内呂建築設計事務所の会社情報・口コミ

内呂代表
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新築を建てる時に「建築家の先生に全て頼んでおけば大丈夫」と思い込んでいる方は少し危ないかもしれません。もしかすると、簡単に不具合が出てしまうような脆いお家を設計されても気づかない恐れがあります。

そこで、建物の安全性を担保するのに欠かせない構造設計を専門としている内呂建築設計事務所の代表、内呂さんに安全で丈夫なお家を建てるポイントについてお伺いしてきました。

この記事では、内呂さんが建物の安全性に関わる、構造の設計を専門とするようになった経緯と、新築で失敗しないための具体的な方法について、内呂さんの設計に対する熱い想いと一緒にインタビュー形式で紹介していきます。

丈夫な家をつくるには構造の理解が不可欠だった

スタッフ

なぜ内呂さんは主に構造の設計を手掛けるようになったのでしょうか?
建物の設計は大きく分けて2つ
建物の設計には、デザインや使い勝手をプランニングする意匠設計と、安全面や構造に関わる部分を扱う構造設計の2つがあります。

内呂 尚史 代表

きっかけは開業して5年目の時、ある依頼で3階建ての家の設計を全て手計算で依頼された事がありました。その時、構造部分の設計をゼロから自分でやってみて、それまで知らなかった安全面に関わる重要な発見がいくつもあったんです。

スタッフ

構造設計の大切さに気付くきっかけがあったのですね。

内呂 尚史 代表

もともと「こういう物が造りたい」といった強い憧れを持って建築家になったのではなく、物理的に物を造る事が好きで建築家になったので、一般的な建築家さんとは少し違う目をもっていたのかもしれません。 でも、構造の設計を実際にやってみて「自分の性に合っているな」という感覚がありました。

スタッフ

それで、形の美しさよりも「ちゃんと出来るかどうか」を重視した構造設計に惹かれていったのですね。 その後、どうやって意匠から構造の設計にシフトしていったのでしょうか?

内呂 尚史 代表

最初はとにかく必死で他社の仕事を取るつもりで値段を下げて仕事をもらっていました。でも当然、数をこなしていくうちに技量があがって、どんどん対応できる幅が広がっていったんです。 今では年間で50軒ちかくの依頼をもらうようになりました。

スタッフ

年間で50軒は多いですね。個人で設計をされている方ですと年間だと多くても5軒くらいだと聞いたことがあります。

内呂 尚史 代表

構造の設計は安全面を審査する機関ともやりとりをして指摘をもらうので色んな事が吸収できるんですよ。 そういった知識を増やして次の仕事に生かせるのも構造設計の楽しさであり、やりがいに繋がっていたのだと思います。

スタッフ

ちなみに、安全で丈夫な家とはどのような家なのでしょうか?

内呂 尚史 代表

例えば、2階建てなら1階と同じ壁の区切りで建てられた、ツーバイフォーの家は耐震性に優れています。よく見かける四角い形の家です。
ツーバイフォーとは
ツーバイフォーの説明

引用:2×4(ツーバイフォー)工法って何? 家を建てるなら知っておきたい、2×4工法のメリット・デメリット|SUMIKA

2インチ×4インチの角材を使って建てる工法。建物を面で支える構造になっており、従来の工法にくらべて耐震性、耐火性が強い工法です。

スタッフ

割とオーソドックスな形が耐震性には強いんですね。

内呂 尚史 代表

常にお施主さんの希望にあわせてつくってあげるのが1番ではありますが、安全面を意識すると面白さは薄れてしまうかもしれないですね。

スタッフ

では逆に危険な構造をしているのはどのようなお家なのでしょうか?

内呂 尚史 代表

1階に大空間をつくるのは危ないですね。 あとは極端に大きい吹き抜けなども構造の面から考えるとおすすめできません

スタッフ

広びろとした空間や開放的なデザインには意外にもリスクがあるんですね。

内呂 尚史 代表

柱が少ない家は構造的に弱くなってしまいますからね。 あとは、窓を極端に大きく取りすぎないのもポイントです。
模型のCG画面

実際の構造設計をされている様子の作業画面

スタッフ

いくら感動する家だとしても危険と隣りあわせでは不安ですもんね。

内呂 尚史 代表

意匠設計を専門に扱っている建築家の先生たちは、芸術的な表現を感覚で設計しなければならない部分があると思います。そもそもセンスが求められる分野ですから。でも、残念ながら構造の面においては意識が足りない方が多い印象です。

