新築に機能性の高いランドリールームをつくって暮らしを便利にしよう

新築はランドリールームをつくるチャンス!

夫婦共働きのご家庭が増えたことで、家事の効率は特に重視されるようになりました。 仕事や子育てを行いながら家事を手がけるとなると、自由に使える時間がほとんど無くなってしまうからです。

そこで注目されるようになったのが、ランドリールームです。 洗濯は家事のなかでも取り分けて負担が大きいため、「新築にランドリールームがあったらいいな」と思う方は少なくありません。

ただし、ランドリールームを後から増設しようとしてもスペースが制限されるため、なかなか理想の間取りになりません。 そのため、ランドリールームは新築時につくるのがお勧めです。

この記事では、新築にランドリールームをつくるメリットや機能性を高める間取りのつくり方などについて、お話しいたします。

ランドリールームがもたらす3大メリット

ランドリールームとは、洗濯物を洗って、干して、取り込んで、たたんで、しまうまでの一連の作業を1ヶ所で済ませられるスペースのことです。

新築にランドリールームを取り入れると、暮らしはどれほど便利になるのでしょうか? まずはランドリールームがもたらす3大メリットについて、一緒に確認しておきましょう。

1.家の中での移動距離が短くなり洗濯の時短につながる

最近は「時短レシピ」が盛んにメディアに取り上げられるなど、家事の時短に注目が集まっています。 家づくりにおいても同様に、どうやって家事のムダを減らして時短を実現するのかが考えられるようになりました。

そのようななかで重視されるようになったのが、洗濯に伴う移動距離の短縮です。

洗濯するときは、洗濯機からベランダなどへと、家の中をあちらこちら動き回る必要があります。 年換算にして何十kmという距離を、水分を吸って重くなった衣類を持ちながら移動するわけですから、大変な時間がかかります。

ですが、ランドリールームがあれば洗濯中の移動が減るため、洗濯を時短できます。

2.時間帯・天気・花粉といった外の状況に左右されない

共働きのご家庭では、平日に洗濯する暇はあまりありません。

かといって、休日にまとめて洗濯しようとすると、洗濯物の量がかさんで大変です。 さらに、休日に悪天候が重なると、室内干しした洗濯物で屋内があふれかえってしまいます。

しかし、ランドリールームがあれば時間帯や天気を気にすることなく、洗濯物が干せるようになります。 平日の夜に洗濯できるため、休日の負担を減らせます。

また、花粉や黄砂の時期でも問題なく洗濯できます。このように、ランドリールームを設置すると外の状況に関係なく洗濯できるようになって大変便利です。

3.プライバシーを守れるうえ防犯にも役立つ

洗濯物を干す場所に気をつかう方は少なくありません。 特に女性の方は、できるだけ他人から洗濯物を見られたくないと思うでしょう。

洗濯物には、家族構成やライフスタイルに関する情報が詰まっています。 なので、洗濯物を干すときは、よく気を付けなければなりません。

そこで、室内干しができるランドリールームが大いに役立ちます。室内干しならプライバシーを心配する必要がないからです。

ランドリールームの機能性を高める間取りのつくり方

使いやすいランドリールームをつくるためのカギは、間取りにあります。収納・人の動き・通気といったランドリールームの機能性の多くは、新築時の間取りによって決まるからです。 なので、どのような間取りにすればランドリールームの機能性が高まるのか、新築前にぜひ知っておきましょう。

洗濯物の量と人の通る幅などから広さを決める

ランドリールームを設置するにあたって最初に考えたいことは、ランドリールームの広さです。目安は2~3畳くらいですが、最適な広さは各ご家庭によって異なります。

ランドリールームの広さを決めるにあたっては、まず今の量の洗濯物を干すスペースを確保します。 ご家族が増えるかもしれない場合は、その分だけ洗濯物の量を多めに見積もってください。

