防災に力を入れたハウスメーカーをご紹介!拘りの防災ポイントとは

現在、さまざまな大手ハウスメーカーが“防災”に力を入れた住宅設計を行っています。
日本は地震や津波をはじめとした多数の災害により「災害大国」と呼ばれることもあり、防災機能の高いお家が特に重視されるためです。
そんなハウスメーカーの住宅ですが、どんなハウスメーカーが防災に対しどんなこだわりを持っているのでしょうか?
今回は、防災に力を入れた住宅を設計するハウスメーカーをピックアップしてご紹介します。

備えておきたい災害の種類

日本における代表的な自然災害は、“被災者生活再建支援法”によって定められています。

平成十年法律第六十六号 被災者生活再建支援法
第二条 一 自然災害
暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象により生ずる被害をいう。
引用:被災者生活再建支援法 | e-Gov法令検索

この自然災害の中でも、日本では特に地震、台風による被害を特に受けやすい国となっています。
とりわけ地震に関しては、「地球上で発生するマグニチュード6以上の地震のうち、20.5%が日本で発生する」という状態です。

その他にも、人為的災害である火事も住宅設計では気をつけるべき災害のひとつとなります。

基本的なことではありますが、「どんな災害が起き、どんな被害に備えるのか?」という理解が防災の第一歩となります。

本当に地震に強い住宅とは?

地震に強い住宅の指標として用いられる“耐震等級”。
等級は1.2.3と別れており、
「1,阪神淡路大震災(兵庫県南部地震)と同程度」
「2,阪神淡路大震災の1.25倍」
「3,阪神淡路大震災の1.5倍」
の強さの地震に耐えられることが基準となっています。
しかし、耐震等級が高ければ必ず地震に耐えられる、というわけではありません
建物には、設計によって変動する揺れやすい“固有周期”という弱点があるのです。
加えて、地震の揺れには“短周期地震動”と“長周期地震動”という、二種類の揺れがあります。

建物の固有周期と地震動が合致すると共振が起こり、建物が大きく揺れ、倒壊する危険性が生まれるのです。

そのため、ハウスメーカー等の耐震テストで提示される「○○gal」といった数字も、高ければ高いほど必ず地震に耐えられる、というわけではありません。

※gal(ガル)とは
地震の揺れの大きさを表すために用いられる、重力加速度(=瞬間的な揺れの強さ)を表す単位記号。
耐震テストの場合、建物に基礎をつけずに実験をしているメーカーも多く、この場合では「地面と基礎がどれほどきっちり結びついているのか」「基礎と柱・土台がどれだけ強固につながっているのか」ということが確かめられません。

耐震等級やテスト時のgal数も重要ですが、実際のモデルルーム等を見た時に
「基礎がしっかり地面になじむような設計なのか?」
「窓がどれくらいついているのか?」
「開放的になりすぎていないか?開放的な場合、耐震性をどうやって確保しているのか?」
「長方形に近い設計になっているか(お家のすみに負担がかからないようなつくりになっているか)?」
といった具体的な対策部分を確認しておきましょう

防災に長けたハウスメーカーをご紹介

ここからは、オリコン顧客満足度が行った住居の性能が良いハウスメーカー 注文住宅ランキング2021年トップ10にランクインしたハウスメーカーより、それぞれのメーカーの防災性能をご紹介します。

01/スウェーデンハウス

その名の通り“北欧・スウェーデンのお家を日本に”というモットーを持つスウェーデンハウス。
“2×4工法”を独自に発展させた“モノボックス®構造”は、地震や台風の衝撃を柱や梁で受け止めるのではなく、建物の面全体で受け止め、強固な接合金物により建物の揺れをおさえるスウェーデンハウスだけが実現できる構造となっています。

※2×4(ツーバイフォー)工法とは
2インチ×4インチの規格材(ツーバイフォー材)を用い、面全体で構造を支持する工法。アメリカで古くから使われ、90年代後半に日本に導入された技術

