新築につけるライトの基礎知識|よくある失敗や施主支給の手順も紹介

新築 ライト

新築のお家の印象を大きく左右する、「ライト」。 しかし、ライトはその選択肢の多さゆえ、多くの方が頭を悩ませるところでもあります。

カフェ風のお洒落な照明を設置したい」「テレワークがはかどる明るい電気をつけたい」 このように、ライトに求めるものは人それぞれ、あるいはシーンや用途によって異なるものです。

本記事では、新築のお家に設置するライト(以下、照明)の基礎知識として、「照明器具の種類」「光の色」「明るさ」について詳しく解説していきます。

また、「よくある失敗とその対策」「施主支給の手順」についてもご紹介いたしますので、これから新築の照明を考える方は参考になさってください。

照明の基礎知識

新築の照明を選ぶ際は、「照明器具の種類」「光の色」「明るさ」の3点を意識しましょう。

それぞれの項目について、詳しく解説していきます。

照明器具の種類

照明器具は、大きく「主照明」と「補助照明」の2つに分類されます。

主照明とは、リビングや寝室などの天井に設置し、部屋全体を明るく照らす照明器具のことです。それに対し補助照明とは、ダイニングテーブルの上や玄関ポーチなどに設置し、特定の場所を照らす照明器具のことです。

照明器具には、下記のような種類があります。

照明器具の種類
【主照明】:シーリングライト、ダウンライト、間接照明、シャンデリア 【補助照明】:ペンダントライト、スポットライト、ブラケットライト、スタンドライト

それぞれの照明器具ごとに、特徴を確認していきましょう。

シーリングライト

シーリングライト

シーリングライトの設置事例

画像出典:オーデリック株式会社|商品詳細「OL291425BC」

シーリングライト」とは、天井に設置する照明器具です。高い位置から部屋全体を明るく照らすことができるため、リビングや子供部屋などのメインの照明として利用されます

また、調色・調光(光の色や明るさの調整)ができるものや、スマホやリモコンで操作できるものなど、利便性の高い製品が多く製造されています。

なお、照明の取り付けは、引掛け(ひっかけ)シーリングを利用することが一般的です。ただし、重量が大きすぎる照明器具に関しては天井に直付け(じかづけ)する場合もあります。

引掛けシーリングとは
照明器具を取り付けるため天井に設置される配線器具です。 照明器具の先端には通常「シーリングキャップ」と呼ばれる部品がついており、シーリングキャップを引掛けシーリングにカチッとはめることで簡単に照明器具を設置することができます。 引掛けシーリングを用いて取り付ける照明器具のことを「カチット式」とも呼びます。
引掛けシーリング

引掛けシーリングの一例

画像出典:MotoM|https://www.motom-jp.com/contents/hook-ceiling/

シーリングライトはダサい?
シーリングライトは賃貸住宅や建売住宅などに多く利用されていることもあり、「安っぽい」「ダサい」というマイナスイメージを抱かれている方が多いようです。 しかし、木製や鉄製のフレームで装飾されたものや、スポットライト型のもの、シーリングファン付きのものなど、シーリングライトには様々なデザインのバリエーションがあります。 デザイン性の高いシーリングライトを設置すれば、インテリアのアクセントとしての効果も十分に期待できますよ。

ダウンライト

ダウンライト

ダウンライトの設置事例

画像出典:豊島区のリフォーム店のリフォーム・リノベーション雑感ブログ|ダウンライトメインの照明プラン

ダウンライト」とは、天井に複数の光源を直接埋め込む照明のことです。

ダウンライトには、光の向きを変えることができない「ベースタイプ」と、光の向きを変えられる「ユニバーサルタイプ」があります。また、スポット的に照らす「集光タイプ」のほか、空間全体を照らす「拡散タイプ」があります。

設置場所や用途に応じて、どのタイプにするか選択しましょう。

ベースタイプ 光の向きを変えることが出来ない。価格が安価。
ユニバーサルタイプ 光の向きを変えることが出来る。ベースタイプよりは価格が高い。
集光タイプ スポットライトのように一部を照らす。狭い範囲に強い光が当たるため眩しく感じることがある。
拡散タイプ 空間全体を照らすため、リビングや寝室などのメインの照明としておすすめ。

ダウンライトを設置すると天井がフラットに見え、お部屋全体がスッキリと洗練された印象になることです。

また、照明器具の出っ張りによる圧迫感をなくすこともできます。ダウンライトは照明器具そのものの存在感が少ないため、あらゆる空間にマッチするという側面もあります。インテリアコーディネートが難しい和室などへの設置もおすすめです。

間接照明

間接照明

間接照明の設置事例

画像出典:こだわり過ぎた30歳で建てる2000万の家。|【前編】10万円でイイ感じの間接照明が出来るのか?

