株式会社scale一級建築士事務所

株式会社scale一級建築士事務所さんは、一般建築と住宅の設計を手掛ける設計事務所です。
代表の関康彦さんはこれまでに、「一般住宅」「学校・保育園」「病院」「老人ホーム」「物流倉庫」など、数多くの建物を設計されてきました。

一般建築と住宅では設計の考え方が異なるそうですが、どの建物を設計する時でも変わらないのは「どうすれば利用する人に喜んでもらえるか」という想い。

「利用する人がどのように使いたいのか」
「利用する人はどのように使うのが気持ち良いのか」
「利用する人にどのように使ってほしいのか」

そんな視点の元に設計を手がけられる関さんのインタビューをご紹介します。

住宅は人の生活に合わせた繊細な建物

スタッフ

関さんは現在、住宅設計をメインに手がけられているのですか?

関さん

メインで設計しているのは一般建築ですが、住宅も定期的に設計しています。住宅の設計に携わることで、設計者としての細かい感覚が養われると感じているからです。

関さん

一般建築の場合は利用者の規模や建物自体が大きいため、個人個人に合わせた設計をすることはありません。しかし住宅の場合は、そこに住まう人個人に合わせた設計をします。「人の生活に合わせた建物」を設計するんです。

人の生活に合わせた設計では、幅が1cm違うだけでも使いやすさに影響が出ます。そのような細かい感覚やセンスは、住宅を設計してこそ磨かれると思っています。

スタッフ

確かに住宅だと、住まう人だけに向けた設計になりますよね。特に設計事務所さんの場合は、オリジナリティがある住宅を設計してくださる印象です。

関さん

そうですね。住まわれる方々の生活動線を踏まえた上で設計をしていきます。朝はどこで起きて、どういう風に着替えをして、どのタイミングでご飯を食べて、どのような流れで家を出るか……そういった細かい動きに合わせてプランや間取りを決めています。

敷地の中だけで終わらない、近隣と建物の関係性

スタッフ

設計のお仕事をされる中で、嬉しいと感じる瞬間はどんな時ですか?

関さん

やはり建物が完成した時に喜んでいただけるのが嬉しいです。最近では水戸市にある「青柳工業」という工場を設計した時に、社長さんが大変喜んでくださいました。感謝状まで頂けて、こちらとしても光栄でしたね。

スタッフ

そこまで喜んでいただけるなんて凄いですね。こちらの工場を設計する際は、どのようなことを意識されたのですか?

関さん

工場の近くにある水戸八景の「青柳夜雨」を活かした設計をしました。青柳工業の名前も青柳夜雨から取られたそうなので。
その柳の木をイメージして植物柄のクロスを貼り、カーテンウォールから中を見た時に壁が全部緑になるようにしたところ大変好評でした。
水戸八景「青柳夜雨」

水戸八景とは、江戸時代に水戸藩主の徳川斉昭が選定した景色の良い8つの土地のこと。青柳夜雨はそのひとつで、写真の通りしだれ柳を臨むことができます。

画像引用:水戸八景「青柳夜雨」|観光いばらき

関さん

私は、建物は敷地の中だけで完結するものではないと考えています。「境界線の先に何があるか」「土地の歴史に何があるか」などを踏まえながら設計するのが大切ですね。

スタッフ

茨城の水戸八景を活かせたのも、土地の歴史に目を向けた関さんならではのアイデアなんですね。青柳工業さんにとっても思い入れのある景色なら、喜ばれるのも納得です。

地元に帰ってきたくなるような、温かみのある家づくり

スタッフ

建物の設計をするにあたり、関さんが大切にされていることは何ですか?

