遠藤誠建築設計事務所

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理想の家づくりを考えるときに、家族の想いを理解してくれる設計士さんがいてくれると、より自分たちに合った家づくりができると思いませんか?

「家づくりの主役は、その家に住む家族だから、それぞれの家族が想い描く「幸せの形」を一緒に探しながらデザインしていきたい。」そう語るのは、東京都杉並区で設計事務所を営まれている遠藤誠さんです。

今回は、遠藤さんに建築家になったきっかけや、家づくりにおいて大切にされていることなど、今のスタイルに至った経緯をインタビューさせていただきました。

空間に魅せられて建築家になりたいと思った

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スタッフ

まずはじめに、遠藤様が建築の道に進まれたきっかけを教えてください。

遠藤さん

高校生の時に、神奈川県立近代美術館を訪れたんですが、その美術館の池の前にあったピロティを見たことが建築家を志したきっかけです。

スタッフ

美術館のピロティを見たことがきっかけだったんですか。
そのピロティは、どういう場所だったんですか?

遠藤さん

景色を楽しんだり、休憩をするような場所なんですが、すごくいい空間だったんです。ピロティを見ているうちに、空間がもつ建築の魅力にどんどん引き込まれました。
元々、デザイン的なことに興味はあったのですが、あのピロティを体感したことによって建築の道に進もうと決意しました。
池前のピロティ

遠藤さんが建築の道へ進まれるきっかけとなった「神奈川県立近代美術館 池の前のピロティ」

スタッフ

高校生の時に建築家になろうと決意をされて、そのあとはどのような道を歩まれたんですか?

遠藤さん

大学院を出てからは、坂倉設計事務所という事務所に就職しました。実は、その神奈川県立近代美術館を設計したのが坂倉設計事務所なんです。そこでは、建物が完成するまでの設計に関することはひと通り経験させてもらいましたね。仕事が部分的ではなく最初から最後まで経験できたことは、独立をした時にとても役に立ちました。プロジェクトが一区切りがついたときにその事務所は退職しましたが、15年ほどお世話になりました。

スタッフ

大学院を出てから15年と言いますと、40歳くらいでしょうか。人生としても一区切りな年代になりますよね。
では、設計事務所を退職されて、そのまま独立されたんですか?

遠藤さん

いえ、退職してからは1年間ほど旅をして、その後独立しました。
独立後は時間を作ることが難しくなると思いまして、建築を見るために海外や国内、いろんなところへ旅行へいきました。

スタッフ

旅行中に見た建物の中で、特に印象に残っているものを教えてください。

遠藤さん

メキシコのルイスバラガンの自邸が好きです。建物に入った瞬間、『究極の場所』と言えるような、これまで感じたことがない心地よさを感じました。太陽が真上の地域なので明るいんですが、日差しを避けるために何もないところに壁や屋根をつくり、単純に影をつくることが建築だと、その時は思いました。
バラガンの自邸

右の写真は「バラガンの自邸の階段」
左の写真は遠藤さんが『究極の場所』と感じられた「バラガンの自邸の庭」

「そこに在るべくして在るような建築」を目指して設計したい

スタッフ

1年間いろんな場所へ旅行をして、いよいよ独立されたということですね。
ちなみに、遠藤様が設計をされる時に心がけていることはありますか?

遠藤さん

HPにも理念として載せているんですが、「そこに在るべくして在るような建築」を目指して設計したいと思っています。

スタッフ

その想いに至った経緯や、理念として掲げている理由をご説明していただけますか?