間接照明」とは、天井や壁に光を当てて、反射光によって空間を照らす照明のことです。優しく柔らかい光であることが特徴なので、ベッドルームなど、リラックスを目的とした空間におすすめです。

また、間接照明は空間に奥行きをもたせたりメリハリをつけたりすることができるため、インテリアのアクセントとしても人気です。なお間接照明は、「コーブ照明」「コーニス照明」「バランス照明」の3つに分類されます。

コーブ照明 折り上げ天井の中に設置し、天井を照らすことで広がりのある空間を演出できます。 光源が高い位置にあるため眩しさを感じにくく、リラックスを目的とした空間におすすめ。
コーニス照明 壁を明るく照らし、壁紙やインテリアを際立たせる演出効果があります。 目線と近い高さに光源がくるため、より強い印象を残します。
バランス照明 壁面と天井を両方照らす手法です。 コーブ照明とコーニス照明の演出効果をどちらも取り入れることができます。

間接照明は、明るさの感じ方や空間にもたらす効果がそれぞれ異なります。設置する場所によって最適な選択をしましょう。

シャンデリア

シャンデリア

シャンデリアの設置事例

シャンデリア」とは、天井から吊り下げる装飾的な照明のことです。ガラスや金属の装飾に光が反射することで、キラキラと輝きます。

注意点としては、照明器具そのものに高さがあるため、天井が低いお部屋に設置すると圧迫感が出る場合があります。吹き抜けなど天井に高さがある場所との相性が良いです。

なお、シャンデリアは電球の向きによって「上向きタイプ」と「下向きタイプ」の2つに分類されます。上向きタイプは天井を照らすため間接照明のような柔らかい光となり、下向きタイプはフロアに対して直接光が照らされます。好みに合わせて選ぶと良いでしょう。

ペンダントライト

ペンダントライト

ペンダントライトの設置事例

画像出典:Panasonic|照明器具検索「LGB16458」

ペンダントライト」は、チェーンやコードで天井から吊り下げる照明です。 低い位置から照らすため、狭い範囲に強い光が届くことが特徴です。ダイニングテーブルの上などに設置されるのが一般的です。

LDK(リビング・ダイニング・キッチン)の場合、リビング側にシーリングライト、ダイニング側にペンダントライト、といった組み合わせを楽しむこともできます。

なお、ペンダントライトには様々な大きさやデザインがあります。小ぶりなものを3つ並べたり、大きなものを1つ設置したり、インテリアのテイストに合わせてお気に入りのものを選びましょう。

スポットライト

スポットライト

スポットライトの設置事例

画像出典:kakko|putki

スポットライト」は、照らしたい部分をスポット的に照らす照明です。多くの場合、照明器具の角度を自由に調整でき、光のさす方向を変えることができます。 キッチンの上に設置することで作業中の手元を照らすほか、お部屋に飾った絵画や観葉植物を照らしてインテリアの演出効果を高めるといった用途に用いられることが多いです。 なお、スポットライトはダクトレールに取り付ける場合がほとんどですが、引掛けシーリングに取り付ける場合もあります。

ダクトレールとは
天井に設置されたレール状の配線器具で、レールの内側に電球が通っています。 ダクトレールには、複数の照明を好きな位置に取り付けることができます。

ブラケットライト

ブラケットライト

ブラケットライトの設置事例

画像出典:ジューシーガーデン|アンティークライトV-1581TB LED仕様テクスチャーブラック

ブラケットライト」とは、壁面に取り付ける照明のことを言います。玄関ポーチや駐車場、階段下など、天井が無い場所や天井が高すぎる場所の照明として用いられることが多いです。 また、ブラケットライトで照らされた壁には特有の影ができるため、インテリアのアクセントとして用いられることもあります。 屋内用はもちろん、屋外用や人感センサー付きなど様々なタイプがあります。