関さん

あまり自分のイメージを押し付けず、お施主さんとの会話の中から形作っていくことを大切にしています。
建築家と呼ばれる方たちは、自分の色を持っていることが多いです。それを否定するつもりはありませんが、私の場合はお施主さんの理想や趣味趣向に合わせて設計することを大切にしています。

関さん

また、特に茨城で設計をする際は「地元に帰ってきたくなるような家」にしたいと思っています。
というのも、茨城では若者の人口流出が多くなっているんです。地方都市だから仕方ないと思う反面で、私は地元の魅力不足も一因だと考えています。
都市に流れてしまった人でも、どこかで「実家が好きだ」と感じてくれていれば、いつか地元に戻ってきてくれるんじゃないかって。

スタッフ

確かにそうかもしれません。「地元に帰ってきたくなるような家」を設計する時には、どんな部分を意識されるのですか?

関さん

家族団らん」が生まれるような造りを意識しますね。例えばリビング階段の設置。2階に上がる時には必ずリビングを通る造りにしたほうが、家族とのコミュニケーション機会が増えます。

関さん

また、子供部屋の環境を良くしすぎないように注意しています。南側に作ると温かくなりすぎて勉強意欲が下がったり、眠気が襲ってきたりしてしまうので北側に造ることが多いです。また、部屋の面積はあまり広くなりすぎないようにしますね。

スタッフ

それは、お子さんが子供部屋に閉じこもらないようにするためですか?

関さん

そうですね。そうすることでリビングにいる時間が増え、家族とのコミュニケーションが生まれやすくなります。それに、部屋に閉じこもって勉強をするよりも、リビングで家族の前で勉強をする方が成績が上がりやすい、なんて研究結果も出ているんですよ。

スタッフ

家族団らんが生まれるような、温かみのある設計をされているのですね。

関さん

そうですね、そこは大切にしています。

コミュニケーションが生まれる空間づくり

スタッフ

これまでに設計された建物の中で、印象深いものはありますか?

関さん

特に印象深いのは常陸大宮市の第二中学校ですね。20社くらいを相手にプロポーザル(入札形式)で決まった仕事で、なおかつ設計と施工を合わせて6,7年も掛かったので思い入れが強いです。

スタッフ

20社以上の中から選ばれるというのは凄いですね!どのような設計を提案されたのでしょうか?

関さん

例えば、「若い人たちにたくさん本を読んでもらいたい」という思いから、階段のひとつを図書室の中に造りました。図書室を通らないと階段を登れないようにして、自然と図書室を利用する生徒が増えるようにしたんです。
後日、教頭先生から「この設計のおかげで図書室に人が集まっている」と言われた時は嬉しかったですね。

スタッフ

関さんが意図した通り、生徒さんたちが図書室を利用してくれているんですね。設計の力は凄いです。

関さん

また、これは防犯上の問題で叶わなかったのですが、地域の方々がいつでも気軽に使えるようなコミュニティールームの提案もしました。
基本的に学校というのは駅や市役所の近くにあることが多く、土地も広大なので地域の中心部になりやすいんです。なので、学校がもっと地域に対して開放されていれば、地域とのコミュニケーションが生まれやすいと考えました。

スタッフ

いずれはそういったコミュニケーションも実現されると良いですね。
関さんは住宅から公共施設まで様々な建物を設計されていますが、どの建物にも「使う人に喜んでもらいたい」という想いを感じました。

本日は貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。

まとめ

多様なジャンルの建物を設計されてきた、経験豊富な関さん。
住宅設計の際には、お施主様の生活や細かい要望を丁寧に反映させてくださいます。住宅メーカー等の画一的な家づくりに疑問や不満を頂いた方は、ぜひ相談されてはいかがでしょうか。

会社名 株式会社scale一級建築士事務所
代表者名 関 康彦
住所 〒310-0912
茨城県水戸市見川2-87-2
電話番号 029-246-6381
公式HP http://www.a-scale.com/
営業時間 9:00~17:00
主な業務 建築設計及び監理業務
敷地及び建築物の調査
定期調査報告(定期点検)
建築に関するコンサルティング
建築に関する申請業務
建築に関する教育及び研究
対応エリア 関東・山梨・福島