新築の内覧会では何を見るべきか|チェック項目や事前の準備をご紹介

新築内覧会

新築が完成すると行われる「内覧会」。内覧会の日取りが決まった方は、待ちに待った我が家のお目見えに気持ちが高まっていることでしょう。

しかし、内覧会は単なる「新築お披露目会」ではないということをご存知でしょうか?内覧会は、仕上がり確認のために買い主に与えられた、言わば「最後のチャンス」なのです

本記事では、内覧会でチェックすべき項目や、不具合があった場合の対処法について詳しく解説していきます。また、内覧会当日に使える便利なチェック項目一覧もご用意しております。

内覧会を控えている方は、ぜひ本記事をお役立てください。

内覧会の基礎知識

内覧会を巡っては、その重要性を知らぬまま無目的に行ってしまう方がとても多いものです。それが原因で、引き渡し後に何らかの後悔をされている方があとを絶えません。

人生最大の買い物である新築の購入で後悔しないためにも、内覧会を開催する前に必要な知識を身に着けておきましょう。

内覧会の目的

内覧会とは、新築の引き渡し前に行われる検査のことで、完成した新築を買い主が最終チェックする重要な場です。別名「施工審査」と呼ばれることもあります。

万が一、内覧会にて何らかの不具合が見つかった場合、売り主に指摘することで引き渡しまでに無償で修繕してもらうことができます。

なお、引き渡しを受けてから不具合に気づいた場合、無償での修繕は期待できません。余計な修繕費用をかけないためにも、内覧会の段階で不具合を発見・指摘することが大切です。

内覧会では何を見るのか?

まずは内覧会の重要性についてお分かり頂けたかと思いますが、「内覧会で何を見れば良いのか分からない」という方も多いかと思います。

内覧会において買い主が確認すべきことは、主に下記の3つです。

  • 契約通りに仕上がっているか
  • 建物や設備に不具合がないか
  • 室内の寸法を測っておく

内覧会に参加したら、まずは仕上がった家を全体的にチェックし契約内容と相違がないかを確認しましょう。間取りやコンセントの位置などが図面と異なっていたり、設置されている設備が契約したものと異なっている可能性があります。

また、建物や設備に不具合がないか確認することも大切です。残念ながら、施工の粗さによる不具合を発見することは内覧会においてよくあることです。

家は人生最大の買い物であると同時に、家族が長く暮らし続ける場所です。万が一、契約内容との相違や不具合を発見した場合「ちょっと違うけど、まぁいいか」「もう出来上がっているから、仕方ないか」と安易に見過ごしたり売り主に気を遣う必要はありません。必ず指摘をし、納得のいく仕上がりに修繕してもらいましょう

なお、内覧会が終わったら入居日に間に合うよう家具を手配する必要があります。スムーズに入居準備を進めるためにも、内覧会の際に室内の寸法を測っておくのもお忘れなく。

内覧会でよくある不具合

内覧会において不具合が見つかることは、決して珍しいことではありません

内覧会で見つかる不具合には、キズ・汚れをはじめ下記のような事例があります。

  • ボールが転がるほど床が傾いている
  • 扉などに施工ミスによる不要なビス穴が空いている
  • 扉を開閉すると床とこすれてしまう
  • 床下・屋根裏の断熱材がきちんと装着されていない
  • サッシと壁の接合部に隙間があり雨漏りの可能性がある

上記は、あくまでもほんの一例です。

他にも内覧会では様々な不具合が見つかることがあり、簡単に直る場合もあれば大掛かりな修繕を必要とする場合もあります。

不具合が見つかったらどうする?

内覧会にて不具合が見つかった場合は、売り主に指摘をし、引き渡しまでに無償で直してもらいます

この時、人によっては売り主に気を使ってしまったり言い出しにくかったりすることがあるかもしれません。あるいは、指摘をしても言葉巧みな売り主の都合のいいように言いくるめられる可能性もあります。

しかし、長く住み続ける家においては少しの不具合が後に大きな問題に発展することも十分に考えられます。少しでも気になる部分は直してもらい、懸念点のない状態で引き渡してもらうことが大切です。

また、内覧会における不具合の発見と修繕の発生は決して珍しいことではなく、買い主が遠慮をする必要はありません。不具合のない新築を引き渡してもらうことは買い主として当然の権利ですから、強気の姿勢を忘れないようにしましょう。

なお、修繕をする場合は修繕後に再確認をしに行くことになります。きちんと直っているか確認するためにも、不具合のあった箇所は内覧会の際に写真におさめておくと良いでしょう。

