暮らしやすい間取りは、ご家族によって異なります。そのため、ご家族で優先したい、譲りたくないことは何かと考えながら、好みの間取りを探すのがお勧めです。
ですが、好みの間取りを探すにしても、手がかりがなければ何も始まりません。そこで役立つのが、ハウスメーカーが提示する間取りプランです。
この記事では、代表的なハウスメーカー5社の間取りを取り上げ、その特徴を比較いたします。 ぜひ好みの間取りを探してみてください。
ハウスメーカー5社の間取り例
日本の住宅は、木造の平屋や2階建てが中心です。
受注件数が多いことから、どのハウスメーカーも最も間取りのノウハウを蓄積しています。事実、ハウスメーカーの公式サイトに載っている間取りの実例やプラン集は、木造の平屋や2階建てが最多です。
木造の場合は選択肢が多いので、まずは気になる特徴を持ったハウスメーカーから間取りを比較してみるとよいでしょう。
3階建ての場合は、間取りを提案するハウスメーカーの手腕が問われます。平屋や2階建てと比較して、水回りの配置を考えるのが難しいからです。
加えて、3階建ては平屋や2階建てよりも厳しい耐震基準が適用されます。一部のハウスメーカーは木造の3階建てを打ち出していますが、重量のあるお風呂を2階以上に置くと耐震基準に引っかかる恐れがあります。
そのため、間取りを自由に決めたい場合は、頑丈な鉄骨を用いたハウスメーカーを検討するのがお勧めです。ここでは、木造系ハウスメーカー3社と鉄骨系ハウスメーカー2社を取り上げ、間取りを比較いたします。
1.(木造系)積水ハウス ノイエ:「7つのアイデア」で間取りを提案
引用:積水ハウス ノイエ
約250万戸の戸建て住宅を手がけてきた積水ハウス。その経験を活かしたのが、子会社「ノイエ」による「7つのアイデア」です。
「7つのアイデア」とは、お客様から特に喜ばれた工夫を7つの提案にまとめたものです。具体的には、間取りの7か所について提案しています。
引用:積水ハウス ノイエ
1.土間リビング | 屋内に土間を設けることで、屋外で行う作業を屋内でできる |
---|---|
2.土間収納 | 靴や傘以外にコート、ベビーカー、アウトドア用品等も収納可 |
3.ドライルーム | 洗濯の作業が一ヶ所で終えられ、時間や天気も気にせず干せる |
4.デスクコーナー | 勉強や読書をしたり、パソコン作業を行ったりするのに便利 |
1階の間取りについては、土間が特徴的です。 土間は木の床に比べて丈夫なため、DIYといった床が傷つく恐れがある作業をする際に重宝します。 汚れても掃除しやすいので、泥などがついても問題になりません。
引用:積水ハウス ノイエ
5.クローゼット | 家族全員が使いやすい位置に収納スペースを確保 |
---|---|
6.タタミコーナー | アイロンがけなどの多目的スペースとして活用可 |
7.屋根付きバルコニー | 急な雨でも洗濯物が濡れず、観葉植物等も置ける |
2階の間取りについては、家族共用のファミリークローゼットがポイントでしょう。洗濯物を各居室へしまいに行く必要がなくなり、家事の負担を減らせるからです。
このように、ノイエは過去に評判の良かった間取りのアイデアを提案しています。間取りを自分だけで考えるのは難しいので、参考にしてみるとよいでしょう。
2.(木造系)住友林業:ビッグフレーム構法で開口部の広い間取りに
自社の所有する森林から、良質な国産材を調達している住友林業。 優れた建築技術も持っていて、開口部を広くした間取りにすることが可能です。
引用:住友林業|間取り
開口部を広げられるのは、ビッグフレーム構法を用いているからです。 一般的な柱の5倍以上の幅を持つ主要構造材で、柱や壁を減らしつつ高い耐震性を誇ります。
耐震性を重視した木造住宅の多くは、一般的に間取りに制限があります。壁そのものが家を支える構造になっているため、壁を取り除くことが困難だからです。
しかし、住友林業のビッグフレーム構法なら、柱や壁を気にする必要が少なくてすみます。 耐震性に優れた木造住宅で、かつ間取りを自由に決めたい方にお勧めです。
3.(木造系)ミサワホーム:「蔵のある家」で収納スペースを確保
新築において後悔しやすいポイントの一つとして、収納スペースが挙げられます。 間取りを考えるとき、どうしても収納スペースは後回しになりやすいからです。
そこで、ミサワホームは収納スペースに困らない間取りを実現した「蔵のある家」を提案しています。
引用:ミサワホーム|蔵のある家
実は、住宅の床面積は法令によって制限されています。
ですが、蔵の部分は天井の低さから、基本的に床面積に算入されません。そのため、「蔵のある家」では通常よりも収納スペースに余裕のある家が造れます。
具体的には、以下のような間取り例があります。普通の家には存在しない、「蔵階」というものが描かれています。
引用:ミサワホーム|蔵のある家
なお、ミサワホームのサイトには「蔵のある家」の間取りを集めたページがあります。 ご興味が湧いた方はぜひご覧ください。
下の画像をクリックしていただくと、「蔵のある家」の間取り集へ飛びます。
