片山正樹建築計画事務所

「住宅は住んでいる人の色に染まってくる、それが面白いです」と語るのは、建築士の片山正樹さん。建て主との関係性を何よりも大切にしており、手掛けた住宅に招待されることも多いとか。建て主には快適な住宅に住んで欲しいという思いから、なるべく自然を取り入れた住宅や庭造りについて提案しています。そんな片山さんのこれまでに手掛けたこだわりの住宅を紹介するとともに、建築士としての思いやこれから家を建てようと考えている人へのアドバイスなどをご紹介します。

快適な住まいとは、自然がいかに関わるかが重要

取材風景

スタッフ

片山さんはなぜ建築士を目指したのですか?

片山さん

はい、大学受験を控えている時期に雑誌でフランク・ロイド・ライトの建築物を見たことがきっかけです。たまたま雑誌で特集を組んでいたのだと思いますが、落水荘という建築物に興味を持ちました。
フランク・ロイド・ライトとは
アメリカの建築家。アメリカ大陸に多くの建築作品がある。日本にも作品がいくつかある。

スタッフ

落水荘とはどんな建物なのでしょうか。

片山さん

落水荘は、滝の上に建っていることが特徴の建築物です。そもそもフランク・ロイド・ライトの建築物は自然と調和しているものが多く、私の好きな建築家のひとりです。

スタッフ

滝の上に建っている建築物ってあまりないと思いますが、片山さんはなぜその落水荘に興味を持ったのでしょう。

片山さん

興味を持った理由は、落水荘が生き物の巣のように見えたからです。

スタッフ

落水荘が生き物の巣のように見えた…それは凄い発想力ですね。

片山さん

いえいえ、そんな大袈裟なものではありません。もともと私は自然や生き物が大好きだから、落水荘が生き物の巣のように見えたのは自然なことなのかなと思います。何せ子どもの頃からいろんな種類の生き物を飼っていて、育てることに夢中でしたから。

スタッフ

どんな生き物を飼っていたのですか。

片山さん

特に好きだったのは、熱帯魚です。一時期ハマっていて、繁殖もさせていました。

スタッフ

熱帯魚を繁殖させるのは難しいと思いますが、どんなことに気をつけて育てていましたか?

片山さん

そうですね。熱帯魚を繁殖させるためにはまず、快適な環境を整えることに気をつけていました。水温を調整したり、岩や水草のレイアウトを考えたり。でも今思えばですが、生き物を飼うということは生き物が住む巣=家をつくることでした。生きていくための環境を作り、それで長生きをしてもらうことに楽しみを見出していたのかもしれませんね。

スタッフ

生きていくための環境を作るって、凄く深い事だと感じました。片山さんは生き物を飼うことで、常に意識をしていたのですね。

片山さん

確かにそうだったかもしれません。生き物には、なるべく長生きをして欲しいと思っていたので。でも人が家に住むことも、突き詰めれば生きていくための環境をつくることと言えると思います。快適な環境で過ごし長生きをするということは、生き物にとってももちろん人にとっても大切なことですから。

スタッフ

ところで片山さんにとって、快適な環境とは何でしょう?

片山さん

快適な環境…。そうですね、建物は土地で変わりますのでケースバイケースだとは思いますが、私の中での結論としては自然がどう関わるかだと考えています。例えば緑があれば癒される人もいますし、暖かい春の日差しなどはとても心地良いものではないでしょうか。

スタッフ

確かにそうですね。片山さんは自然が好きなのですね?

片山さん

はい。自然は好きですね。だから住宅の設計だけでなく、自然が豊かな公園などの設計もしたありますよ(笑)それだけ私にとって自然は重要な位置付けです。

片山さん

それに自然を取り入れることは、快適な環境をつくるためにとても重要なことだと思います。だから住宅設計をする時は、できるだけ自然を取り入れる工夫をしますね。敷地に余裕があれば、庭を作り植物を取り入れたいです。

スタッフ

素敵ですね!ですが首都圏など敷地が狭く庭が作れないような場合、自然をどのように取り入れるのですか?

