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神奈川県鎌倉市にある株式会社悟工房は、住まい手さんとの対話を大切にしている設計事務所です。代表の山中信悟さんは、誰もが気軽に相談できる街の設計士を目指し、木や石など自然の素材を重視した家づくりに力を入れています。
今回は山中さんにインタビューし、仕事への想いややりがいを伺いました。
木造建築にこだわり
スタッフ
山中さんはどのような住宅を手掛けていらっしゃるのですか。
山中さん
私は木造建築にこだわっていまして、お受けする仕事は基本的に全て木造です。
山中さん
理由は2つあります。まず木造は建物全体に目が届く規模で仕事ができるので、自分の仕事の責任を確実に持てるからです。鉄筋コンクリート構造(RC)などはどうしても他の企業さん方と分業しないとできない部分が出てきますので。
もうひとつは、私が木が好きだということですね。
スタッフ
山中さん
まず木のぬくもりですね。それから、木は切ってからも生き続けていて、手入れをし続ければ、少なくとも育った年数はずっと残るというのが魅力です。
スタッフ
山中さんは、木で造られた古民家の再生にも取り組んでいらっしゃるんですよね。
山中さん
そうですね。建物が古くなっていても、元々の形は確実に残っています。木の柱などは表面を少しきれいにするだけで、そのものの木肌が出てきてくれます。手入れされていなくて状態が悪くなっていても、その環境を直してあげればよいのです。
スタッフ
住宅にお住まい方から、木のメンテナンスのご相談もありそうですね。
山中さん
うちは設計事務所なので直接のメンテナンスはしませんが、相談を頂いた場合はそういう業者さんを紹介しています。
山中さん
造った住宅を住まい手さんにお引渡しした時が、一生のお付き合いが始まる瞬間ですね。
「原資の家」作りへの挑戦
スタッフ
これから「原資の家」を作ると伺っておりました。どのような住宅なのでしょうか。
山中さん
原資の家は、コンクリートを使わず、石と木と土だけでつくる家です。サッシなど現実的に難しいものはあるんですけどね。神奈川県内の住宅では現法規制下でほぼ初の手法と聞いていまして、全国的にも住宅としてはまだまだ希少な部類です。
スタッフ
注目されそうな取り組みですね。どのような構造になっていくのですか。
山中さん
例えば、現代の普通の住宅は基礎部分がコンクリートで埋められていますが、原資の家の基礎は石で作ることになります。もちろん、国の基準はクリアしていますよ。
スタッフ
山中さん
石、木、土のみで住宅が作れますし、他には大きなテラスや大空間を持つ建築物も作ることができます。
ただ、古い素材で建物を作るのは思いだけではできません。新しい素材や建築技法を常に勉強し、その建物にそぐわないものや変えるべきものを分かって初めて、古い素材のスペックを生かし切れるようになります。
スタッフ
山中さん
自然の素材だけの家に住みたいという住まい手さんの相談を受けたことです。原資の家づくりは国の手続き、承認を経ないと作れないものなので、それを突破できるようにしてもらいたい、という内容でした。
山中さん
私は原資の家について知識はありましたが、実際に手掛けた経験は無かったので、それを正直に伝え、何カ月かかるかも結果も分からないとお答えしました。それでも住まい手さんは私に信頼を寄せてくださり、昨年11月に無事手続きを終えることができました。関連する書類は分厚いファイル2冊分にもなりました。
スタッフ
山中さんは住まい手さんからの信頼に応えられたのですね。手続きが完了した時のお気持ちはいかがでしたか。
山中さん
これから若者たちが後に続けるよう、道を切り開こうという想いも持っていましたので、地場の設計屋として、特別な口添えなしに堂々と手続きし、承認を得られたことにはこみ上げるものがありますね。
ワンストップでの家づくり
スタッフ
山中さん
うちは住まいの設計を依頼されたら、外注はせず、基本的になんでも自社でやっています。やらない業務はありませんので、それがうちの設計料が比較的高い理由です。ただ、外注した場合に生じる二重経費がないので、全体を見ると最終的には安価となっているはずです。
山中さん
また、また、住まい手さんから相談を受けた時に、うちができることとできないことを、ごまかさないでお伝えすることをモットーとしています。ただ、相談を受けた際に「うちではできません」と答える状況に陥ってしまうのが嫌なので、知識をつけて引き出しをどんどん増やしてきました。できないことはだいぶ減ってきたように思います。
スタッフ