遠藤さん

はい、「そこに在るべくして在るような建築」というのは、実は独立する随分前から自分の中にあった考えなんです。
建築の中でも、自分がそれまでいた世界は、自分を表現するための媒体として建築物を利用していたり、他よりも抜きん出ることに主眼が置かれるような環境だったんです。
そうやって建築物を利用することに対して抵抗を感じていましたし、「どうだ、すごいだろう」と建築物をアピールすることだけが建築じゃないとも思っていました。よく自分が設計したものを「作品」って言いますけど、「作品」と表現することにも違和感を抱いていました。

遠藤さん

ただ、『建築を作品化させること』に抵抗があるのは、建築家の道から外れてしまうような不安もあってジレンマも抱えていたんですよね。
ですが、独立をするのだから、これからは、自分は自分のスタンスでいようと心に決めまして。だから、この言葉は「これからは自分のスタンスでやっていく」という宣言も含めて掲げています。

スタッフ

なるほど、ご自身の宣言を込められていたんですね。
この言葉に込めた覚悟が伝わります。

遠藤さん

そしてもう一つ、「そこに在るべくして在るような建築」という言葉には、自分の設計に対しての姿勢も込めました。
風の通り方や光の当たり方など、その土地に合った心地いい空間にするための建築は、我々建築家の頭の中で出来上がるものではなく、その場所に既に存在しているんですよね。そして、それを探し出す作業が設計だと思っています。

遠藤さん

探すっていう姿勢だと、そこに建築家としての自分を表現したり、評価を得たいという考えはなくなるじゃないですか。
自分はそういう姿勢で設計していきたい、という想いも込めました。

自分が作っているのはより癖がない「白い器」。デザインはお客さんと一緒に作る。

遠藤さん作業中

スタッフ

遠藤様が今まで手がけられてきた建物の中で、特に印象に残っているお客様とのエピソードを教えて下さい。

遠藤さん

一番最初の依頼です。鎌倉T邸。
独立してすぐの頃は仕事もなかったし、ツテもなかったのでコンペに何回か出していたんですが、そこで出会ったのがTさんだったんです。

スタッフ

そうなんですね。具体的には、どのような流れでご依頼につながったのでしょうか。

遠藤さん

現地調査という、施主とコンペに参加する建築家が計画敷地に一堂に集まる機会があるんです。その場では、大勢の建築家がいてTさんとは話せなかったのですが、帰り途中で、「あなたが本命です」と電話連絡をいただいて驚きました。HPに載せている設計理念が心に響いて、僕に依頼することを決めてくださったようです。

スタッフ

そうだったんですか。それは嬉しい出来事ですね。

遠藤さん

はい、初めてのお客さんで理念に共感していただけたのは嬉しかったですし、当時は実績もなかったので感謝しています。
Tさんとは家が完成した後もお付き合いが続いてまして、数年後に僕が所属している田園都市建築家の会で発行している、「暮らしに会いに」という小冊子の取材にも行かせてもらいました。

スタッフ

家が完成した数年後だと、お客様の暮らしぶりも見れますよね。
実際に住んでいるところを見て、どう感じましたか?「こういう風に住んでいてくれたら嬉しいなあ」などと想うところはありましたか?

遠藤さん

いえ、そういう想いは僕にはないですね。使い方まで決めるような、押し付けるような設計はやりたくないと思っています。

スタッフ

そう思われているのは、なぜでしょうか。

遠藤さん

自分が設計した建物は、少し控えめでありたいと思っているんでしょうね。
お客さんの家をつくることは、例えるならば「生活の器」をつくることだと考えていて、その器は余計なものが飾られていない、白くて癖がない器が理想的だと思っています。なぜなら、その器に色を付けていくのは生活者であるお客さんだから、「この器には、こういう風に盛り付けてほしい」と僕の気持ちを押し付けるような設計はしないようにしています。

スタッフ

なるほど。
機能性などはしっかり考慮したうえで設計に取り入れてますけど、使い方は実際に使っていただく方に委ねるということでしょうか。

遠藤さん

おっしゃる通りです。自分が設計した住宅を「お客さんにはこういう風に住んでいて欲しい」というイメージが僕にはないと思います。
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鎌倉のT邸。キッチンから広いリビングを見渡すことができます。

