新築で床暖房は必要?暖かい家造りのポイントやおすすめ業者も紹介

アイキャチ

床暖房は、エアコンの次に人気の暖房器具です。

東京都など人口密集地を中心に10代~70代以上の男女870名を対象に行ったアンケート報告によると、自宅で使用されている暖房器具はエアコンが最も多く、全体の76.2%、次に多いのが床暖房で46.2%でした。

ただ気になるのが、床暖房を持っている人は全体で67.7%に対し、持っているけど使ってない人の割合が全体で32.2%いること。
築20年~30年の家に至っては、67.9%の方が使用していない」という結果だったことです。

参考 A033 「冬の暖房について」のアンケート報告 | スマイラボ | sumai LABA033 「冬の暖房について」のアンケート報告 | スマイラボ | sumai LAB

そこで本記事では、「寒がりだから床暖房が気になる!」、「冬も暖かい家にしたいなら、床暖房は必須?」など床暖房を装備しようか迷っているという方に向け、「床暖房が必要な人や不要な人は?」、「そもそも暖かい家にするためには?」といった疑問について詳しく回答いたします。

ぜひ参考にしていただければ、幸いです。

床暖房が必要な人

床暖房が必要な人は、主にこんな人です。

・部屋の乾燥が気になる
・末端冷え性
・集中できる環境が欲しい
・掃除が面倒
下記、詳しくご説明します。

乾燥を気にする人

床暖房はエアコンよりも乾燥しにくいため、部屋の乾燥を気にされる方にオススメです。

乾燥は、大気中に含まれる水分が減ってしまうことで起こりますが、この水分は、「湿度が高いほど多く含まれる」と言われています。
そのため、部屋を乾燥させないためには「湿度を高く保つこと」が重要です。

湿度を高く保つためのポイントは、部屋の温度を上げすぎないこと
湿度は、大気中の温度が上がることで下がり、例えば室内の温度を5度上げた場合は、10%下がってしまうからです。
室温が20度なら、湿度は40%ほどですが、5度上げて25度にした場合は、30%まで下がってしまいます。

エアコンは、上から温かい風を出すことで部屋を暖めるため、足元が寒く、高い温度設定にしてしまいがちです。

ですが、床暖房は室温が20度でも、床の温度はだいたい28度から30度と、足元が暖かいため、一般的に寒く感じづらいと言われています。

室温を上げなければ、湿度が下がることもないため、加湿器を炊く必要もありません。

暖房と乾燥の関係

引用:床暖房で快適.com/暖房と乾燥の関係

末端冷え性の人

足元を温かく保て、熱が上にこもりにくい床暖房は、末端冷え性の方に向いています。

末端冷え性は、血の巡りが悪く、血液が手足の末端まで届かないのが原因で、手足の先が特に冷えてしまっている状態です。
この状態を改善するのに良いとされているのが、頭を冷やして足を温める健康法である「頭寒足熱」(ずかんそくねつ)です。

足が温かいため血液は自然と頭まで巡りますが、頭は冷えているため血液は足に戻ります。
このように血液が身体全体に循環し全身が温まるため、「頭寒足熱」の環境をつくる床暖房は末端冷え性の方にオススメです。

集中して勉強できる環境が欲しい人

床暖房がつくる「頭寒足熱」の環境は、勉強など「集中するのに適した環境」と言われています。

実際に東京ガスが、中学2年生の男女108名を対象に実施した記憶力テストによると、エアコンの環境下と床暖房の環境下であれば、「床暖房の環境下で試験を行った生徒の点数が方が、点数が高い」という結果が出ています。

下記が記憶力テストのグラフですが、7回行い、7回全てにおいてエアコングループよりも、床暖房グループの得点率が高いです。

記憶力テスト結果

引用:家のコトで役立つ 東京ガスくらし情報サイト

足元が暖かく頭が冷えている床暖房の環境下は、頭が冴えやすく、お子さんなどが勉強するのにピッタリの環境です。

掃除が面倒な人

カーペットやラグなどの敷物は、部屋を華やかに見せたり、快適に過ごすことができますが、ダニやホコリ、髪の毛などがつきやすく掃除が大変です。

ですが床暖房は上に敷物を敷かないことを前提に造られているため、ホットカーペットなどの敷物いらず。
逆に敷いてしまうと、暖房の効果が半減してしまったり、熱が内にこもって床が変色、変形してしまったりします。

