新築時に隣人トラブル|事例や気をつけたいポイント、対処法を紹介

アイキャッチ

できるだけ末永く、なんなら、一生そこで暮らす予定で買う「マイホーム」。

賃貸物件とは違い気軽に引っ越しができないからこそ、近所の人と上手くやっていけないのは「死活問題」ですよね。

ですが不安なことに、日本法規情報株式会社が男女1153人を対象に行った「近隣トラブルに関するアンケート調査」によると、47%と約半数の人が近隣トラブルに。

これから、私たちも近隣トラブルに遭ってしまうかもしれないんです。

参考 「相談サポート通信 相談者実態調査」「近隣トラブルに関する実態調査」あなたのご近所でも起きている!?ご近所トラブルに巻き込まれたことがある人は、2人に1人!トラブル解決に動く人は、全体の7割近くに!|アスクプロ株式会社 AskPro, Inc.のプレスリリースプレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES そこで、本記事では「新築時にどんな近隣トラブルに遭いやすいか」や「トラブルに遭わないための対策」、「もし遭ってしまったときの対処法」などをご紹介します。

ぜひ参考にしていただければ、幸いです。

新築時のトラブル事例と対策

近所の人との交流は、工事前の挨拶回りから始まります。

ここで悪印象を与えてしまうと、後のクレームにつながってしまうため注意が必要です。
現場監督などの住宅会社側の人と一緒に挨拶回りをして、きちんと工事について説明しておきましょう。

ただ、きちんと説明や挨拶をしていても、新築時に「クレームを受けてしまった」という事例もあります。

そこで、下記では、新築時に実際に遭ったトラブル事例トラブルに遭わないための対策遭ってしまったときの対処法についてご紹介します。

事例1.夜遅くに工事をしている

夜9時を過ぎても工事をしているときがあって、子供が全然寝付けないんだけど…

工事は、朝8時から夕方5時までが一般的です。
作業員の中には「作業が遅れている」、「明日は休みたいから、今のうちにできるところを進めておこう」といった、「作業員都合」で作業時間を変更してしまう人もいるため、注意が必要です。

作業時間は、厳守!
近隣住民に迷惑にならない時間帯(朝8時から夕方5時)に実施しているか、確認しておこう。

こういった現場作業員に非がある場合は、近隣住民に指摘される前に、工事の依頼主である主が問題を発見、作業員に指摘するのが最適です。

上手くいっているか、定期的に工事現場を確認してクレームを防ぎましょう

事例2.壁に粉がついた

お宅の外装工事中に粉が飛んできて、壁や窓ガラス、車まで色々と汚れされたよ!どうしてくれんだ!

いいかげんな施工業者を選んで、作業員に任せきりの場合に起こってしまうケースです。

工事では、養生シートを張って、周りにゴミが出ないよう配慮するのが常識ですが、法的に義務付けられているわけではないため、中には養生シートを張らない業者もいます。

養生シートとは?
工事現場を覆うシートのことです。
養生シートは、きちんと覆うことにより、粉などのホコリが外に舞ってしまったり、モノが落下してしまったりするのを防ぐ効果があります。
養生シート

近隣に配慮してもらえる施工業者を選ぼう!
会社HPなどを確認してしっかり養生シートを張っているか、近隣に配慮した工事を行なっているか確認した上で、自分自身でも「近隣に配慮した工事をしてほしい」と念押ししておきましょう。

また、外壁などに塗料を塗っていた場合は、液体なので養生シートを張っても風で液体が飛んでいってしまい、周辺が汚れてしまうこともあります。

仮に、他の家に塗料が付いてしまった場合は、数万円〜数十万円弁償しなければいけません。
その場合は業者に弁償してもらい、誠心誠意謝罪しましょう。

事例3.境界杭の位置がズレている

境界杭の位置がズレてないか?

境界杭は、自分の敷地と隣の敷地の範囲をわかりやすくするために打ち込む杭のことで、測定士が距離を測って打ち込みます。

ちなみに、下記のような形をしているのが境界杭(境界標)です。

境界杭

画像引用:未来家不動産株式会社/あなたの土地をトラブルから守るために設置する境界杭・境界標

工事前の土地は、「元々入っている境界杭がズレている」、「そもそも入っていない」といった場合があるのですが、そういった場合、費用を減らすためにそのまま施工業者が工事を進めてしまうケースがあります。

きちんとした場所に境界線があるか確認しないままだと、「そこはうちの土地だ」など、後で境界線トラブルに発展しかねないため、注意が必要です

工事の前に、必ず境界線の位置を確認しよう!