スタッフ

これまで多くの構造設計に関わってきた内呂さんだからこそ、現状の建築設計について考えるところがあるのですね。

内呂 尚史 代表

大きな問題として斬新なデザインを再現するために間違った方法を提案してこられる建築家の方がたくさんいるんですよ。 強度が低い火打ち梁を使うように言われたり、法律で認められていない方法を提案してこられたりするケースも結構多いですね。
火打ち梁とは
横方向にかかる力で建物が変化しないように防止するための工法です。地震や台風が多い日本では古くから培われてきた工法のひとつでもあります。

内呂 尚史 代表

日本の法律上、建物の構造には規定があります。それを知れば意匠を専門に扱う建築家の先生たちも「デザインを優先しすぎると危険な家になってしまうんだな」と分かってもらえると思います。立場や環境でしょうがないところはあると思いますが、もう少し意識を高めてほしいですね。

スタッフ

プロの方でも間違った方法を採用してしまうことがあるのですね。

内呂 尚史 代表

意外と構造までしっかり考えている建築家さんは少ないと思います。 イメージが図面に出来たら、あとの詳しいことは業者に任せているという人がほとんどではないでしょうか。 現に自分も意匠設計を専門にやっていた時は業者に頼っていた部分が多かったですからね。

内呂 尚史 代表

でも自分で構造設計をやるようになって「こんなのつくっちゃダメだ!危険だから辞めた方が良い」という正しい判断ができるようになってからは設計の見方が変わりました。せっかく建ててもらうなら安心して住んでもらえる家にしてあげなくちゃいけないと思いますね。
施工例の模型

設計図をもとに作成された模型

スタッフ

設計をするにあたって強い使命感があるんですね。

内呂 尚史 代表

建築家の方に対してもアドバイスをさせてもらうことがありますが、建築家の先生たちにもプライドがあるので、時には言い合いになることもあります。でも安全に関わる大事なことなので自分が譲ってはいけないなと思いますね。

スタッフ

時間がかかったとしても安全なお家を建ててもらった方がお客さんも喜ぶと思います。

内呂 尚史 代表

そうですね。実は以前、崖地に新築を建てるための構造設計を頼まれたことがあったんですよ。私は安全面を考えて新築を建てる前に地盤を補強するための杭打ち工事を提案しました。 ところが、杭を打つ工事には手続きが必要ですし、コストも余分に掛かってしまうので依頼してきた建築家さんが嫌がってもめたんですよ。

内呂 尚史 代表

私は「急がばまわれで、きちんと杭を打った方が安全で丈夫な家が早く建てられます」と何度も提案したのですが、結局は聞き入れてもらえませんでした。 構造の設計も別の人に頼むといわれて依頼の話ごと流れてしまったことがありましたね。

スタッフ

最後まで建てるお家の安全面を優先されたのですね。

内呂 尚史 代表

危険なものを設計されては最終的に建築業者にも「建てられない」と断られてしまいますからね。お客さんのためを思っての事だったのかもしれませんが、建築家が利益や納期を優先してしまうのはあまりに悲しいじゃないですか。

構造がおろそかな家が多い理由とおすすめの対策

スタッフ

でも、建築家の先生たちは難しい試験にも合格されているはずですよね。 なぜ、豊富な知識を持っている建築家の先生たちが危険な構造のお家を提案してしまうことがあるのでしょうか?

内呂 尚史 代表

ひとつは経験が足りないのが原因だと思います。個人で受けられる設計の依頼は年間で5軒から多くても10軒ほどが限界だと思います。 しかも、意匠設計などのプランだけを専門にやっている方でしたら構造の部分はおろそかになりがちです。

内呂 尚史 代表

とはいえ、私が構造の設計について詳しいといっても、まだまだ知らなければならないことがあると自負しております。 私の場合はプランの設計だけでなく、ありがたいことに構造の設計についてもたくさん経験が積めたおかげでより安全な家を提案できるというだけです。

スタッフ

建築士の資格を持っている方なら誰でも安心して頼めるわけではなさそうですね。

内呂 尚史 代表

そして、もうひとつ構造の設計をやらない建築家が多くなってしまった原因は4号建築という法律にもあります。 木造なら3階建て以下の建物は構造設計の審査なしでも建てられるという法律です。