床暖房の床は一般的にフローリングが多いですが、「フローリングは床の中でも掃除がしやすい」と言われています。

さらに、ガスストーブなど置き場所のいる暖房器具も必要ないため、部屋も広々。
楽に掃除がしたい方にオススメです。

床暖房が不要な人

床暖房が不要な人は、主にこんな人です。

・すぐに部屋を暖めたい
・お金をかけたくない
下記、詳しくご説明します。

すぐに部屋を暖めたい人

床暖房は、暖房を立ち上げるのに最も大きなエネルギーが必要なため部屋全体を暖めるのに、最低1時間はかかります。

一方エアコンは、温風が3分から5分程度で出ます。
電気ストーブに至っては、スイッチを入れてから1、2秒ほどで暖かくなる製品もあるほどです。

このように暖かくなる速度でいえば、床暖房は他の暖房器具に比べ遅く、「すぐに部屋を暖めたい人には向いていない」と言わざるを得ません。
最初の立ち上げ時は、エアコンなど別の暖房器具と併用する、床暖房のタイマー機能をあらかじめ設定しておく、といった対策が必要です。

お金をかけたくない人

エアコンに比べ費用がかかる床暖房は、基本的にコスパ重視の方には向いていません

下記、その理由についてご説明します。

理由1.初期費用とランニングコストが高い

床暖房はエアコンに比べ、初期費用とランニングコストともに、費用が高いです。

下記が、初期費用とランニングコストの相場です。

初期費用とランニングコストの相場
初期費用 ランニングコスト
床暖房/電気式 約60万円 1日10時間使用で、月に約1,3000円
床暖房/温水式 約80万円 1日10時間使用で、月に約8,000円
エアコン 約10万円~15万円 1日8時間使用で、月に約5,000円

床暖房の種類は、主に電気式温水式の2つに分かれ、初期費用は電気式が約60万円温水式は約80万円が相場です。

対してエアコンの初期費用は、サイズや種類により様々ですが、10万円~15万円が相場。
安く収めようと思えば、数万円程度に抑えることも可能です。

ランニングコストは、1日10時間使用した場合、電気式なら月に約1,3000円
温水式は、月に8,000円程度が相場です。

反対にエアコンは1日8時間使用した場合でも、月に5,000円程度が相場です。

初期費用とランニングコストどちらもエアコンに比べコストがかかるため、値段で選ぶなら、床暖房はオススメできません。

理由2.不凍液などのメンテナンス費がかかる

床暖房には、不凍液と呼ばれる液体が必要ですが、この不凍液の交換費用相場は3万円ほどです。

不凍液とは?
寒い時期に凍らないように水の代わりとして使用する液体です。
床暖房では、中で循環する液体が凍結して壊れたり、流れが悪くなり効果が半減したりしないよう、不凍液を使用します。

一般的に不凍液は、製品や使用状況によっても異なりますが3年~5年で全ての液を交換する必要があります。

なぜ3年~5年で交換が必要?
不凍液は、水とグリゴールという物質で出来ていますが、水は期間の経過とともに蒸発します。
一方、グリゴールは蒸発しないため、濃度が高くなり水分が減ってしまうのため、3年~5年で交換が必要と言われています。

定期的に不凍液の交換費用がかかる上、自分で交換せず、専門の業者に任せたり、故障部分を修理したりする場合は、プラスで費用がかかってしまいます。

寒さ対策なら、床暖房の前に家の断熱、気密性に注目しよう

これまで、床暖房が必要な人と不要な人について解説させていただきました。
ですが、そもそも暖かい家にしたいのであれば、床暖房の前に断熱性、気密性の高い家にすることが重要なんです。

以下、いえズームさんが、家造りのプロ、北海道の建築会社に聴いた意見を基に、その理由や暖かい家にするための家造りのポイントをご紹介します。

理由1.断熱、気密性能を高めると、床暖房の必要性が薄れる

株式会社リビングワークの設計室長によれば、断熱性、気密性が高ければ足元が寒い、光熱費負担が苦しい、寒い部屋がある、といった問題が解消されるそうです。

断熱はその名の通り、熱を断つという意味で、断熱性が高いとその分熱も遮断されるので、外の寒さや暑さの影響を受けにくいと言われています。

また、気密性が高いとは、その分住宅に隙間がないことを指し、室内の空気が外に逃げにくい状態のことです。

そのため、断熱性、気密性が高い家は「夏は涼しく、冬は暖かい家」と言われています。
下記、設計室長のコメントの一部をご紹介します。

家づくりは予算の配分も重要
肝心の断熱・気密性能にしっかり予算をかける、腕の良い大工さんがいる住宅会社に依頼するというのがいちばん大切で、その上で床暖房を導入するかどうか検討されると良い
かと思います。

