家の建て替えで解体工事をする前には、引っ越し先の仮住まいへ持ち込む荷物と不要なものを分別して、家の中を空にしなくてはなりません。
しかし、大きな家財道具はどうやって処分したらいいのか、業者にどこまで任せていいのか、よく分からないという方も多くいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、不用品の処分方法や、処分費用を少しでも抑えるための方法についてご紹介します。
中には処分に手間がかかるものや、処分方法が複雑なものもありますが、順番に確認すれば簡単です。ぜひこちらの記事を参考に、不用品の処分を進めてください。
まずは必要なものと不要なものを分別しよう
家の建て替え工事中は、仮住まいと呼ばれる一時的な住宅に住むことになります。 そのため、まずは仮住まいや新居で使う予定のものと、もう処分するものを分別しましょう。
仮住まいに持っていくものは必要最低限
一般的に、仮住まいはアパートやマンションの部屋を借りることが多いです。 そのため、これまで一軒家で使っていた家財道具を丸ごと持ち込んでしまうと、以下のような問題に悩まされる可能性があります。
- 部屋が手狭になる
- せっかく荷物を持ち込んだのに結局使わなかった
- 荷物が多すぎて部屋に入り切らなかった
また、持ち込む荷物が多いと、その分引っ越し費用もかさんでしまいます。仮住まいに住むのは工事期間中だけで、新居が完成したらまた引っ越さなくてはならず、引っ越しの手間もかかります。
そのため、仮住まいに持っていく荷物は最低限に留めたほうがいいでしょう。
仮住まいに入らない荷物は保管サービスを利用する
仮住まいに入り切らない荷物や、新居でしか使わない荷物は、引っ越し業者の保管サービスを利用するのがおすすめです。
「旧居から仮住まいまでの引っ越し」「仮住まいから新居までの引っ越し」「トランクルームでの家財道具の一時保管」がセットになったサービスで、ほとんどの大手引っ越し業者で提供されています。
しかし、中には保管期間中に荷物の出し入れができないトランクルームや、預かり不可の荷物が指定されている場合があるため、詳細は引っ越し業者へ確認してみてください。
参考 建て替えコース - 引越しコース別費用・料金サカイ引越センター 参考 リフォーム時の一時引越しについてアート引越センター解体業者が処分したほうが安いものもある
不要になった家財道具の中には、解体業者に依頼したほうが安く処分できるものもあります。
- 木製家具(タンスや机など)
- 鉄製品、金属製品(スチール棚など)
- プラスチック製品(衣装ケースなど)
これらは自分で処分すると労力がかかります。また、粗大ゴミとして処分するには手数料も必要となるため、解体業者に処分してもらったほうがいいでしょう。場合によっては無料で処分してくれることもあるため、詳しくは見積もり時に確認してみてください。
不用品を自分で処分していこう
必要なものと不要なものの分別ができたら、次は不用品を処分していきます。
全ての不用品を業者に処分してもらうと自分で処分するより割高になるため、自分で捨てられるものはなるべく処分しておくようにしましょう。
無料で捨てられる不用品
ゴミの日に出せば無料で捨てられるような不用品も、業者が処分すると処分費用がかかってしまうため注意が必要です。 分別方法は自治体によって違いがあるため、お住まいの地域のルールに沿って捨てるようにしてください。
可燃ゴミ | 生ゴミ、紙ゴミ、衣類、ゴム、皮革類など |
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不燃ゴミ | ガラス、陶磁器、金属類、小型家電、傘など |
資源ゴミ | 古紙、びん、缶、ペットボトルなど |
資源プラスチック | 発泡スチロール、食品トレイ、プラスチック容器、シャンプーのボトルなど |
粗大ゴミの処分には処理手数料が必要
一辺の長さがおおむね30cmを超える大型のゴミは粗大ゴミとなり、処分には200円~3,000円前後の手数料が必要となります。
粗大ゴミは通常のゴミと異なり、処分には事前申し込みが必要です。また、申し込みから収集日まで時間が空く場合があるため、解体工事に間に合うよう計画的に申し込みましょう。
粗大ゴミの出し方