内覧会でのチェック項目一覧

内覧会では、限られた時間内で家の外から内装までを隈なくチェックする効率の良さが求められます

内覧会を行う際は「家の導線に沿って回る」などといった自分なりのルールを設けることをおすすめします。そうすることで、チェック漏れを防ぎ、不要な行き来を減らして効率よく回ることができるためです。

そこで、内覧会でチェックすべきポイントを家の外からの導線に沿って一覧表にまとめました。このページをブックマークなどして頂き、ぜひ内覧会当日のチェックにお役立て頂ければと思います。

エリア 箇所 チェックポイント
家の外 外壁 汚れ・亀裂がないか
屋根 瓦などの割れがないか
ポスト・インターホン 位置に問題はないか
動作は正常か
フェンス・門 設置にガタつきがないか
駐車場 問題なく駐車できそうか
境界線 隣家との境が曖昧になっていないか
玄関 ドア キズ・汚れはないか
開閉をしてみて違和感はないか
鍵の解錠・施錠に違和感がないか
すきま風は入ってこないか
収納 棚にガタつきはないか
扉にキズ・汚れはないか
扉の開閉に違和感はないか
床・天井・壁 キズ・汚れがないか
クロス・シート・タイル等が浮いたり剥がれていないか
目地・接合部にすき間がないか
トイレ ドア キズ・汚れがないか
開閉に違和感がないか
便器 取り付け位置の違和感や曲がりはないか
水の流れる量や勢いに異常はないか
ウォッシュレットは正常に動作するか
床・天井・壁 キズ・汚れがないか
クロス・シート・タイル等が浮いたり剥がれていないか
目地・接合部にすき間がないか
ペーパーホルダー・タオル掛け 曲がっていないか
しっかりと固定されているか
換気扇 正常に作動するか
洗面所 洗面台 水・お湯が出るか
水・お湯の出る量に異常がないか
貯めた水がスムーズに排水されるか
排水管から水漏れがないか
鏡にひび割れはないか・照明はつくか
引き出し・戸棚等に異常はないか
収納 棚のガタつきはないか
扉の開閉はスムーズか
ビスに欠陥はないか
タオル掛け 曲がってないか
しっかりと固定されているか
床・天井・壁 キズ・汚れがないか
クロス・シート・タイル等が浮いたり剥がれていないか
目地・接合部にすき間がないか
浴室 ドア キズ・汚れがないか
開閉に違和感がないか
曲がり・割れ等がないか
タオル掛け・手すり 曲がっていないか
しっかりと固定されているか
シャワー 水・お湯は出るか
水・お湯の出る量に異常はないか
水栓レバー等の動作に異常はないか
排水溝 ゴミ等が詰まっていないか
水は流れるか
水密処理 床・壁・天井・(ドア)にすき間がないか
換気扇・浴室乾燥機能 正常に作動するか
廊下 床・天井・壁 キズ・汚れがないか
クロス・シート・タイル等が浮いたり剥がれていないか
目地・接合部にすき間がないか
キッチン 水回り 水・お湯は出るか
水・お湯の出る量に異常はないか
水栓レバー等の動作に異常はないか
排水管に水漏れはないか
収納 棚にガタつきはないか
扉にキズ・汚れはないか
扉の開閉に違和感はないか
床・天井・壁 キズ・汚れがないか
クロス・シート・タイル等が浮いたり剥がれていないか
目地・接合部にすき間がないか
換気扇 正常に作動するか
居室 ドア 汚れ・キズはないか
開閉に違和感はないか
ガラスにヒビ・割れはないか
網戸に穴が空いていないか
窓・網戸・雨戸などすべて開閉してみて違和感はないか
すきま風が入ってこないか
床・天井・壁 キズ・汚れがないか
クロス・シート・タイル等が浮いたり剥がれていないか
目地・接合部にすき間がないか
コンセント・スイッチ 位置が図面と相違ないか
正常に作動するか
ベランダ 物干し 固定すべき箇所にガタつきはないか
物干し竿の取り付け動作などはスムーズに行えそうか
天井・床 キズ・汚れ・ヒビ割れ等はないか
排水溝 ゴミなどが詰まっていないか

チェックポイント:家の外

内覧会が始まったらまずは家の外を一周し、外壁にヒビ割れや亀裂がないか確認をしましょう。ポストやインターホンは実際に使用してみて、使用感や位置に問題がないかを確認します。フェンスや門はしっかりと固定されているか、駐車場は問題なく使用できそうかもチェックしましょう。また、敷地の境界線が隣家と曖昧になっていないか確認することも大切です。

