studioA

自宅兼事務所の外観

一軒の住宅デザインでも周辺の環境は変わる。
例えば、ヨーロッパを訪ねると誰もが町並みの美しさに目を奪われるでしょう。
どの建物もデザインに優れ、古い建物を上手に現代の機能に合わせてデザインし直され使われています。

これから建てる新築住宅であっても、心ひかれるデザインにしてもらえたら嬉しいと思いませんか?
優れたデザインのお家は住み心地が快適なだけでなく、街に対しても強く影響を及ぼし、日々の暮らしを色鮮やかにしてくれます。

神奈川県横浜市にあるstudioA(スタジオ・アー)さんは、住宅を中心にビルや店舗など、さまざまな建物のデザインを手掛ける建築設計事務所です。
代表の諸角(もろずみ)さんは、イタリアの設計事務所でも建築の勉強をされ、現在は屋内に居ながら自然を感じられるお家を目指して活動しています。

そこで、今回は諸角さんにインタビューするため、studioAさんの事務所にうかがいました。
インタビューでは、諸角さんの建築に対する考え方や、お客様にとって理想のお家をつくる方法について教えていただきました。

デザインを大切にして、ものづくりに取り組む

事務所のガラス

スタッフ

諸角さんは、いつごろから建築に興味を持ち始めたのですか?

諸角さん

小学生のころからです。レゴやプラモデルが好きな子どもでしたからね。

スタッフ

幼少期からすでに、ものづくりが好きだったのですね。

諸角さん

はい。ただ、建築に強い興味を抱くようになった一番のきっかけは、引っ越しですね。
私の父が大の引っ越し好きだったこともあり、私は今まで20回もの引っ越しを経験してきました。
それで、引っ越すたびに両親が間取りを考えるものですから、私も見よう見まねで方眼紙に間取りを描いたりして遊んでいたんですよ。

スタッフ

間取りを描くなんて、よほどお家に心ひかれるものがあったのでしょうね。
すると、住宅設計の道に進もうと思ったのも、引っ越しの経験からでしょうか?

諸角さん

そうですね。あと大学の建築学科で勉強していたときに、大きな都市計画やホールより、住宅の方が何となく私に合っていると感じたのもあります。課題の成績も、住宅が一番良かったですしね。
それで、将来独立することも視野に入れて、大学卒業後は住宅専門のアトリエ事務所で経験を積もうと決めました。

冊子を見せる諸角さん

スタッフ

諸角さんはイタリアの設計事務所にいたこともあるそうですね。

諸角さん

日本のアトリエ事務所に6年勤めたあと、住宅だけでなくデザインも勉強したいと思い、2年ほどイタリアに行きました。
イタリアではミラノの事務所で1年くらい働いて、建物のほかにも家具などを手掛けましたね。

スタッフ

建物だけでなく、家具も手掛けたのですか?

諸角さん

イタリアでは、住宅専門の建築家などありえないんです。想像力や発想力があれば、住宅も家具も車でさえも、できると考えられています。
なにせ、あらゆる分野で活躍した天才、レオナルド・ダ・ヴィンチを生み出した国ですからね。
ちなみに、ミラノ設計事務所にしたのは、家具デザインも盛んな地域だからです。イタリアは地域によって、ものづくりの特色が異なるんですよ。

スタッフ

日本だと一つの道を究めた人ほど評価されやすいですが、イタリアは日本とはだいぶ違う文化なのですね。

諸角さん

そうなんです。だから、イタリアのデザイン学校に日本人が入ると「専門分野以外は何もできないのか」とよく叱られてしまうんですよ。
たしかに、専門家のようにノウハウを蓄積するほど失敗は少なくなります。しかし、経験にしばられて新しいモノの見方ができなくなってしまうのです。
日本の常識が世界の常識ではないと知ったとき、私のモノの見方が変わりましたね。

スタッフ

いろんな分野を経験していると、既成概念にとらわれない新たな発想が生まれるわけですね。
諸角さんがイタリアから日本へ戻ってきたとき、何か気付いたことはありましたか?

諸角さん

日本は機能性についてはストイックに追求する一方で、デザインへの関心が薄いな、と感じました。イタリアでは、デパートに置いてある小物すらデザインレベルが高かったですからね。

スタッフ

どんなものにでもデザインにこだわるのが、イタリアなのですね。
イタリアでの経験は、諸角さんの建築に大きな影響を与えていますか?

諸角さん

もちろんです。新築のご依頼を受けたときは、お客様の期待に応えるデザインにしたいと思っていますよ。

機器に依存せず、自然を活かして省エネを実現する

下井草の家

スタッフ

諸角さんが建てるお家は、機能性について何か特徴はありますか?

諸角さん

省エネを意識した造りにしています。ただし、大金を投じて太陽光パネルを設置するような、機器に頼りきる省エネではありません。
自然をうまく取り入れて、省エネを実現しています。

スタッフ

自然をうまく取り入れる、とはどういうことですか?

諸角さん

太陽光などを活用するのです。太平洋側の地域は冬場に晴れの日が多いので、開口部から太陽光を入れると十分暖かくなるんですよ。
夜19時になっても15~16度くらいは保てるので、お客様が帰宅してエアコンを入れたらすぐに20度まで上がります。
ですから、冬場でも日中なら暖房がいらないくらい暖かいので、お客様に快適に過ごしていただけるのです。

スタッフ

そういえば、冬場でも日向にいると結構暖かいですものね。
でも、太陽光を取り入れる設計にすると、今度は夏場に暑くなりませんか?

