とある居酒屋の店内で狭い通路を通ろうとした時、通路脇のお客さんの背中に触れてしまい「すいません」と声をかけました。
すると、すかさずそれを見た店員が「ごめんなさい、うちの店せまくて」と苦笑いを浮かべながら謝ってきました。
一見すると、あたりまえのような会話のやり取りですが、実は意図的に、それも、お店の間取りを設計した建築士によってつくり出された会話だとしたら驚きですよね。
株式会社VITの黒澤社長は、目に見えないものをコントロールした先にある美こそ、建築の醍醐味だといいます。
黒澤社長の設計からは、思い通りの空間やコミュニケーションさえもつくり出すことが可能なのです。
目に見えないものをデザインする
スタッフ
黒澤社長
それは見た目の「かっこよさ」とか「おしゃれさ」とは異なるものです。
例えば、開放感が欲しくて大きな窓を要望したのに、いざ住み始めたら周囲の目が気になってカーテンを締め切っていたら本末転倒ですよね?これは開放感とプライバシーが相反する性質だからなんです。でも実際にはこうしたことが起きてしまう。
こうした状況を避けるためにはお客様の生活スタイルや周辺環境を丁寧に読み解いていかないといけないんです。
スタッフ
黒澤社長
こんなふうに単純なことの膨大な絡まり合いのなかでライフスタイルが出来上がると思っているので、その複雑な状態を解いていくような感覚です。また、時間とともに生活環境が変化することも想定して設計をします。
スタッフ
黒澤社長
例えば、いつもはこっちで食事をするけど今日はこっちで食べようかな、といったように日々の過ごし方は細かく変化します。さらに、年月が経てば家族構成も変わって、お家の中の雰囲気や活気も変わってきますよね?
こうしたことを、イメージのまま形にするのではなく、具体的にどの程度まで踏み込んでコントロールできるのか?そして、それは何によって実現可能なのか?そこらへんはよく考えますし、お客様とじっくり話し合う部分でもあります。
スタッフ
黒澤社長
分かりやすい例ですと、以前に依頼されたバーで、通路の幅をあえて数センチ狭く設定しました。オーナー様がイメージされていたのは、お客さんと一緒にわいわいと会話するような雰囲気だったんです。それで都内のにぎやかなお店とそうでないお店を何軒も調べました。
こっそりメジャーを当てて採寸して、寸法設定によって雰囲気がどう変わってくるのか、、、すると、数センチ単位の違いですが、人がすれ違うときの密着度や距離感が変わって、お店全体の親密感に影響していると気づいたんです。
こういうリサーチで得た発見を元に、発想を広げていくことも多いです。
わずかな違いですけど確実に未来が変わるんです。
スタッフ
黒澤社長
お客様の期待に応えるためにやっていること
スタッフ
黒澤社長
これは御要望に対して、「答え」というよりは「応え」をご提示したいという気持ちがあるからです。
スタッフ
黒澤社長
それはもう、仕事の依頼を受けたら24時間ずっとお客様のことを考えるくらいの気持ちです。
仮に、3年のプロジェクトなら3年間ずっとですよ。
スタッフ
そこまで考え続ける理由は何ですか?
黒澤社長
リアルにお客様をイメージできるようになってくると、数百、数千とシミュレーションができるようになります。その人がいなくても、アバターと無数に会話ができるイメージです。
スタッフ
黒澤社長
ある種のイメージトレーニングに近いかもしれません。
しばらくすると夢にも出てきます。(笑
スタッフ
黒澤社長
更に一歩進んで、「深層の意識」とか「普遍的な感覚」といった領域を掴みたい。
「応え」に向かうためには、欠かせないプロセスだと考えているからなんです。
スタッフ
「そこに住みたい!」と思っていただくために
スタッフ
黒澤社長
とにかくたくさん検討案を作らなきゃと思って、意図が明確でない案をたくさん作ってしまいがちなんです。経験を積んでいく中でわかってくるものだとは思うのですが、、、特に今はコンピューターを使ってバリエーションが簡単に増やせるので、かなり自覚的に取り組まないといけません。
スタッフ
黒澤社長
絞り込んだ上で、「なるほど!」「それだ!」と思って頂く必要があるんです。
スタッフ
黒澤社長
お客様の方から、自然と解っていただけるような御提案です。
先程のアバターが重要なのはまさにこのためなんです。
お客様の奥底にある感覚と結びついて、本能的なレベルで「ここに住みたい!」っていう気持ちになって頂きたいんですね。
そして、分かりやすくするためなら、言葉、図面、模型、スケッチ、事例、CGなどあらゆるものを総動員します。
スタッフ
実際、お客様からお喜びの声も多いのではないですか?
黒澤社長
弊社は意匠と構造を同時に解くことができるので、デザインと安全面を連動させた御提案ができる点も喜ばれています。
それは同時に次なるプロジェクトでも絶対に成功させなければ、という良い意味でのプレッシャーでもあります。
株式会社VITさんは戸建て住宅の構造設計(許容応力度計算)において、首都圏に1,200件以上の実績があります。
黒澤社長
値段感と坪単価
坪単価:80万円~100万円
ただし、黒澤社長によると、今後は窓、断熱材、構造体を高性能なものにグレードアップするのがおすすめだそうです。ランニングコストが安くなるという経済的な側面だけでなく、快適性が劇的に変わるそうです。壁紙や照明など手軽に変えられる部分とは違い、リフォームでも対応が難しいところはなるべく妥協しない方が良さそうです。
まとめ
「自分は誰よりも失敗してきたと思います。残念ながらご迷惑をかけてしまったお客様もいらっしゃいます。ただ、常に心がけてきたのは、同じ失敗はしない、ということでした。5、6年ぐらい前から、ようやくいろんなことがうまくできるようになってきました」と語ってくれた黒澤社長。
失敗した時も、ひたむきにお客様のことを考え、愚直に下積みを経験されたからこそ、今ではお客様の気持ちが手にとるように分かってしまうのだと思います。
黒澤社長の設計で、理想の空間をデザインして欲しいというあなたは、ぜひ、ご相談されてください。
会社名 | 株式会社VIT |
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代表者名 | 黒澤亮 |
住所 | 〒185-0021 東京都国分寺市南町3-4-12 フタバビル4F |
電話番号 | 042-316-5814 |
公式HP | https://vit.archi/ |
営業時間 | 9:00~18:00 | 主な業務 | 建物企画・設計・監理 |
対応エリア | 東京・神奈川・千葉・埼玉・山梨・静岡 |