法律では、「売り主は買い主に対し、本物件引き渡しの時までに、現地において土地の境界点および境界線を明示しなければならない」とあるため、通常はハウスメーカーや不動産会社から、境界線について説明があるのが一般的です。

この説明の際に境界線についてしっかり確認しておくのがベストですが、中には忘れている、説明がないといった事例もあります。

説明がされなかった場合は、必ず自分から境界線があるか確認して、なかった場合はお隣さん立ち会いの元、測定士に境界を測定してもらいましょう。

事例4.工事の音がうるさい

工事の音がうるさいからどうにかしてよ!

工事にあたって、音はどうしても出てしまうもの。
騒音の説明を事前にしていたのであれば、ここは割り切って謝罪するしかありません。

業者の方と一緒に謝罪して、騒音が少なくなるよう「どういった配慮をしているか」具体的に説明し納得してもらいましょう。

事例5.日当たりが悪くなる

こんな近くに家を建てられたら、日が入らなくなるじゃないか!

外壁の色を白にしてよ!黒だとダイニングが暗くなるから…

上記2つのクレームは、「建物は、境界から50cm以上離して建てなければいけない」という民法をクリアしており、かつ、相手の言い分に客観的妥当性がないのであれば、「こちらに非はない」と言えます。

どういうことかというと、日当たりに関するトラブルは、「日照権を侵害しているかどうか」という観点で判断できるからです。

日照権とは?
自分の建物に対する日当たりの権利のことです。

日照権自体は法律で定められていませんが、日照権に関わる法律は、地面から斜線を引いて、その範囲内での建設を認める斜線制限(しゃせんせいげん)、建物の高さを制限し、日影を作らないようにする日影規制(にちえいきせい、ひかげきせい)があります。

日照権の侵害は、それだけで違法というわけではなく、社会生活を営む限度で我慢するべき限度、受忍限度を超えて初めて認められます。

そして、受忍限度を超えているかどうかは、以前と比べどのくらい日照時間が減ったのか建築基準法上の違法性はないかといった様々な観点から判断されます。

日当たりの問題は、デリケート!
工事前に、住宅会社に日当たりについて確認、予め「日照権に関する法律はクリアしていますよ」と、説明できるようにしておきましょう。

なお、自分たちの家が日照権を侵害してしまっているか、詳しく知りたいという方は、下記のような弁護士法人サイトでご確認ください。

参考 日照権について|コラム|弁護士法人 大野慶樹法律事務所弁護士法人 大野慶樹法律事務所|福岡の弁護士法律事務所|Keiju Ohno Law Office 参考 【日照権侵害|建築基準法などの違反・違法がないと『違法性なし』の傾向が強い】 | 不動産 | 東京・埼玉の理系弁護士東京・埼玉の理系弁護士

事例6.室外機の風があたる

そこに室外機つけられると、風があたるんだけど….

このようなクレームを言われた場合は、室外機が設置してある場所からお隣の家まで、最低50cm以上離れているか適切な室外機の位置はどこか、再度確認しましょう。

なぜ、最低50cm以上離さないといけないかというと、民法で「建物を建てる場合、建物は境界から、50cm以上離さなければならない」とあるからです。

室外機の位置でクレームを言われないためには、距離と位置に配慮!
事前にお隣に配慮した設置場所を、業者と相談しておくとよいでしょう。

もしお隣と十分な距離がある、かつ、迷惑にならない位置に室外機が設置されているのであれば、業者に説明してもらうなど第三者を介して納得してもらう必要があります。

隣人トラブルに遭わないために家造りで気をつけたいポイント

クレームは、予め周りに配慮した家を造ることで、未然に防げる場合も少なくありません。

そこで、ここでは隣人トラブルに遭わないよう、事前にできる気をつけたいポイントについてご紹介します。

外からの視線

お隣さんと家の中から窓越しに目があったり、外から中が丸見えだとお互いに気まずいですよね。
ですが、外からの視線を意識して家を建てれば、こういった気まずい思いをすることはありません。

外からの視線対策には、「窓の設置場所と種類に注意する」、「目隠しをする」といった方法が効果的です。

窓の設置場所と種類に注意する

窓をどこに設置するかは、隣家の窓の位置がどこにあるか確認した上で決めましょう。

理由は、隣家の窓がある位置と同じ高さになるのを避けて、自分たちの窓を配置することで、お隣さんと「偶然視線が合う」といった事態を避けられるからです。

また、窓は両開きタイプの窓ではなく、縦や横にスライドして開く、完全に開かないタイプの「すべり出し窓」を使うことで、換気の際も丸見えになるのを防げます。

すべり出し窓

画像引用:ナガメの家造り日記/すべり出し窓

目隠しをする

外から家の中が見える範囲は、自分の家が隣家や通路から離れた位置にあるほど大きくなります
そのため、「周りから離れていれば、外から見えにくい」というわけではありません。