外壁のヒビ割れ

外壁にヒビ割れが入ってしまっている事例です。このような不具合があれば、すぐに売り主に指摘をします。

画像出典:さくら事務所|外壁ひび割れ2

チェックポイント:玄関

室内に入る際の第一印象を左右する玄関。チェックする際は、玄関ドアの開閉や施錠・解錠に問題がないかを確認します。また、ドア・床・壁・天井などを目視してキズや汚れがないかも確認しましょう。

施錠できない玄関のドアガード

玄関のドアガード。よく見ると凹凸がズレていて、閉めることができません。

画像出典:新築マンション・一戸建て内覧会.com|住まいの顔!新築一戸建て内覧会の玄関チェックポイント

チェックポイント:トイレ

トイレをチェックする際は、玄関と同様にドア・床・壁・天井のキズや汚れがないか確認後、便器の設置箇所や水洗に問題がないかを確認しましょう。また、タオル掛けやペーパーホルダーが設置されている場合はしっかりと固定されているか、曲がって設置されていないかを確認しましょう。

トイレットペーパーが入らないペーパーホルダー

右側からトイレットペーパーを入れる仕様のペーパーホルダー。右側に壁があり、これではトイレットペーパーを入れることができません。

画像出典:さくら事務所|施工不良でこんなトラブルも!ホームインスペクターが見た”いい(加減)トイレ”ノミネート2019

チェックポイント:洗面所

洗面所をチェックする際は、水道から水やお湯が出るかを確認し、同時に排水管からの水漏れがないかも確認します。また、洗面台の照明や棚などに不具合がないかも確認しましょう。さらに、その他のエリアと同様に床・壁・天井、タオル掛けの不具合を確認します。

チェックポイント:浴室

浴室においても他のエリアと同様に床・天井・壁、ドア、タオル掛け・手すりの不具合を確認します。さらに、シャワーから水やお湯が出るか、水洗レバーの動作に異常がないか等をチェックします。その際、排水溝がしっかりと機能しているかも確認しましょう。また、水密処理の確認として各接合部位にすき間がないかもチェックします。

手すりがとれている

浴室の手すりがとれてしまっています。気づかず体重をかけてしまっては危険です。

画像出典:新築マンション・一戸建て内覧会.com|手すりが取れちゃう?内覧会 浴室の不具合事例

チェックポイント:廊下

各部屋に移動する際に、廊下の床・天井・壁の不具合を確認しましょう。

チェックポイント:キッチン

キッチンをチェックする際は、水回りや換気扇を実際に使用してみて問題なく作動するか確認しましょう。また、他の部屋と同様に床・天井・壁、収納のチェックも行います。

水圧が不均一な水道

キッチンの水道。シャワーの水圧が不均一です。

画像出典:新築マンション・一戸建て内覧会.com|新築一戸建て内覧会で見落とせない!キッチンの不具合

チェックポイント:居室

リビングや寝室などの居室をチェックする際は、コンセントやスイッチの位置が図面通りかチェックしましょう。位置が異なっていたり数が足りないことがあります。また、からすきま風が入ってこないかチェックすることも重要です。他の部屋と同様に、床・壁・天井、収納についても確認します。

チェックポイント:ベランダ

ベランダをチェックする際は、物干し竿を通すための装置がしっかり固定されているか、物干し竿の設置がスムーズにできるかを確認しましょう。また、ベランダに排水溝がある場合は詰まりがないか確認しましょう。

内覧会当日の持ち物もチェック!

内覧会に参加する際にあると便利なアイテムをご紹介いたします。

しっかりと準備を整え、内覧会に臨みましょう。

メジャー 室内の寸法を確認するために使用します。できるだけ長いものが良いでしょう。施工ミスがないか調べるほか、予め内装の寸法を控えておくことで家具の手配時に役立ちます。
水平器 建具の取り付けや階段などが傾いていないかを確認するために使用します。水平器はホームセンターなどで購入できますが、スマートフォンの水平器アプリを代用しても良いでしょう。
ビー玉・ゴルフボール 床の傾きを調べるのに便利なのが、ビー玉やゴルフボールです。床に置いた時にコロコロと転がってしまうようであれば、床が傾いている証拠です。
懐中電灯 内覧会では照明器具がまだ使用できない可能性があります。また、床下や天井裏など暗い場所までしっかりとチェックする必要があるので、懐中電灯など灯りを取れるものを持っていきましょう。
小さな手鏡 正面からは確認できない死角などをチェックする際に役立ちます。
デジカメ 不具合があった箇所を記録として残すために必要です。また、内装を写真に残しておくことで家具の選定時にも役立つでしょう。
筆記用具 不具合があった際の記録や、家具手配のための内装の寸法をメモしておくために必要です。
マスキングテープ・付箋 不具合のあった箇所に目印としてマスキングテープや付箋を張っておくと、業者とのやり取りもスムースでしょう。
防寒具(冬場) 内覧会では、エアコンが使用できない可能性があります。内覧会は数時間に及ぶため、冬場は防寒対策をしっかりと行いましょう。