4.(鉄骨系)サンヨーホームズ:狭小住宅の屋上スペースに庭が造れる
価格や人気の高さから、都市部は広い土地を見つけるのが困難です。なので、狭小地を検討する方は少なくありません。しかし、建物がひしめく狭小地に家を建てるとなると、日当たりの確保が問題となります。
そこで、サンヨーホームズは軽量鉄骨造の3階建て住宅を提案しています。なかでも、屋上に庭のある間取りプランは注目です。
引用:サンヨーホームズ|PLAN collection(プランコレクション)
ただし、法令によっては床面積等の制限により屋上を造れなかったり、3階部分の床面積を小さくしなければならなかったりする場合があります。その場合は、3階部分の半分を庭とする間取りを検討するとよいでしょう。
引用:サンヨーホームズ|PLAN collection(プランコレクション)
狭小住宅は空間に余裕がない分、間取りを考えるのが大変です。日当たりの問題も考えなければなりません。
なので、サンヨーホームズの鉄骨造3階建て住宅で、ゆとりのある間取りにできないか検討してみるのもよいでしょう。
5.(鉄骨系)ヘーベルハウス:経験に裏打ちされた二世帯住宅を提案
引用:ヘーベルハウス
狭小住宅以外で間取りを考えるのが難しいケースとして、二世帯住宅が挙げられます。 親世帯と子世帯の生活スペースをどの程度切り離すのか、といったことには絶対的な答えが存在しないからです。
それだけに、二世帯住宅の間取りについては、ハウスメーカーのノウハウに頼るところが大きいといえます。
ヘーベルハウスを住宅ブランドとする旭化成ホームズは、日本で最も早く二世帯住宅の研究に取り組み始めた会社として知られています。 そのため、長年蓄積してきたノウハウで、個々のご家庭に合った間取りを提案できるのが強みです。
ヘーベルハウスの二世帯住宅には、大きく分けて「くっきりセパレート」と「ほどよくシェア」の2種類があります。
「くっきりセパレート」の間取りでは、二世帯の生活空間が完全に分けられます。
二世帯の生活空間が重ならないのが、「くっきりセパレート」の間取りの特徴です。
ただ、玄関付近の屋内扉を使えば、お互いの生活空間を行き来することはできます。 そのため、家族として必要な助け合いをすることに支障はありません。
一方で、「ほどよくシェア」の間取りには二世帯の共用部分が見られます。
「ほどよくシェア」の間取りにおいても、プライベートな空間は二世帯で分かれています。お風呂、キッチン、リビング等については、ご家族で話し合って共用部分を決めることが可能です。
ヘーベルハウスなら、ご家族ごとに合わせて最適な二世帯住宅の間取りを提案してもらえるでしょう。なお、ヘーベルハウスには重量鉄骨が使われています。
重量鉄骨は頑丈なので、3階にお風呂を設置しても耐震性に問題はありません。 また、防音性能にも優れているため、二世帯で生活リズムが異なる場合でもお互いの足音が気になりにくいといったメリットもあります。
したがって、ヘーベルハウスは住宅性能についても二世帯住宅向きだといえます。
ハウスメーカーによる間取りプランの無料作成
各社の特徴を知ったり公開されている間取り例を見たりするだけでは、ハウスメーカーを決めることはできません。 各ハウスメーカーに自分の要望に沿った間取りを作成してもらい、それらを比較する必要があります。
そこで役立つのが「タウンライフ家づくり」の間取りプラン一括依頼です。
引用:タウンライフ家づくり
「タウンライフ家づくり」を使うと、ハウスメーカー各社から無料で間取りプランや資金計画などを取り寄せられます。 入力項目のなかに希望・要望を文章で記入する欄がある点、電話番号を入力しなければならない点が少々ネックですが、個人情報を伝えるハウスメーカー自体はご自身で選ぶことができます。 上記サイトを使って取り寄せた間取りプランを比較してみると、ハウスメーカーが選びやすくなるでしょう。
ハウスメーカーごとの間取りと比較についてのまとめ
この記事では、代表的なハウスメーカー5社の間取りを取り上げ、その特徴を比較いたしました。
木造住宅については、ハウスメーカー各社が間取り例を公開しています。それだけに迷いやすいので、特徴的な間取りプランを公開しているハウスメーカーを探してみましょう。
また、鉄骨造住宅は3階建てにしたり柱や壁を少なくしたりと、間取りを自由に決めやすいのが特徴です。 狭小住宅や二世帯住宅など、間取りを決めるのが難しいタイプの家に向いているといえます。
本格的にハウスメーカーの間取りプランを比較する段階に入ったら、無料のタウンライフ家づくりの間取りプラン一括依頼を活用するとよいでしょう。 気になるハウスメーカーに対し、自分の希望・要望に沿った間取りプランの作成を依頼してみてください。
引用:タウンライフ家づくり
非公開: ハウスメーカーの正しい選び方とは|3つのステップで候補を絞ろう 非公開: 人気ハウスメーカー20社を徹底比較!HM選びで失敗しないためのポイントとは? 【2024年度】ハウスメーカー一覧|大手など47社の特徴を紹介