周りの視線が気になる方は、外から見えないよう「目隠し」をしておきましょう。

目隠しとは?
家の内部が外から見えないように覆い隠すことです。

目隠しする方法は色々とありますが、一番オーソドックスなのが、背が高く外からの視線を遮ることのできる「目隠しフェンス」や「」を設置することです。

一般的に、目隠しに必要な高さは、約180cm~200cm
180cm以上あれば、通行人から「家の中が見えない」と言われています。

なお、下記の目隠しフェンスは、180cmの高さです。

目隠しフェンス

引用:楽天市場/木調樹脂の目隠しフェンス

ですが、目隠しに必要な高さは、周囲との位置関係によって異なります。

例えば、隣家が自分の家より高い場合は、お隣さんから見下ろされる感じになるため、通常よりも高いサイズのモノを設置した方がよいでしょう。

他にも、隣家からなのか、道路からなのか、どこから何を隠したいのかでも必要な高さは変わってくるため、周囲の状況をよく把握して高さを決めてください。

また、目隠しの方法としては、窓にシャッターや外付けのブラインドをつけるといった方法もあります。

騒音

近隣トラブルの中で最も多いのが、騒音によるトラブルです。

音がうるさいと感じるかは人によって異なるため、お隣さんが敏感な方だと「子どもの泣き声を注意される」、反対に全く気にしない方だと「夜も騒いでいて、自分たちが眠れない」といった悩みの種になりがちです。

しかし、「防音対策」がしっかりできている家に住むのであれば、こういった騒音問題が起きる確率は少ないでしょう。

防音効果は、部屋をどこに配置するか、どういった材料を使って家を造るかで変わってきます。
そこで、下記では、防音効果の高い家にするためのポイントを解説します。

音が聞こえる、出る場所と距離を離す

当然といえば当然ですが、音は、音が出ている場所から2倍離れていれば1/4に、4倍離れていれば 1/16というように、音が出ている場所から離れるほどに、聞こえにくくなります。

そのため、音が外に漏れやすい部屋は、「隣家や通路側から離して、遠くの位置に配置すること」が大切です。

音が漏れやすい部屋は、トイレや浴室、洗濯機などがある「生活音が出やすい部屋」と、リビングや子ども部屋といった「よく話をする部屋」です。

さらに、外からの騒音を気にしないためには、隣家や通路側から、自分たちの寝室や勉強部屋などの「静かにしたい部屋」を離すのが効果的です。

防音性の高い部材を使って家を造る

壁や屋根、床など家の外側の部分に、防音性が高い素材のモノを使うことで、その家自体の防音性も高くなります。

下記は、それぞれの箇所で防音効果が高い素材です。
家を建てる際は、下記の素材を使って施工してもらいましょう。

屋根
コンクリートや瓦。
下地に防音材(グラスウールロックウールなど防音効果のある素材)を用いるとより効果的です。
瓦
外壁
コンクリート、タイル張り、サイディング(セメント製や金属製の外壁材)
サイディング

画像引用:楽天市場/金属製のサイディング

内壁
グラスウール(ガラス繊維でできた、綿状の素材)、ロックウール(鉱物でできた、綿状の素材)
グラスウール

画像引用:Wikipedia/グラスウール

ロックウール

画像引用:Wikipedia/ロックウール

天井
断熱材。
下地に石膏(せっこう)ボード(板状の内装資材)を使い、その上に吸音板を張るとより効果的です。
断熱材

画像引用:株式会社大之木ダイモ/断熱材

石膏ボード

画像引用:吉野石膏/石膏ボード

フローリング
フローリング

嫉妬が原因のトラブル事例と対処法

一般的に、新築の一軒家を買えるご家庭は、裕福で幸せなイメージがあるため、妬みや僻みの対象とされやすいです。

そのため、中にはわざと嫌な思いをさせてやろうと、嫌がらせ行為をしてしまう方もいるようです。
そこで本章では、そういった嫌がらせによるトラブル事例と対処法についてご紹介します。

トラブル事例

妬みや僻みが原因の嫌がらせ行為は色々なパターンがありますが、代表的なのが下記です。

  • 家の前に車を停められる
  • 些細な音で、うるさいと言われる
  • 部屋を覗かれる
  • 挨拶をしても無視される
  • 悪口、デマを近所に言いふらされる