洗濯物を干すスペースを見積ったら、次は人が通るスペースを確保しましょう。 洗濯物を干すスペースと人が通るスペースを足した広さが、ランドリールームに最低限必要となる面積となります。

そのうえで、下着やタオル、洗剤・柔軟剤・洗濯ネットなどの収納スペース洗濯物をたたんだりアイロンをかけたりするための作業スペースを確保してください。

ランドリールームはできるだけコンパクトにまとめるのが基本ですが、無理やり狭くすると使いにくくなってしまいます。 余ったスペースは収納に使えると考え、ある程度ゆとりのある広さにしておきましょう。

キッチンとベランダから近いところに配置する

新築にランドリールームをつくったとしても、天気の良い日は洗濯物を外で乾かしたいと思う方も少なくないでしょう。 太陽の下で乾かすと、タオルがふかふかになるからです。

そこで、ガラス張りの部屋であるサンルームや、ベランダなどをランドリールームの近くに配置するのがお勧めです。洗濯物を干したり取り込んだりしやすくなるからです。2階建て以上のお家の場合は、少なくともベランダとランドリールームを同じフロアに配置しておきましょう。

また、複数の家事を同時にこなしやすいように、できればキッチンもランドリールームのそばに配置するべきです。 家事の時短には、料理と洗濯の同時進行が欠かせないからです。

なお、ランドリールームと洗面所が一体となった間取りにする場合は、ランドリールームの出入り口を2ヶ所以上つくるようにしてください。 洗面所が混雑する朝の時間帯でも、問題なく家事が進められるようになります。

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湿気がこもらないように風通しを確保する

ランドリールームの出入り口を2ヶ所以上つくることには、風通しを確保する目的もあります。 湿気によって引き起こされる、洗濯物の生乾きやカビの発生を防ぐことができるからです。

南から北に向かって風が通り抜けるような間取りにしておくと、ランドリールーム内に湿気がこもらないようになります。

ただし、梅雨の時期だと風通しのみでランドリールーム内に湿気がこもらないようにするのは困難です。 なので、換気扇や除湿器を使って、強制的に湿気を逃がせる仕組みもつくっておきましょう。

きちんと除湿ができるのであれば、ランドリールームを太陽の当たりにくい北側に配置しても問題ありません。

間取り以外にランドリールームの機能性を高めるポイント

デザインの優れたランドリールームをつくっても、新築から数年経つと使われなくなってしまう場合があります。 その理由は、「ライフスタイルが変わった」「子どもが独り立ちした」など人それぞれです。

ですが、ランドリールームが使われなくなる最大の理由は、ランドリールームの機能性が低いからでしょう。 どんなきっかけがあったとしても、使い勝手が良ければ必ず使われ続けるはずです。

そこで、間取り以外にランドリールームの機能性を高める方法について考えてみましょう。

エアコンを取り付けて快適に作業できるようにする

アイロンがけは、人の手で行う時間のかかる作業です。 ランドリールームに長時間こもってアイロンがけを行うとなると、特に夏の時期は汗だくになってしまいます。 それでは、「アイロンがけは居間でやろうかな……」と考えるようになっても仕方ありません。

アイロンがけを他の部屋で行うようになるのは、ランドリールーム離れの第一歩です。 「洗濯に伴う移動距離を短くできる」という、ランドリールームをつくる3大メリットの1つが失われてしまうからです。

そこで、ランドリールームにはエアコンを設置しておくとよいでしょう。 エアコンがあれば、夏や冬でもアイロンがけなどの家事が快適に進められます。

また、エアコンは除湿器の代わりにもなります。

除湿器の方が湿気を取り除く力は強いのですが、すぐにタンクが水でいっぱいになってしまいます。 そのため、エアコンでも除湿できるようにして、ランドリールームの機能性を高めておきましょう。

なお、エアコンの近くには物干し竿を取り付けないように注意してください。 エアコンから出た風が洗濯物でさえぎられると、エアコンが室温を正しく認識しなくなってしまうからです。