諸角さん

ひさしの出を調整すれば問題ありません。
夏場は太陽が高い位置にあるので、ひさしがあれば太陽光が差し込まず室内は涼しくなります。

スタッフ

太陽の位置を計算して、ひさしを付けるのですね。

諸角さん

はい。無理にお金をかけなくとも、省エネは十分実現できるんです。
一見すると何もやっていないように見えても、冬は暖かく夏は涼しい家になっているのが理想です。
自然の力を活かせる本当の省エネの家をつくって、お客様に喜んでいただけたら嬉しいですね。

お客様と建築士との信頼から理想のお家が生まれる

パソコンに向かう諸角さん

スタッフ

諸角さんが設計するときに大切にしていることは何ですか?

諸角さん

お客様の思いと建築士である私の考え、2つのバランスを大切にしています。どちらか一方が欠ければ、お客様の理想とする家は実現できませんから。

スタッフ

2つのバランスが崩れると、どんな問題が起きるのでしょうか?

諸角さん

たとえば、50代のご夫婦から「部屋がたくさん欲しい」とのリクエストを受けたときに、建築士がアドバイスを怠ったとします。
その場合、ご夫婦が70歳、80歳となったときに、掃除で大変な苦労をかけてしまうと思いませんか?

スタッフ

たしかに、体力が落ちたり腰が痛くなってきたりしたら、日々の掃除に一苦労しますからね。

諸角さん

ですから、お客様の意見をそのまま実現するとどうなるのか考え、未来を予想してアドバイスするのも建築士の重要な役目だと思っています。

諸角さん

また、「建築士にすべてお任せします」とおっしゃるお客様でも、本当はしっかりとした価値観を持っているものです。
なので、私から一方的にさまざまな設計案を提示したところで、お客様の納得する案は永遠に出てこないでしょう。

スタッフ

結局、お客様の時間をムダにしてしまうだけですね。

諸角さん

その通りです。打ち合わせは、お客様の要望を受けて建築士が提案していくための場です。
お客様と私、お互いの正直な意見を交換しつづけて、理想の家をつくりたいんです。
ライト

イタリアの有名なスタンド。
腕に電気を流しているので電線が見えません。

スタッフ

だから、お客様の思いと諸角さんの考えとのバランスが大切なのですね。
ちなみに、打ち合わせでは、どのようにお客様の思いと諸角さんの考えをミックスしていくのでしょうか?

諸角さん

例えば、いったんお客様の希望のまま作成した案をお見せして、そのうえで私の考えた案を検討していただきます。
そうすると、私の発想に対してお客様が感想を言うだけですむので、新たな案のヒントが出てきやすくなります。
そうしてやり取りを重ねているうちに、お客様の本当の気持ちも見えてくるのです。

諸角さん

ですから面白いことに、同年代で家族構成が同じ、地域も土地の広さもほぼ一緒のお客様だとしても、同じ家にはならないんですよ。
すべてのお客様に、そのお客様だけの理想の家を提案することになります。

スタッフ

お客様の思いが異なるからこそ、一つとして同じ家は生まれないのですね。

諸角さん

その通りです。
なので、打ち合わせにおいては遠慮は一切いりません。私としてもお客様の気持ちと正直に向き合い、お客様が抱く理想の家を一緒につくり上げていきたいんです。
サックスのマウスピース

サックスのマウスピース。
諸角さんは趣味でサックスをたしなんでいます。

スタッフ

最後に、これから新築を建てようとしているお客様へアドバイスをお願いします。

諸角さん

これから新築するなら、建築士に土地探しから付き合ってもらうのがおすすめです。
不動産屋さんは情報を豊富に持っていて、日当たりなどの条件のよい土地を探すときに頼りになります。
ただ、人気の土地は値段が高いですし、数年後に土地の周りにビルが建って日当たりが悪くなる場合もあるので注意が必要です。

諸角さん

ですから、土地探しも私たち建築士に相談してください。建築士の知見を活かして、お客様に合った土地かどうか判断します。
お客様の直感、不動産屋さんの情報、私たち建築士の経験の3つが合わされば、お客様にぴったりの土地がきっと見つかりますよ。

スタッフ

最初から建築家さんに相談するのが、よい土地を見つけるコツなのですね。
本日はお忙しいなか貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。

まとめ

軽井沢の家

現代は、誰もが常にインターネットを通して世界とつながっている時代です。
一方で、身近な自然に注意を向ける機会は、昔と比べると極端に少なくなっています。

元来、人は自然とともに生きるものです。
人の暮らしの原点は、自然との関わり合いなのです。
そのため、自然と切り離されては人らしい生き方が実現できません。

それだけに、諸角さんの手掛けるお家は、今を生きる人々に豊かな暮らしをもたらします。
いつでも、すぐそばに外の世界を感じられるからです。
穏やかな陽の光だけでなく、吹きすさぶ雨風でさえ、日常に彩りを添える大切な存在に変えてくれます。

studioAさんのお家は、あなたの豊かな暮らしをデザインします。
自然が知らせる時の移ろいを、どうぞ心ゆくまで楽しんでください。

会社名 studio A (スタジオ アー)
代表者名 諸角 敬 (もろずみ けい)
住所 〒226-0021
神奈川県横浜市緑区北八朔町1464-1
電話番号 045-938-0034
公式HP https://studio-a-yokohama.amebaownd.com/
営業時間 9:00~18:00
主な業務 建物企画・設計・監理
対応エリア 全国