内覧会での注意点・心構え

内覧会でチェックすべきことや当日の持ち物についてお分かり頂けたかと思います。

次は、内覧会での注意点や心構えについてお伝えしたいと思います。下記のような内容です。

  • 焦らず時間をかけてチェックする
  • 少しでも気になった箇所は遠慮せずに伝える
  • 内覧会にはできれば二名以上で参加する
  • 専門家に同行してもらうのもオススメ

詳しい内容を、一つずつ確認していきましょう。

焦らず時間をかけてチェックする

売り主から、内覧会の所要時間を「30分程度」と伝えられることがあるようです。しかし、30分の所要時間では家全体をざっと見て回れる程度で、必要な箇所を細かくチェックして回ることは不可能です。

不具合がないか隅々までチェックする場合、少なくとも2時間程度はかかるケースがほとんどです。より慎重な買い主の場合、3~4時間かけるケースもあるようです。

また、売り主から30分程度と時間を指定された場合も言いなりになる必要は決してありません。隅々までチェックしたい旨を伝え、ご自身が納得のいくまで遠慮せずに時間をかけてチェックしましょう

少しでも気になった箇所は遠慮せずに伝える

内覧会では、「このくらいのすき間なら許容範囲だろう」「いまさら直してもらうのは申し訳ない」と遠慮をする方が多いようです。

気持ちは分かりますが、万が一、住み始めてから不具合が気になり出しても修繕費用が買い主の負担になってしまいます。ただでさえマイホームの購入は大きな買い物ですから、余計な費用はかけたくないものですよね。

また、20年、30年と暮らす家においては、ささいな不具合が大きな大惨事につながる可能性があります。そのため、少しでも気になった箇所は指摘するようにしましょう。何度も言いますが、気になる箇所を無償で修繕してもらうのは内覧会が最後のチャンスです。

内覧会にはできれば二名以上で参加する

独身の方やご多忙な夫婦の場合はとくに、お一人で内覧会に参加しようとお考えの方もいらっしゃるかと思います。しかし、可能な限り内覧会へはお二人以上で参加することをおすすめします。

お一人だけでチェック項目を全て見て回ることは大変な労力と多くの時間を要します。お二人以上で手分けしてチェックしたほうが効率的なのは言うまでもありません。また、何らかの不具合が見つかった場合にも、よほど気が強い方でない限りお一人では言い出しづらさを感じてしまう可能性が高いためです。

また、目が離せない年齢のお子様の同行はできるだけ控えましょう。内覧会は新築のお披露目会という楽しい場であると同時に、新築の最終チェックをする真剣な場でもあります。チェックに集中することを第一優先しましょう。

専門家に同行してもらうのもオススメ

ご自身でのチェックに不安のある方は、ホームインスペクター(住宅診断士)に同行してもらうことをおすすめします。住宅診断の専門家であるホームインスペクターに同行してもらうことで、ご自身では見ることの難しい床下や屋根裏までチェックすることができます。

依頼に数万円の費用がかかりますが、より確実に家の不具合を発見できるのでおすすめです。人気のホームインスペクション業者のホームページを2社掲載いたしますので、よろしければご覧ください。

「さくら事務所」
参考 ホームインスペクション(住宅診断)実績No.1 - さくら事務所さくら事務所 ホームインスペクトで最も認知度の高い業者です。対応エリアは首都圏、北海道、東海、関西、九州。これまでに40,000件以上もの調査実績があります。
「アネスト」
参考 住宅診断(ホームインスペクション)-アネスト住宅診断(ホームインスペクション)-アネスト さくら事務所に次いで認知度の高い業者です。対応エリアは一部地域を除き日本全国となっています。毎年2,000件以上の調査実績があります。

まとめ

本記事では、内覧会の際にチェックすべき項目や不具合があった場合の対処法について詳しく解説いたしました。また、内覧会の重要性や心構えについてもお分かり頂けたかと思います。

これから何十年と暮らしていく我が家を完璧な状態で引き渡してもらうためにも、内覧会には真剣に臨みましょう。