また、耐火性にも強く力を注いでおり、燃えづらく延焼を起こさない不燃材料、2×4に比べ1.6倍もの断面積を持つ規格材、アルミサッシよりも強く火をシャットアウトする3層構造の木製サッシ等を用いた高い耐火性が評価されています。
万が一火事が室内で起きてしまった場合、自宅のみならず他住宅への延焼も懸念すべき二次被害となります。
ですが、スウェーデンハウスの延焼を防ぐことに注力した構造なら素早く消火を行うことができます。

02/ヘーベルハウス

旭化成ホームズのブランド“ヘーベルハウス”の最大の特徴は、強固なビルに用いられる構造を住宅で利用していること。
柱を鉄骨でつくり、地震の揺れをフレーム部や床部で吸収する“ハイパワード制震ALC構造”にその特徴がよく現れています。
地震の際外壁を回転させ損傷を最低限におさえる“ロッキング工法”も目を見張るつくりです。
重量鉄骨を一般住宅の素材に用いている数少ないハウスメーカーであり、他のメーカーにはない強みを大いに発揮してくれることでしょう。

03/一条工務店

一条工務店は、業界でも随一の入念な耐震テストをもとに、耐震等級3をも超える厳しい自社基準のもとにお家を設計しています。
地震の強い揺れに耐える箱型構造の“ツインモノコック構造”や、軽量かつ大容量で耐震にも利点をもつ一条工務店独自の太陽光パネル等、高品質な備品により耐震性を確保しています。
綿密な地盤調査により、建物のみならず基礎を埋め込むために重要な地盤の安全性を確保し、最適な基礎を選択してもらえるのも嬉しいポイントてす。
また、一条工務店開発の台風圧と水密性を確保した“トリプル樹脂サッシ”は、台風に対する防災性に重きが置かれた設備です。

04/積水ハウス

積水ハウスは阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、いずれも被災地の倒壊住宅ゼロ
柱、梁、基礎をつなぐ接合部を金属で連結する“基礎ダイレクトジョイント”や、地震の衝撃をおさえるモノコック構造と開口部を広くとったラーメン構造を組み合わせた“シャーウッドハイブリッド構造”、そしてハイブリッド構造を支える“高強度耐力壁”が独自ブランド「シャーウッド」の三本柱。
震度7の地震に耐える耐震性を保ちながら、積水ハウスオリジナルの構法により、様々な敷地に自由な設計で安全な住宅を建てることができます

05/セキスイハイム

3位「積水ハウス」の独立元であるセキスイハイムは、積水ハウスとは大きく違った工法や販売方針をとっています。
太く強固な鋼の柱と梁を溶接し、鉄骨同士をボルトで連結する“ボックスラーメン構造”は、頑丈でありながらも衝撃をいなすことで倒壊を防ぐセキスイハイムの特色です。
基礎を地面に埋め込み点でなく面で支えるベタ基礎により、基礎にかかる負担を減らしながらしっかりと地面との結びつきを確立していることも強みとなります。

06/住友林業

住友林業

引用:住友林業

住友林業では、耐震・耐久性のみならず災害対応設備を完備する“レジリエンスプラス”で防災能力を高めています。
太陽光発電システムや蓄電システム、雨水タンクによって停電時・断水時にもライフラインが途切れることはありません。小屋裏や半地下の収納で備蓄の確保ができるのも嬉しいポイントです。
また、強化石膏ボードを利用した“ビッグフレーム構法”と、ビルに使われるラーメン構造を木造住宅に転用した“木質梁勝ちラーメン構造”により、木造住宅でありながら高い耐火性能と耐震性を兼ね揃えています。