スタッフ

つまり、一般的な木造2階建ての住宅は厳しい審査をうけることなく建てられているわけですね。

内呂 尚史 代表

国土交通省が言っている規定は「建築士なら2階建ての構造設計なら当たり前にできるだろう」というのがベースにあるのですが、実際は規制がないせいで正しい構造の設計ができる建築家が減ってしまいました。
なぜ4号建築の基準はなくならないのか?
4号建築に関しては撤廃した方が良いという声もありますが、構造設計に詳しい建築家や工務店があまりに少ないため産業そのものが崩壊する恐れがあり、国も法律を変えられない現状にあるといわれています。
熊本地震の被害の様子

2016年の熊本地震を踏まえて4号建築の特例について見直しを検討する動きもありましたが、現在も特例は残ったままです。(写真は熊本地震の被害の様子)

引用:被災者を苦しめる4号特例|日経XTECH

内呂 尚史 代表

国も対策として長期優良住宅などの制度を導入して、良い方向に変えていこうとはしていますが短期的には難しいでしょう。
長期優良住宅とは
長期優良住宅の認定を受けると、固定資産税などの税制が優遇される仕組みです。規定を満たすためには安全面に関わるさまざまな項目を満たす必要があります。

スタッフ

構造を専門に扱っている内呂さんの様な建築家さんからするともどかしいですね。

内呂 尚史 代表

私も本当はもっと啓蒙したいのですが、なんせ仕事をもらう立場なのであまり他の建築家さんたちの印象が悪くなるような言い方は避けなければなりませんからね。 でもやっぱり「本来は危ない建物は造るべきではない」と考えているので、少しずつでも良い方向に進展していってほしいと願っています。

スタッフ

これから新築を建てるなら具体的にどのよう対策がありますか?

内呂 尚史 代表

なるべくなら性能評価を受けられるのがおすすめです。
性能評価とは
一般的な建築基準法の水準ではなく、より高い基準で建物の性能を評価する制度です。 参考 性能評価 | 建築基準法 | 業務別メニュー | 評価・評定 | 日本建築センター日本建築センター

内呂 尚史 代表

3階建て以上の建物なら必然的にチェックが入りますが、2階建ての建物はチェックが入りません。 そのため、建ててすぐは気づかなくても後に致命的な瑕疵(かし)が見つかって訴訟に発展してしまうケースもあります。 未然にトラブルを防ぐためにも性能評価を受けた方が安心ですよ。

スタッフ

それに、性能評価を受けることを前提に建築家さんにお願いすれば最初からしっかり構造面も配慮して建ててもらえそうですね。

内呂 尚史 代表

また、性能評価で等級が獲得できると安全面が担保されるだけでなく、保険料や税制面でも優遇されるというメリットがあります。 なので、多少の費用はかかりますが私は性能評価を受けることを強く推奨しています。

内呂 尚史 代表

あとは土地選びも大事です。 「駅から近い」など不動産屋さんが勧める土地を買ってしまう方も多いと思いますが、簡単には買わないほうが良いですよ。 長期的に見ると水没などのリスクもありますからね。 知識がある建築家さんなら安全な土地についてもアドバイスをしてもらえるとおもうので迷っている方は相談してみるのが良いと思います。

スタッフ

ありがとうございます。 では、最後にこれから家を建てたいと考えている方にメッセージをお願いします。

内呂 尚史 代表

私は冷徹に建てられるものかどうかを考えて提案をさせてもらいます。 出来ることはできるといいますし、出来ないこともきちんと説明させてもらいます。 なので、構造の経験を意匠に反映して、お客さんの要望に近い範囲で、最大限の安全な家を建てる自信があります。 安全な土地で安全な家を建てたいと悩んでいる人は、ぜひ相談に来てほしいですね。

内呂建築設計事務所のインタビューまとめ

作業風景

せっかく建築家の先生に新築を建ててもらうなら華やかで素敵なデザインのお家にしてほしいですよね。とはいえ、内呂さんのお話を聞いてお家の安全性や構造にもこだわってほしいと感じた方も多いと思います。 「見た目だけでなく構造もしっかりとしたお家を建てたい」と思ったあなたは、ぜひ内呂建築設計事務所さんに相談してみてください。

内呂建築設計事務所の詳細情報

会社名 内呂建築設計事務所
所在地 〒277-0812
千葉県柏市花野井217-14
代表者名 内呂尚史
電話番号 04-7128-6350
営業時間 10:00~18:00 定休日:土曜日・日曜日・祝日(ご相談いただければ対応可能)
公式HP https://www.u-ao.net/
対応する工事 建物構造設計
対応エリア 千葉県・埼玉県(東部)・茨城県
その他 -

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