スタンドライト

スタンドライト

スタンドライトの設置事例

画像出典:flame|almapleats(アルマプリーツ)

スタンドライト」は、自立式の照明です。置き型のため、家具のように必要に応じて設置することができます。 スタンドライトには、高さのある「フロアスタンドライト」、卓上に設置する「テーブルスタンドライト」など、様々な種類や呼び名があります。

光の色

光の色調

画像出典:大光電機株式会社|よくばりシリーズ

「光の色」によってお家の雰囲気はガラッと変わり、勉強や仕事の効率も左右されます

光の色には「オレンジ色の光」や「青白い光」といった、いくつかの種類があります。 実は、こういった光の色にはそれぞれ名前が付いており、一般家庭のおいては主に「電球色(でんきゅうしょく)」「温白色(おんぱくしょく)」「昼白色(ちゅうはくしょく)」の3種類が用いられます。

なお、光の色は「ケルビン(K)」という単位によって表示されます。ケルビン(K)が低いほどオレンジ寄りで、高いほど青っぽくなります。 電球色、温白色、昼白色のケルビン(K)の高さは、下記の表の通りです。

電球色 2600K~3250K
温白色 3250K~3800K
昼白色 4600K~5500K

それぞれどのような特徴があり、どの部屋に適しているのか確認していきましょう。

電球色

電球色」は、暖かみのあるオレンジ色の光です。明るさを抑えた落ち着いた色なので、リビングや寝室など家族団欒やリラックスを目的とした場所におすすめです。

逆に、書斎や勉強部屋など明るさを必要とするスペースには不向きです。

温白色

温白色」は、ほんのりオレンジ色がかかった光です。

暖かみと明るさを兼ね備えている万能な色なので、「何か作業する場合もあるけど、落ち着いた雰囲気も演出したい」という場合は温白色を選ぶと良いでしょう。

昼白色

昼白色」は、太陽の光に最も近い自然な色です。

洋服を選ぶ時や化粧をする時、料理をする時など、モノの「色」を確認する作業が発生する場所に最も適した色が昼白色です。 また、自然な明るさがあるため、書斎や勉強部屋にも適してます。

なお、光の色はこの他にも、昼白色より少しオレンジ色がかかった「白色(はくしょく)」、青みがかった白の「昼光色(ちゅうこうしょく)」があります。

明るさ

明るさ

画像出典:アイリスオーヤマ|LEDシーリングライトの選び方

光の色と同じく、部屋の印象や作業効率を左右するのが「明るさ」です

なんだか薄暗く感じる」「眩しくて落ち着かない」といったことが起こるのは、部屋の広さに対して照明の明るさが足りなかったり多すぎたりするためです。例えば、15畳のリビングに8畳用の照明器具を設置した場合は薄暗く感じ、8畳の部屋に15畳用の照明器具を設置した場合は眩しく感じます。

明るさは「ルーメン(lm)」という単位を用いて表示されます。部屋が広くなるほど、必要なルーメン(lm)は高くなります。また、その明るさを実現するための消費電力としての「ワット(W)」も、明るさを示す大切な指標となります。

部屋の広さに対する最適な照明の明るさは、下記の通りです。

部屋の広さ 明るさ:ルーメン(lm) 明るさ:ワット(W)
4畳~6畳 1260lm~2270lm 100W~180W
6畳~8畳 2270lm~3280lm 180W~260W
8畳~10畳 3280lm~4280lm 260W~340W
10畳~12畳 4280lm~5300lm 260W~340W
12畳~14畳 5300lm~6300lm 420W~500W
14畳~16畳 6300lm~7300lm 500W~580W
16畳~18畳 7300lm~8310lm 580W~660W
20畳~22畳 8310lm~9320lm 660W~740W

照明は、部屋の広さに適した明るさのものをチョイスすることが大切です。照明器具を選ぶ際には、上の表をぜひ参考になさってくださいね。

「ワット(W)相当」の表記について
LED電球の商品説明には「W相当」という表記がなされています。 これは、ワット(W)が白熱電球を基準とした単位のためです。 LED電球は白熱電球と比較して消費電力が少ないため、白熱電球と同等の明るさを示すための表記として「W相当」という表記が用いられています。
ワット(W)相当