片山さん

自然は植物だけではなくて、太陽光も自然の一部です。また風も自然なので、工夫次第で自然は取り入れられます

スタッフ

工夫次第ですか。それはまさに片山さんの腕の見せ所ですね。

片山さん

そうですね。太陽光をふんだんに取り入れられる大きな窓を作ったり、風が吹き抜ける天井の高い家にしたり、工夫次第で自然を取り入れる住宅を建てることは可能です。

自然を取り入れる工夫をした家やこだわりの住宅など自由度の高い設計が可能

片山さんが手掛けた住宅の例。

スタッフ

自然を取り入れる工夫をした家の事例を教えてください。

片山さん

例えばこの木造3階建て住宅ですが、上を見上げると3階天井まで見通せる吹き抜けになっています。2階には外が見えるワークスペースを設けました。北側に大きめの窓があり、太陽光を取り入れる工夫をしています。縦に解放感があるので広く見えます。

スタッフ

この住宅は特に、光の取り入れ方を工夫したのですか。

片山さん

そうですね、採光には力を入れました。もちろん、建て主のご希望でもあります。

スタッフ

自然光がいい感じに入り、明るくて素敵な住宅ですね。完成した時、建て主さんはどんな反応をしましたか。

片山さん

はい、とても喜んで頂けましたね。完成してしばらく経ってからでしたが、お食事にご招待して頂きました。

スタッフ

建て主さんからお食事にご招待してもらうなんて、凄いですね。あまりそのようなお話しは聞かないので、よほど片山さんが気に入られたのではないですか。

片山さん

そうなのでしょうか。でも建てた住宅は本当に喜んで頂けたので、私もそれは嬉しかったです。建築士冥利につきますね。

スタッフ

それは何よりです。ところで片山さんは建て主さんの希望に対してそれはちょっとできないなと思った時に改善案は言うのですか?

片山さん

はい、言います。もちろん言い方には気をつけますが。でも実は、建て主に意見を言えるくらいの関係性を構築することが重要だと考えています。

スタッフ

意見を言えるくらいの関係性とは、具体的にどういうことですか?

片山さん

それはお互いが、なんでも言い合えるということです。むしろ良好なコミュニケーションが取れていないと、後々のトラブルにつながるかもしれないので。

スタッフ

なるほど、確かにそうですね。良好なコミュニケーションって本当にどんな場面でも大事ですね。

片山さん

はい。私もそう思います。でも、そうは言っても建て主の希望ばかり聞いていてはダメな場合もあり、バランスは重要だなと思います。

スタッフ

バランスとは、具体的にどういうことでしょうか。

片山さん

住宅は安全第一なので、構造的に危ないとかそういうことに対しては止めたほうがいいなどと言いますが、そうでない限りはできるだけ建て主の希望を優先します。要は本当にダメなことにはNOと言い希望はなるべく尊重をする。それがバランスという事でしょうか。もちろん、こちらからの提案も欠かさないように努めています。

スタッフ

素晴らしい考えだと思います。ところで片山さんの考える、建築士に頼むメリットって何だと思いますか?

片山さん

そうですね。建築士に頼むメリットとは、建て主にとって自分のこだわりの家が建てられることだと思います。というのは、住宅は住む人がいいと思えば「なんでもあり」の一面があるからです。

スタッフ

なんでもありですか!そんな実例ってありますか?

バリのホテルをイメージした別荘

片山さん

例えばこの別荘です。部屋の中にあるこのお風呂ですが、窓がガラス張りでこのままだと外から丸見えです。もちろん入浴する時は、ブラインドを下して使います。しかもここ、女性が使うことが多いエリアです。

スタッフ

これは凄いこだわりがある別荘ですね。

片山さん

そうですね。実はこの住宅のモデルは、バリなどのリゾートホテルをイメージしています。色々と工夫をして大変だったこともあるのですが、ここが完成した時、建て主にはとても喜んで頂けました。

スタッフ

夢がある別荘だと思いました。こだわりがある人こそ建築士に頼むメリットは大きいと言えるのでしょうか。

片山さん

はい、そうだと思います。とはいえ個性が強い住宅は、よほど強い要望がないと実現しないんですよ。でも家に夢がある、こだわりがある人こそ建築士に頼めば話しが早いと思います。

スタッフ

そうは言っても建築士に頼むと話しが早いと理解している一般の方は、なかなかいないのでは?

