岡様
ただ、近年は太陽高度の低い9、10月あたりでも相当暑くなるので、庇の位置形状調整が難しいといった、新たな課題は出てきています。
それも含めて、どうすれば自然エネルギーを効率よく利用した快適な空間をつくれるのか、模索していきたいですね。
パルティータ建築工房のインタビューまとめ
昔は、人の暮らしを中心に考え、心地良い家がつくられていました。
今は、科学が非常に発達し、耐震性や耐久性に優れた家がつくられています。
もし、昔のように人の感情を大切にしつつ、今の技術で家を建てられたら、どうなるのでしょうか?
いったい何年くらい持つ家になるのか、ちょっと楽しみになりませんか?
森岡様が重視していらっしゃるのは、そのような情緒と科学が融合した建築です。
長持ちする家をつくりたい方は、どうぞパルティータ建築工房さんにご相談ください。
パルティータ建築工房の詳細情報
会社名 |
パルティータ建築工房 |
所在地 |
〒1650033 東京都中野区若宮2-59-3 |
代表者名 |
森岡篤 |
電話番号 |
03-3330-0250 |
営業時間 |
9:30~18:00 ※土・日は定休日 |
公式HP |
http://www.partita.jp/ |
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