「ワット(W)相当」の表記がなされているLED電球のパッケージ事例

画像出典:アイリスオーヤマ|LED電球製品一覧

配置ごとに解説!よくある失敗とその対策

次は、新築でよくある照明の失敗とその対策をご紹介していきます。 照明の種類やスイッチの位置、光の色や明るさなどを考える際の参考になさってください。

玄関ホール

玄関ホールの照明でよくある失敗は、下記の3点です。

  • スイッチの位置が遠くて、帰宅時に真っ暗な家の中を歩かなくてはいけない。
  • リビングや廊下から、玄関ホールの照明をオン・オフできない。
  • 買い物から帰って両手が塞がっている時に、スイッチを押すのが大変。

玄関ホールの照明で後悔しないためには、下記のような対策を行いましょう。

スイッチを2箇所に付ける

玄関ドアから遠い位置にスイッチがある場合、帰宅時に真っ暗な家の中をしばらく歩き手探りでスイッチを探すことになります。 逆に、玄関ドアの近くにしかスイッチがない場合は、玄関ホールの電気を消すためにわざわざ玄関まで行かなくてはなりません。

この問題は、玄関ドアの近くとリビング側の廊下など2箇所にスイッチを付けることで解消できます。

人感センサーをつける

買い物帰りなどで両手が塞がっている時は、「スイッチを押すこと自体が大変」という声もあります。人感センサー付きの照明をつければスイッチを押す必要がないため、両手が塞がっている場面で重宝します。また、急いで家を出た時によくある「電気の消し忘れ」も防げます。

リビング

リビングの照明でよくある失敗は、下記の3点です。

  • オシャレなリビングに憧れてダウンライトにしたけど、暗すぎて読書すらできない。
  • ダウンライトが明るすぎて、光が悪目立ちする。眩しくて落ち着かない。
  • 模様替えした時に、ダウンライトが照らす場所と家具の位置が合わなくなった。

リビングの照明で後悔しないためには、下記のような対策を行いましょう。

調光・調色タイプの電球を入れる

リビングルームは、リラックスをする場所であると同時に読書や学習といった作業を行う場所でもあります。

明るさを抑えた電球色の照明は、オシャレではありますが作業には不向きです。逆に、強い明かりを放つ昼白色の照明では、読み書きはしやすくても落ち着かない雰囲気になっていまいます。 こういった問題は、調光・調色タイプのダウンライトにすることで解決できます。

ユニバーサルタイプのダウンライトにする

家具の配置は、設計当初の予定から変わることがあります。家具の配置に合わせて光の向きを調整できないベースタイプのダウンライトを設置した場合、模様替えをすることで家具のある場所が照らされなくなることがあります。 家具の配置に合わせて光の向きを調整できる、ユニバーサルタイプのダウンライトを導入しておくと良いでしょう。

ダイニング

ダイニングの照明では、下記のような失敗がよくあります。

  • ダイニングテーブルとペンダントライトの位置がズレてしまった。

ダイニングの照明で後悔しないためには、下記のような対策を行いましょう。

先にダイニングテーブルを決めておく

ダイニングのペンダントライトは、テーブルの中央にあったほうが見栄えも使い勝手も良いです。 ダイニングテーブルの大きさは様々なので、どんなテーブルを置くかによって照明の位置は変わってきます。そのため、「だいたいこのあたりだろう」と安易に照明の位置を決めてしまうと、ほとんどの場合テーブルの中央からズレてしまいます。 ダイニングテーブルを先に決めておけば、それに合わせて照明の計画を立てることができますよ。

キッチン

キッチンの照明でよくある失敗は、下記の2点です。

  • 手元に影ができて作業しにくい。
  • オレンジ色の光のせいで食材の色がよく分からない。

キッチンの照明で後悔しないためには、下記のような対策を行いましょう。

キッチンの上にも照明を設置する

キッチン空間の中央に照明を設置した場合、料理をする際に人が立つ位置よりも後ろから照らされる光によって、影ができ手元が暗くなります。影をつくらないためには、人が立つ位置よりも前、つまり作業スペースの上にも照明を設ける必要があります。 作業スペースを照らせるようなダウンライトかスポットライトを設置すると良いでしょう。