上記は一例ですが、毎日、カーテン越しに部屋を覗かれ興味の対象にされたり、周囲から孤立させるためにデマを流されたりと、嫌がらせを受けている方は一定数いるようです。

対処法

一方的な言いがかりや嫌がらせ行為は、精神的に負担がかかりますし、近隣にそういった方がいるのはとてもストレスですよね。
そこで、どういった対処法が適切か、深刻度順にご紹介します。

レベル1:直接話し合う

話し合いによる解決は、一番手っ取り早い方法です。
面と向かってしっかり話したことがないのであれば、勇気を出して話し合いの機会を設けてみましょう。

ただ、話し合いをすることで余計に反感を買ってしまうこともありますので、できるだけ感情的にならず冷静に話をすることが大切です。

また、当事者同士だと「話し合いが上手くいくか心配」という方は、地域の自治会に相談し、中立な第三者を設けて話し合いをするという方法もあります。

レベル2:周囲を味方につける

近隣には、嫌がらせ行為をする人「だけ」が住んでいるわけではありませんよね。

周囲に仲の良い人がいるのであれば、相談することで一人では思いつかない解決策が見つかるかもしれません。

また、多勢(たぜい)に無勢(ぶぜい)という言葉があるように、被害を受けている本人だからだけでなく、周囲にも注意してもらうことで、嫌がらせ行為をやめてくれる可能性もあります。

一方、まだそんなに仲の良い人がいない場合はどうでしょうか?

例えば、デマを流されているのであれば、周りの人との会話に噂を否定する内容を入れてみることで、それとなく周囲に「噂は嘘である」と伝えることができます。
ぜひ、周囲とコミュニケーションを取る機会を設けて、味方を作りましょう。

レベル3:警察や弁護士に相談する

直接話し合っても、自分以外の周囲に注意されても、嫌がらせ行為が続くのであれば「一般人同士では解決が難しい」ということです。

警察や弁護士などの専門家を頼ってください。
その際、証拠があると相談がスムーズに進むため、事前に会話の録音をしておくなどして、証拠を集めておくとよいでしょう。

なお、弁護士などの専門家への相談は、お金がかかるイメージですが、最近では無料で、電話相談にのっているところも少なくありません。

無料相談は、弁護士会が運営する法律相談センターや、法テラスなどで実施しているため、気になる方は、下記HPサイトをチェックしてみてください。

参考 法テラス 公式ホームページ法テラス 公式ホームページ 参考 弁護士会の法律相談センター弁護士会の法律相談センター

レベル4:リフォームや売却する

お金に余裕があるなら、最終手段としてリフォームや売却をするという方法もあります。

毎日部屋を覗かれているのであれば、リフォームをして、外から見えない造りにすることで、強制的に嫌がらせ行為をストップさせることが可能です。

また、隣人が原因でノイローゼになってしまった方などは、家を売却して新しい家に引っ越される方もいるようです。

ただ、売却する場合は、近隣トラブルが理由の売却ですので、次に住む方のためにトラブル内容を「告知」しなければならず、購入時と同じ金額で売るのは難しいです。

ですが、こういった売却が難しい場合でも、「任意売却」というローンがあっても売却できる制度を利用すれば、売却は可能です。

任意売却は、専門の不動産会社に依頼して行い、いくらで売却できるかは不動産会社によって異なります。

イエウールという売却一括査定サイトでは、高値で住宅が売れる不動産屋を一括で探してくれるため、気になる方はチェックしてみてください。

参考 不動産査定・売却なら「イエウール(家を売る)」不動産査定・売却なら「イエウール(家を売る)」

まとめ

本記事では、近隣トラブル事例や対処法近隣トラブルに遭わないための家造りのポイントをご紹介しました。

ご紹介したように、自分たちが原因で起こる近隣トラブルは事前に予防することで、防ぐことが可能です。
ですが一方で、理不尽な理由で隣人から嫌がらせ行為をされる「隣人トラブル」は、事前に防ぐことは難しく、運が悪ければそういった隣人にあたってしまう可能性もあります

そこで、これから家を建てる、引っ越しをするという方にオススメしたいのが、事前にどんな人が住んでいるか確認しておくことです。

GoodNeighbor株式会社が運営する「トナリスク」では、家の近くに近隣トラブルを起こしそうな人がいないか、お客様に代わって、近隣調査を実施。
近所への聞き込み調査から現地視察、役所や警察での情報収集まで徹底して行います。

なお、大手探偵会社のグループであるだけに、聞き込み調査といっても、調査していることが周囲にバレることはほぼありません。

年間相談実績は15万件で、満足度は約97%です。

気になる方は、ぜひ相談してみてください。