住友林業

引用:住友林業

07/三井ホーム

耐震性断熱性耐久性の3つをカバーする三井ホーム。
剛性(変形のしづらさ)が高く安定してお家を支える“超剛性ベタ基礎”、トラス構造の柱による空間づくり、含水率の低く高い耐久性と圧縮強度を持つ頑丈な接合木材により、高い強度の住宅を実現しています。
またあらゆる時期の住み心地を想定して採用された、耐熱性に優れ湿気をシャットアウトできる木やウールをふんだんに利用しています。

08/パナソニック ホームズ

パナソニック ホームズは、住宅業界で初の“防災持続力を備える家”を展開しているメーカーです。
高層ビルの耐久力増加に用いられる“座屈拘束技術”を基礎構造にいち早く取り入れ、安定した構造で地震に強い家を実現しています。
パナソニック ホームズは「IoT」と「ご家族へのサポート」と「家の備え」による防災力の持続を掲げており、お家の構造以外でも、太陽光発電を利用した蓄電システムや非常時用の飲料水の確保、台風の予報の通知や蓄電池への自動充電等の災害対策機能を備えた端末“HomeX”の設備等、あらゆる方面から防災意識を高めた住宅を販売しています。

09/大和ハウス

大和ハウスの“xevoΣ”は180mmの高い基礎幅により頑丈かつ経年劣化に強い基礎となっており、地盤に合わせ基礎工法を使い分けることで基礎の補強にも強く力を注いでいます。
Σ字のつなぎが地震のエネルギーを吸収する“D-NΣQST(ディーネクスト)”を採用しており、大和ハウス独自の技術で高い耐久性と耐震性の確保に成功しています。

10/ミサワホーム

“もしも”の時にも安全な住まいは、美しい住まいであるべき」というコンセプトを持つミサワホーム。災害時の被害をおさえる取り組みだけでなく、備蓄をストックするための収納空間を多めにとっています。
また、基礎部に地震の計測器を搭載することで「初期微動の検知」「建物の被害判定」「震度」を可視化し、外出先から見ることもできる“GAINET”は、万が一お家に被害が及んだ時も迅速な復旧対応や安全確認を行ってもらえるシステムです。

それぞれ強みは異なるものの、全体的に地震対策を主眼におく傾向にあることがうかがえますね。

土地選びの前にはハザードマップを活用しよう

お家を建てるための土地を選ぶ際、やはり防災の観点から気になるのは「その土地はどれほど自然災害のリスクがあるのか?」という安全性
どこの土地がどれほど揺れるのか、洪水や津波の時にどこに逃げれば良いのか、というのはその土地に住んでいる人でもすぐには把握しづらいような要素となります。

そんな時に活用したいのがハザードマップです。

各市区町村から見る

各市区町村のホームページにはそれぞれ津波、液状化、揺れやすさ、浸水などに対するハザードマップが用意されており、それぞれの災害で被害を受けるおそれのある地域や、もしもの時の避難所などがまとめられています。

ポータルサイトから見る

日本全区域のハザードマップを確認し、様々な災害のマップを重ねて表示することができるのがハザードマップポータルサイト重ねるハザードマップです。
こちらでも高潮や洪水、土砂災害等の被害予測やその避難場所を確認することができます。



どちらのマップでも、それぞれの地域の災害リスクが「色が濃く、赤っぽくなればなるほどリスクが高くなる」という形で掲載されています。
土地を選ぶ前にはまず候補地のハザードマップを確認し、設計の時に相談しておくとよいでしょう。

まとめ

各ハウスメーカーの防災への取り組みや、防災に関して気をつけておきたいポイントを説明させていただきました。
日本は災害が多い国ですが、メーカーの防災技術も日々進歩しています。
そのため、裏を返せば「災害対策が充実している国」ということにもなります。
“もしも”への備えがあれば、普段お家で過ごす時でも快適な暮らしが望めることでしょう。
お家は一生涯のお買い物。ご自身の希望や土地に合った強みを発揮できるメーカーを選び、全幅の信頼がおけるお家づくりをしましょう。