電球色を使わない

リビングやダイニングと合わせてキッチンにも電球色を使おうと考える方がいらっしゃいますが、電球色はオレンジ色の光りのためモノの色が正確に分からなくなります。 料理をする際には、食材の鮮度や火の通り具合などを見極めるために色の判断が必要となる場面がしばしば訪れます。電球色は避け、温白色や昼白色の電球を使用するようにしましょう。

寝室

寝室の照明でよくある失敗は、下記の4点です。

  • 常夜灯(豆電球)がなくて、夜中は真っ暗。
  • 暗すぎて本が読めない。明るすぎて落ちつかない。
  • スイッチの位置がベッドから遠くて、消しに行くのが億劫。
  • 仰向けになった時、ダウンライトの光が顔の真上にきて眩しい。

寝室の照明で後悔しないためには、下記のような対策を行いましょう。

調光・調色・常夜灯の機能がある照明にする

寝室は基本的に心身を落ち着かせる場所であるため、電球色がおすすめです。しかし、眠くなるまでは読書をして過ごす方もいるでしょう。

また、人によっては真っ暗よりも常夜灯(豆電球)が付いている方がよく眠れるという方もいるかもしれません。また、常夜灯がついていれば夜中にトイレに行く際などにも便利です。

寝室には、調光・調色・常夜灯の機能がある照明を導入したほうが無難でしょう。ベッド脇にサイドテーブルを設置し、スタンドライトを置くのもおすすめです。

リモコンで操作できる照明にする

ベットで読書をしていて眠くなった時に、わざわざ起き上がって電気を消しに行くのは誰しも億劫に感じます。スイッチの位置がベットから離れていては、なおさらです。リモコン操作できる照明にすることで、この問題は解消できます。

ベットの配置を先に決める

寝室の天井全体にダウンライトを設置した場合、顔の真上にダウンライトが来ることがよくあります。仰向けになった時にダウンライトの光を直視してしまうと、眩しくて目が冴えてしまうこともあるかもしれません。 先にベッドの配置を決めておくことで、顔の真上を避けてダウンライトを設置することができます。

洗面所

洗面所の照明では、下記のような失敗がよくあります。

  • オレンジ色の光で化粧がしづらい。

洗面所の照明で後悔しないためには、下記のような対策を行いましょう。

電球色を使わない

寝室などにドレッサーを設ける場合を除いて、多くの女性は洗面所で化粧をします。洗面所の照明が電球色の場合、オレンジ色の光によって化粧の色味や濃淡が分かりづらくなってしまいます。 洗面所の照明は、温白色か昼白色をおすすめします。

トイレ

トイレの照明でよくある失敗は、下記の2点です。

  • スイッチがドアノブと逆側にあるので、つい消し忘れてしまう。
  • 人感センサー式の照明が、しばらく経つと途中で消えてしまう。

トイレの照明で後悔しないためには、下記のような対策を行いましょう。

スイッチはドアノブ側につける

トイレの電気の消し忘れは、ドアノブと逆側にスイッチがある場合に多く起こります。 人の動線や目線の近くにスイッチがあれば、必ず視界に入るため消し忘れを防ぐことに繋がります。

人感センサー式の照明を導入しない

人感センサー式の照明は、家族が頻繁に利用するトイレに採用されることがしばしばあります。 たしかに便利ではありますが、しばらく便座に座っていると人の動きがセンサーに察知されないため、トイレの最中であっても自動的に照明が消えてしまうことがあります。 スイッチ式の照明であれば、電気が消えることはありません。人感センサー式の照明を導入する場合は、デメリットを事前に覚悟しておく必要があるでしょう。

屋外(玄関ポーチ・庭・駐車場)

屋外の照明でよくある失敗は、下記の2点です。

  • 夜になると外が真っ暗で、鍵を開けるのに苦労する。
  • 予算の都合で外構の照明を新築時につけず、後付けしたら見栄えが悪い。
  • 人感センサーの場所が悪く、家の前を人が通るたびに点灯する。