片山さん

そうですね。その通りだと思います。最初から建築士に頼むということは、まだまだハードルが高いことなのかなと感じています。

スタッフ

建築士に頼むということがまだまだハードルが高いと思われる理由はなんでしょうか。

建て主は夢でお金を足す、建築士はポイントとなる箇所にお金をかける

パソコンを見ながら熱心に説明をしてくれる片山さん

片山さん

考えられる理由のひとつに、建築士に頼むと高いからだと思われているからです。

スタッフ

ああ、なるほど。実際のところ、建築士に頼むと高いというのは事実ですか?

片山さん

いえいえ、そんなことは決してありません。むしろ建築士は限られた予算の中で建てようとするので、どちらかというと費用は削ろうとするので相対的に見て安くなると思います。

スタッフ

費用を削ろうとするのですね。それは知らなかったです。

片山さん

もちろん、すべての建築士がそうであるとは限りませんが、概ねその傾向はあります。参考までにですが、うちに来る建て主はハウスメーカーさんで既に見積もりとっていて、資料も持参されます。その上で新たに見積った場合、うちの方が高かったといったケースは今まで一度もなかったですね。

スタッフ

それはなかなか興味深いお話しです。住宅ってなぜか高ければ高いほど良いというイメージがあるような気がしています。

片山さん

そうですね。例えば建売住宅で高い値段がついているのは、駅から近いとか設備などに良いオプションがついているなど高いなりの理由がちゃんとあります。だから高ければ高いほど良いというのは、ある意味では間違ってはいません。問題は、高い住宅はなかなか買えないから諦めてしまうことではないでしょうか。

スタッフ

確かに家は高いからと買うのはもちろん、建てることを諦めてしまう人は多いと思います。

片山さん

逆をいえば、最初から私たち建築士に相談をしてくれれば予算内でおさめる努力もできますから、家を諦める必要がないということです。

スタッフ

それはこれから家を建てようと考えている人には心強いアドバイスですね。

片山さん

はい。私は頼まれれば土地から探すこともあります。家を建てたいけれど予算も少ないからと諦めている人は、まずは一度相談をしてください。家は工夫次第で、予算内で建てる事は可能ですから。

スタッフ

実際に片山さんは家のどんなところを工夫して予算を抑えるのですか?

片山さん

予算は一番ポイントとなる空間にかけてあとは経費削減をしていきます。建て主の要望にもよりますが、ポイントとなる場所はリビングが多いですね。建て主は夢でお金を足していきがちになるから、見積もりの時点で要望が多く、それで結果的に高い金額になることがあります。そこを私が現実的なお話しをして、予算内におさめる努力をする役割も担っています。

スタッフ

そうなんですね!最後に、これから家を建てようと考えている人へのアドバイスをお願いします。

片山さん

正しい情報を選ぶこと、またそれについて学ぶことが大事だと思います。先ほどの建築士に頼むと高いとかもそうですが、それらに惑わされず正しい情報を入手することでしょうか。

スタッフ

正しい情報はどうすれば入手できますか?

片山さん

実はその正しい情報を入手するというのは、なかなか難しいのが現実です。でも重要なことは根拠のないことは信用しないことです。私自身、聞かれたことに対してはきちんと根拠を示して対応していますが、最終的には信用できる人からの情報は参考にして良いと思います。でも実はそれこそが、正しい情報の入手に繋がるのではないでしょうか。

自分が手掛けた建築物をポストカードに

値段感と坪単価

90万円~

建築本体設備外構すべて含んで90万円から
建築本体設備外構すべて含んで90万円から。もちろんこだわればその分、高くなりますとのことです

まとめ

優しい笑顔が印象的な片山さん。建て主のためには、できることはできるだけ力になりたいと言います。その寄り添ってくれる姿勢が、建て主と良好な関係を築いている理由でしょう。庭がある家、自然を取り入れた快適な住宅や別荘を手に入れたいものの予算が心配であれば、一度片山さんに相談をしてみてはいかがでしょうか。なお対応エリアは、海外も可能だそうです。

         

事務所名 片山正樹建築計画事務所
代表者名 片山正樹
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