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シンプルながらも温かみのある素材のT邸のLDK

スタッフ

遠藤様の家づくりの特徴も教えてください。

遠藤さん

家のデザインはお客さんと一緒につくるようにしています。名刺にも『Serching desing with you』という言葉を載せているんですが、「家のデザインはお客さんと一緒に探す」というスタンスで家づくりをしています。

遠藤さん

一緒につくると言っても、建築家の大先生のように沢山のアドバイスをするわけではないですし、お客さんの家に自分の思いを詰め込むわけではない。設計理念のところで話したように建築は作品ではないと思っていますから、建築家の中では割と変わった考え方を持ってる方かもしれないです。
こういう特殊なスタンスなので、建築業界の中ではニッチな存在だと思いますが、僕のお客さんは建築とかデザインが大好きという熱い想いがある方が多いですし、そういうお客さんの方が僕のやり方だとマッチしているのかもしれませんね。

理想の家づくりは、土地探しから一緒に

スタッフ

最後に、これから家づくりをしていく方に対してアドバイスをお願いします

遠藤さん

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ対策で外出する機会が減るなか、家にいる時間が長くなっているので、皆さんが考える家づくりにも変化が生まれているように思います。
実際、私のところにも「じっくり住まいを見直したい」といった相談が増えてきているのですが、そういう時はぜひ土地探しの時点からご相談をいただきたいと思います。

スタッフ

土地購入前からご相談すれば、その先の選択肢が広がるということでしょうか?

遠藤さん

そうですね、特に東京などは土地が高いと感じたりしませんか?
土地に予算を使いすぎたことで資金がなくなり、家づくりでやりたかったことを諦めた方もいらっしゃるんですよね。
在宅も増えてきているなら土地は少し郊外にしてみたり、建て替える場合でも元の土地を売って新しい場所で建てたり、取り壊して半分は賃貸物件にして家のローンを賄うなど、家づくりはいろんなパターンが考えられます。

遠藤さん

もちろんデザイン的な話も大切ではありますが、家族の要望や家づくりでやりたいことを叶えるためには、資金繰りなどもう少しスタート地点からご相談をいただけると嬉しいです。
その方が、結果として理想の家づくりができると思います。その家族の生活がより充実できて、喜んでもらえる家を一緒に作りたいですね。
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設計模型一覧。お客様のお子様からの絵が中央に飾られていて、お客様との関係性がうかがえます。

値段感と坪単価

坪単価:木造100万円~、RC造150万円~、リノベ60万円~

新築、リノベーション問わず設計
木造は外構や設備投資も含んだ金額、リノベーションはスケルトン(※)の金額です。
また、契約前にテストプランの作成も10万円でされています。土地探しやリノベーションは、経験がないと判断が難しいため、お早めにご相談をいただくのがお勧めです。
※スケルトンリノベーション:建物の躯体を残してすべてリフォームすること。
遠藤さん事務所

ご自身でリノベーションをされた事務所でお話を聞かせていただきました。

まとめ

『Serching desing with you』というスタンスで、お客様と一緒にデザインをつくることを大切にしながら設計をされている遠藤さん。控えめな姿勢ながらも「そこに在る」という、空間や存在そのものを設計の一部と捉えられているスタンスは、空間に魅せられて建築を目指された頃から変わっていないように思えました。

遠藤誠建築設計事務所さんでは、新築や戸建ての設計はもちろんですが、リフォーム業務や土地探しのお手伝いもされていて、家づくりの迷いや相談に対して、様々な方向から提案をしてくれます。遠藤さんの事務所も、ご自身でリノベーションをされているようですよ。
遠藤さんの家づくりに興味を持たれた方は、一度お問い合わせしてみてくださいね。

会社名 遠藤誠建築設計事務所
代表者名 遠藤 誠
住所 〒167-0043
東京都杉並区上萩1-18-13-801
電話番号 03-6279-9571
公式HP http://m-endo.net
営業時間 9:00~18:00
主な業務 注文住宅の設計・施工管理
対応エリア 東京都、神奈川県中心の近県