屋外の照明で後悔しないためには、下記のような対策を行いましょう。

新築を建てる段階で屋外の照明を考える

照明に限らず、予算の都合で屋外の工事全般を後回しにするケースがよくあります。しかし、後付けすると取って付けたような見栄えの悪い仕上がりになり、多くの方が後悔をしています。 外構は家の印象を決める大切な要素ですから、照明を含む外構工事は新築の段階で決めるようにしましょう。

人感センサー式の照明をつける

駐車場や玄関ポーチといった夜間に家族が利用するスペースには、照明があったほうが便利です。 また、室内にあるスイッチを押してくれる家族が不在の場合もあるので、人感センサー式が便利でしょう。 ただし、道路の人通りまで察知してしまう位置につけてしまうと他人が家の前を通った時にも点灯してしまうため、取り付け位置には十分注意しましょう。

収納

収納の照明では、下記のような失敗がよくあります。

  • オレンジ色の光で服の色がよく分からない。

収納の照明で後悔しないためには、下記のような対策を行いましょう。

電球色を使わない

ウォークインクローゼットなど、それなりに広さのある収納に照明を付けようとお考えの方も多いかと思います。 洗面台やキッチンと同じく色の判別を必要とする収納には、オレンジ色の電球色は避けたほうがよいでしょう。

勾配天井

勾配天井の照明では、下記ような懸念点があります。

  • 一般的な水平天井用の照明器具が使えない。

勾配天井の照明では、下記のような心構えが必要です。

勾配天井専用の照明器具を導入する

勾配天井は照明器具を設置する天井が斜めなので、設置そのものが困難であったり光が床まで届かなかったりと、照明選びには多くの制約が伴います。 勾配天井専用の引掛けシーリングを取り付けペンダントライトを吊り下げるか、勾配天井専用のダウンライトで光を床方向まで届けるなど、工夫が必要です。

照明は施主支給できる

家づくりに必要な設備を施主が購入(調達)し、ハウスメーカーや工務店などに支給することを「施主支給(せしゅしきゅう)」と呼びます。 家づくりの素人であっても、引掛けシーリングがついた状態で家の引き渡しを受ければ照明器具は簡単に設置できます。 そのため、新築の設備の中でも、とくに照明は施主支給するケースが多いものです。 施主支給を検討するにあたり、メリット・デメリット、手順を確認していきましょう。

施主支給のメリット

施主支給メリットは、主に下記の2点です。

  • 照明の購入費用を節約できる。
  • 凝ったデザインの照明を設置できる。

施主支給の一番のメリットとしては、照明器具の購入費用を節約できることです。

ハウスメーカーや工務店が照明器具を用意する場合、照明器具の価格につくり手側の利益が上乗せされた金額を、建築費用として施主が支払うことになります。 一方で、施主支給の場合はネット通販などを利用して自分で照明器具を手配します。そうすることで、商品によっては定価の半額ほどで購入できるケースもあるようです。

また、ハウスメーカーや工務店が用意する照明器具はごく一般的なデザインのものがほとんどであるため、こだわりの強い方には少し物足りないことがあります。施主支給であれば、凝ったデザインの照明器具なども取り付けることが可能です。

施主支給のデメリット

施主支給のデメリットや注意点は、主に下記の4点です。

  • ハウスメーカー・工務店の承諾が必要。
  • ハウスメーカー・工務店の保証対象外となる。
  • 工期に遅れが出ないよう調達する必要がある。
  • 調達や設置の手間がかかる。

施主支給を行うためには、ハウスメーカーや工務店に事前に確認を取る必要があります。場合によっては、施主支給を断られることもあるようです。 また、故障や不具合があった場合に責任の所在が曖昧になることを避けるため、施主支給を行った場合は該当箇所についてハウスメーカーや工務店の保証対象外となることがあります。

その他、工事のスケジュールに遅れが出ないよう照明器具を手配するなど、注意すべき点があります。

施主支給の手順

施主支給は、下記のような手順で行いましょう。

  1. まずは、施工会社に照明を施主支給できるか確認を取る。
  2. 施主支給の了承を得られたら、必要な照明の発注をかけ始める。
  3. 取り付けを施工会社に任せる場合は、発注した照明を施工会社に預ける。
  4. 取り付けもご自身で行う場合は、家の引き渡しを受けてから設置を行う。