豊富な知識に基づいたワンストップでの家づくりをされているのですね。「自分でなんでもやる」という意識が活きたエピソードがあれば教えてください。
山中さん
印象深いのは、長野県飯山市にある「飯山の家」を手掛けた際の経験です。私は構造設計の手伝いとして参加していたですが、棟上げする直前に棟梁がけがをしてしまい、周囲から頼まれて、棟梁の代わりに私が現場の指揮をお手伝いして柱を組み上げました。
普段は設計士として自分がが描いたイメージが形になるのを外野から見ている立場でしたので、状況に合わせて現場に加わり、少しでもお役に立つことができたのがとても良い経験です。
山中さん
またその家がある飯山は雪深い地域で、時期によって常時2メートルほど積もっている時もあります。構造設計担当の立場としては、その積雪量を支えられる木造住宅を造ったのにもしびれました。
スタッフ
山中さんは高い対応力で幅広い経験をされてきたのですね。住宅の構造については、雪の重さに耐えるためにどのようにされたのですか。
山中さん
柱の組み方を工夫したり、力の逃がし方を考えたりするなどですね。そして雪の重みが一か所に集中しないようにしながら、同時に間取りも決めていきます。フレームと間取りのバランスを考えて綿密に組んでいくので崩れない家になります。
木造建築は木の繊維の方向や使い方で強度が変わるので、それを考えながら家を造っていけば、その後の様々な場面で通用するようになれます。
街の設計士として
スタッフ
山中さんは地域との関わりを大切にされていると伺っております。
山中さん
そうですね。設計士は住まい手さんの相談を受けるのはもちろんですが、それに加えて、地域の方々の困りごとを解決し、街を守る立場であるべきだと思っています。町医者や大工と同じで、時には自分の個性や特徴を出すのも必要ですが、街に事務所を構えている以上、地域の方々からの相談に答えられなかったらそこにいる意味はありません。
スタッフ
山中さん
市の事業や町内会などの手伝いをしています。車を出したり、イベントに薪を提供したり、うちでできることは何でもしています。
山中さん
地域の小中学校、高校で建築士の仕事についてお話する機会も頂いています。私の話を聞いた高校生が数年後、建築士になって直接あいさつにきてくれたことがありました。街に建築士がいることをこれからも伝えていければと考えています。
住まい手さんの思いを形に
スタッフ
住宅づくりでやりがい、楽しみを感じるのはどのような部分でしょうか。
山中さん
住まい手さんの希望や考えを聞いて相手の思いを理解し、そのコミュニケーションを建物へと変えていくことです。自分に合う家が分からず、カタログから選びきれなかったような方々がうちには来ますので、考えを引き出すお手伝いをすることにやりがいを感じます。
スタッフ
住まい手さんとの対話を重視していらっしゃるのですね。住まい手さんにはどのような生活を送ってもらいたいですか。
山中さん
長持ちする家を造っているのですから、できるだけ長く住んでもらいたいという思いはあります。住まい手さんから要望を受ければ、生活スタイルの変化に合わせて家の中を直しています。例えば、住まい手さんが頭をぶつけてしまった部分を削り取ったり、必要に応じて収納を増やしたりしていますね。
スタッフ
最後に、これから新築を建てる方にアドバイスをお願いします。
山中さん
注文住宅を建てるために設計事務所を訪ねた際は、自分の想いや生活スタイルを恥ずかしがらずに全て伝えてください。それをまとめて形にするのが専門家である私たちの仕事です。正直なやりとりを通じて、よいものを造ることができます。
値段感と坪単価
坪単価:約95万円〜200万円
株式会社悟工房のインタビューまとめ
専門家の豊富な知識と経験を基に、住まい手さんの想いやこだわりを受け止めてくださる山中さんにお任せすれば、家づくりへの安心感も一層強くなると思います。
山中さんに家づくりをお願いしたい方は、ぜひ株式会社悟工房さんまでお問い合わせください。
株式会社悟工房の詳細情報
会社名 |
株式会社悟工房 |
所在地 |
〒247-0072 神奈川県鎌倉市岡本2-16-34ポーロウニアB-101 |
代表者名 |
山中信悟 |
電話番号 |
046-743-3846 |
営業時間 |
10:00~18:00 ※土日祝日が休み |
公式HP |
http://satoru-k.net/ |
対応する工事 |
意匠設計に関する設計・監理業務木造新築設計、木造改修設計、耐震診断業 務、左記に関する設計監理業務その他建築物に関する設計業務全般 伝統的木造建築物の利活用に関する設計 |
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