粗大ゴミを申し込んでから収集されるまでは、以下のような流れになります。
- お住まいの地域の粗大ゴミ受付センターへ、インターネットまたは電話から粗大ゴミの回収を申し込む
- コンビニやスーパー等で、指定された金額の有料粗大ごみ処理券を購入する
- 有料粗大ごみ処理券に必要事項を記入し、それぞれのゴミに貼る
- 収集日になったら、指定時間に指定場所に粗大ゴミを出しておく(立ち会いは不要)
自分で粗大ゴミを持ち込むこともできる
自治体によっては、清掃工場やリサイクルセンターなどの施設にて、自家用車による粗大ゴミの持ち込みを受け付けているところもあります。
しかし、有料粗大ごみ処理券を購入する必要があるのか現金になるのか、持ち込みによる割引があるのかないのか等、地域によってまちまちです。そのため、詳細はお住まいの地域で検索して確認してみてください。
まだ使えるものや綺麗なものは売るという手も
オークションサイトやフリマアプリを使うことで、個人でも簡単に不用品を売却できます。 公序良俗に反したものや危険なもの等以外は、衣類から家具までほぼ何でも出品できるため、まだ使えそうなもがあればぜひ出品してみてください。
参考 ヤフオク! - 日本最大級のネットオークション・フリマアプリヤフオク! 参考 メルカリ スマホでかんたん フリマアプリメルカリ処分が難しいものは業者に頼む必要がある
不用品の中には、ゴミ処理場で処分できないゴミや、粗大ゴミとして回収できないよう指定されているものがあります。 こういった処分が難しい不用品は、決められたルールに従って処分を依頼する必要があります。
正しい処分をせず無許可の業者に引き渡してしまうと、不法投棄などのトラブルに巻き込まれることもあるため注意が必要です。
家電4品目は購入したお店に引き取りを依頼する
家電4品目とは、家電リサイクル法でリサイクルが義務付けられている、以下の家電を指します。
- エアコン
- テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
これらの家電は「購入したお店に引き取りを依頼する」「市区町村に問い合わせて処分方法を確認する」「指定引き取り場所に持ち込む」のいずれかの方法で回収してもらう必要があります。
なお、回収には以下のリサイクル料金が必要となるため注意してください。
項目 | 金額 |
---|---|
エアコン | 972円~ |
テレビ | 1,296円~ |
冷蔵庫・冷凍庫 | 3,672円~ |
洗濯機・衣類乾燥機 | 2,484円~ |
パソコンはメーカーや回収業者に回収を依頼する
パソコンも法律でリサイクルが定められているため、粗大ゴミとして処分できません。データの移行・バックアップ・消去をした上で以下の方法で処分しましょう。
パソコンメーカーに回収してもらう
「PCリサイクルマーク」がついているパソコンは無償で、ついていないパソコンも有償でメーカーが回収してくれます。
それぞれのメーカーの窓口はこちらのサイトで確認してみてください。
参考 メーカー受付窓口一覧PC3Rパソコン回収業者に依頼する
専門のパソコン回収業者であれば、PCリサイクルマークがついていないパソコンや、自作のパソコンでも無料で回収してもらえます。
参考 【国認定】パソコンの無料回収(処分・廃棄)サービス「リネットジャパン」この業者は、小型家電リサイクル法の認定事業者として自治体とも連携しながらパソコンの無料回収をしていますので、あわせて利用してみてください。
処分が特に難しいものは認可を受けた業者に依頼する
市区町村での適正な処理が困難なものを、適正処理困難物と言います。
- ピアノ、電子オルガン
- タイヤ、タイヤホイール、バッテリー等の自動車用品
これらは、それぞれの市区町村で一般廃棄物収集運搬業の許可を受けている業者に処分を依頼する必要があります。 しかし業者によって処分できる品目が異なるため、詳しくは地域の業者を検索して確認してみてください。
まとめ
建て替えに際して生じた不用品の処分方法や、処分費用を少しでも抑えるための方法についてご紹介しました。
建て替えをするには、新築工事費だけでなく解体工事費や引っ越し費用も必要となります。そのため、こうした不用品の処分費用を節約して、賢く全体の費用を抑えるようにしてみてください。