なお、ダウンライトや重量のある照明など、天井に直付けを必要とするケースもあるかと思います。その場合、取り付けは無理をせずに施工会社に任せたほうが安心です。

施主支給のおすすめ通販サイト

施主支給するための照明器具は、インターネットで購入することができます。

施主支給によって費用を抑えたい方は、「楽天市場」や「amazon」などで照明器具の価格を比較するのがおすすめです。その際、レビューや口コミを参考にすると良いでしょう。

また、こだわりの照明器具を設置したい方は、照明器具専門の通販サイトを利用することをおすすめします。凝ったデザインのオシャレなものや、有名メーカーの商品が定価より安い価格で手に入ることがありますよ。

いくつかサイトをご紹介いたしますので、気になる方はチェックしてみてください。

『CROIX(クロワ)』 参考 デザイン照明のCROIXおしゃれな照明器具のネット通販専門店 オシャレな照明器具の専門店です。サイト内には、照明器具の取り付け方やコード調整の仕方などが親切に書かれています。今年13周年を迎えた信頼の置ける会社です。
『インテリアル』 参考 ライト照明器具通販ならインテリアおしゃれLEDペンダント&シーリング 関西地方に直営店舗を持つ通販サイトのインテリアル。取り扱っている照明器具は、700点近くあります。デザイン性の高いオシャレな商品が多いのが特徴です。
『AKARILAB(アカリラボ)』 参考 おしゃれ照明・ライト専門店 暮らしを灯すアカリラボ「AKARILAB友安製作所 オンラインショップ 世界各国の素敵な照明を選りすぐって提案しているアカリラボ。「北欧風」「モダン」などテイスト別で探せるようになっているので、お気に入りの照明を見つけやすいです。

新築で設置するライトについてのまとめ

本記事では、新築につけるライトの基礎知識、よくある失敗とその対策や施主支給の手順について詳しく解説してきました。

照明は、家の雰囲気や使い勝手を大きく左右する重要な役割を担っています。部屋ごとに一つ一つの照明を決めていく作業は、大変な労力を必要とします。しかし、せっかく建てる新築の総仕上げとして、照明選びはぜひ慎重に行ってくださいね。

著者情報

コノイエ編集部

コノイエは、東京都港区に本社を置く株式会社アールアンドエーブレインズが運営するオウンドメディアです。累計80,000人以上が利用する「解体無料見積ガイド」の姉妹サイトとして、住宅関連コンテンツを発信しています。人が生活する基本となる「衣・食・住」の中でも、コノイエでは「住」にフォーカスして独自の情報をお届けします。

監修

中野達也

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事
解体工事業登録技術管理者
公益社団法人 日本建築家協会(JIA)研究会員
一般社団法人東京都建築士事務所協会 世田谷支部会員

静岡県出身。日本全国の業者1,000社超と提携し、約10年間で数多くの現場に関与。自身でも解体工事業登録技術管理者としての8年間の実務経歴を持つ。現在では専門家として、テレビ番組をはじめとする多数メディアに出演。これまでに一般家屋はもちろん、マンション、ビルなど様々な建物の取り壊しに従事し、工事を行いたい施主、工事を行う業者の双方に精通している。また、大手から中小まで様々な規模の住宅メーカーへの販促支援、コンサルティング事業に携わり、住宅購入者心理の理解を深める。家を「壊す」ことと「作る」ことの専門家として、全国の提携パートナーと共に家をとりまく様々な問題に取り組んでいる。

出演メディア
ひるおび!(TBS系列)、情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)、バイキングmore(フジテレビ系列)、他多数...

当協会の運営サイト「コノイエ」は、工務店・ハウスビルダー・建築家・建築設計事務所等の500以上のインタビュー記事を掲載。また、新築・建て替えを検討中のユーザーにとって有益となる情報を発信しています。
当協会は、建て替えに伴うお住まいの取り壊しのご相談を年間で2,500件ほど承っており、各地域の住宅関連会社の情報が集まります。今後も「コノイエ」では、新築ユーザー様の発注先や評価、住宅関連会社様への独自インタビューといった当協会ならではの独自のリアルな情報をお届けします。


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