片付けしやすい収納棚を考える

ランドリールームは、洗剤や柔軟剤、タオル、下着、ハンガーといった多種多様なアイテムが集中する場所です。 掃除グッズやトイレットペーパーの置き場所として使われるケースも少なくありません。

どうしても雑然としやすい場所なので、片付けがしやすいように収納棚を工夫しておく必要があります。

ちなみに、収納棚には大きく分けて以下の3種類があります。

  • 扉付きの棚
  • 扉のない棚
  • 引き出し
ランドリールーム

「扉付きの棚」「扉のない棚」「引き出し」の3つの収納棚がそろったランドリールームの例。

引用:houzz|モダン・リゾートスタイルの白いコートハウス

洗剤や柔軟剤といった日常的に使うアイテムは、扉のない棚に置いておくと使いやすくなります。 どうしてもボトルのラベルが気になる方は、ラベルのないボトルに詰め替えたり、小型のカゴを使ったりするとよいでしょう。

タオル類はバスケットに入れ、あえて見せる収納にするとオシャレです。 通気が良くなり湿りにくくなるといった、機能的なメリットもあります。

詰め替え用の洗剤や予備のハンガーといった使う機会の限られるアイテムは、扉付きの棚や引き出しの中に隠してしまうのがお勧めです。 日常的に使う角ハンガーについても、目立たない場所に収納スペースを確保しておくと見た目がスッキリします。

見せる収納と隠す収納を上手く組み合わせると、使いやすくて見た目もキレイな収納になります。 新築するときには、片付けしやすい収納棚となるように考えておきましょう。

なお、ホームセンターで売られている小型のラックを設置して、新築後に収納場所を増やす手もあります。 ただし、ランドリールームのすき間にぴったり合うサイズのラックが見つかるとは限りません。注意してください。

新築のランドリールームについてのまとめ

この記事では、新築にランドリールームをつくるメリットや機能性を高める間取りのつくり方などについて、お話しいたしました。 新築にランドリールームを取り入れると、以下の3つのメリットが生じます。

  1. 家の中での移動距離が短くなり洗濯の時短につながる
  2. 時間帯・天気・花粉といった外の状況に左右されない
  3. プライバシーを守れるうえ防犯にも役立つ

ランドリールームをつくるときは、機能性を高めることが大切です。機能性は新築時の間取りが大きく関係するので、まずは間取りについてじっくりと考えてみましょう。 なお、水回り全体の間取りに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。どうぞご活用ください。

新築は水回りに注意!新築後の生活は水回りの配置で決まる|新築前に知るべきポイントとは

著者情報

コノイエ編集部

コノイエは、東京都港区に本社を置く株式会社アールアンドエーブレインズが運営するオウンドメディアです。累計80,000人以上が利用する「解体無料見積ガイド」の姉妹サイトとして、住宅関連コンテンツを発信しています。人が生活する基本となる「衣・食・住」の中でも、コノイエでは「住」にフォーカスして独自の情報をお届けします。

監修

中野達也

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事
解体工事業登録技術管理者
公益社団法人 日本建築家協会(JIA)研究会員
一般社団法人東京都建築士事務所協会 世田谷支部会員

静岡県出身。日本全国の業者1,000社超と提携し、約10年間で数多くの現場に関与。自身でも解体工事業登録技術管理者としての8年間の実務経歴を持つ。現在では専門家として、テレビ番組をはじめとする多数メディアに出演。これまでに一般家屋はもちろん、マンション、ビルなど様々な建物の取り壊しに従事し、工事を行いたい施主、工事を行う業者の双方に精通している。また、大手から中小まで様々な規模の住宅メーカーへの販促支援、コンサルティング事業に携わり、住宅購入者心理の理解を深める。家を「壊す」ことと「作る」ことの専門家として、全国の提携パートナーと共に家をとりまく様々な問題に取り組んでいる。

出演メディア
ひるおび!(TBS系列)、情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)、バイキングmore(フジテレビ系列)、他多数...

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