おすすめは、高断熱・高気密の家にして寒さの問題を解決した上で、床材をシートフロアから無垢材に変えることです。
無垢の床材は熱源ではありませんが、シートフロアと異なり、足裏の感触が木のぬくもりで暖かく、実感として足元のひんやり感はなくなると思います。

無垢材とは?
無垢材は繊維の間にたくさんの空気を含んでおり、温度を一定に保つことが可能です。
そのため、コンクリートのおよそ2倍の断熱性があると言われています。

新築時であれば、「断熱性、気密性の高い家にし、床材を無垢材にすることで、暖かい家にすることが可能」という意見です。

理由2.断熱、気密性能が高いと、光熱費が安くすむ

株式会社藤井光雄工務店の社長によると、「断熱、気密性能が高い家は床も壁も温かいので、あえて直接床を温めてあげる必要はない」そうです。

断熱性、気密性が低い家は、外の気温が壁や床の温度に影響しやく、隙間もあるため、暖房器具は必須。
その分光熱費がかかります。

ですが、断熱性、気密性が高ければ床も壁も温かい。
暖かければ、暖房器具の利用頻度も少なくなり、光熱費も安く抑えられる。
だから、「あえて床暖房を取り入れる必要はない」という意見です。

断熱性、気密性の高さは、Q値、UA値、C値で確認

前章では、暖かい家造りには、床暖房以前に断熱性、気密性の高さが重要で、その理由は、「断熱・気密性能が高いと床暖房の必要性が低く、光熱費を安く抑えられるから」とお伝えしました。

では、そもそも断熱性、気密性が高いかどうかはどのように判断すればよいのでしょうか?

断熱性、気密性の高さは、Q値UA値C値という数値がどれだけ小さいかで判断できます。

Q値とは?
家の中の熱がどれだけ外に逃げているかを数値化した指標のことで、換気によって失われる熱損失量も含め計算しています。
断熱性が高ければ高いほど、Q値の数値は小さく、それだけ「家に隙間がない」と言えます。
UA値とは?
家の中の熱がどれだけ外に逃げているかを数値化した指標のことで、換気によって失われる熱損失量は含みません。
Q値同様、断熱性が高ければ高いほど、UA値の数値は小さいです。
C値とは?
家の中の空気がどれだけ外に逃げているかを数値化した指標のことです。
気密性が高ければ高いほど、C値の数値は小さくなります。

つまりQ値、UA値、C値が小さい家は、断熱性、気密性が高い家ということです。

これらの数値がどれくらいかで「断熱性、気密性の高さが判断できる」ので、家を建てる際は直接聴いてみたり、会社HPやパンフレットをチェックしたりして、確認してみるのをおすすめします。

暖かい家造りでおすすめのハウスメーカー

本章では、「Q値、UA値、C値が小さい=断熱性、気密性が高い家」の中から、おすすめのハウスメーカーをご紹介します。

FPの家

株式会社FPコーポレーションが運営するFPの家は、断熱性、気密性ともに最高水準。

家の断熱性を表す指標、Q値の平均は1㎡(平方メートル)当たり1.0、気密性を表す指標のC値も1㎡当たり9~10c㎡(平方センチメートル)程度が平均なのに対し、FPの家では、Q値とC値の両方ともが最高値の0.5

この0.5は「暖房がなくても十分暖かいレベル」と言われているため、家の暖かさでハウスメーカーを選ぶのであればぜひおすすめしたいハウスメーカーです。

FPの家

FPの家/superQテクノロジー

ミサワホーム

ミサワホームは全国のユーザーを対象としたアンケート調査、戸建てリフォームランキングの顧客満足度で全国1位

ミサワホーム顧客満足度

ミサワホーム/ニュースリリース2021年度

断熱性、気密性ともに高く、特に断熱性を高めるための断熱材の施工には力を入れているようです。
壁に9層構造の断熱材を使用、屋根にも二重の断熱・遮熱構造を施すことで、外の寒さや暑さといった熱の影響を最小限に抑える工夫を行っています。

ミサワホームの断熱性

ミサワホーム/断熱性

全国に営業所のあるハウスメーカーですので、気軽に話を聞きにいってみてはいかがでしょうか?

ユニバーサルホーム

いろいろと考慮してみて、やっぱり床暖房装備の家にしたいという方にオススメなのが、ユニバーサルホームで地熱床暖房を取り入れることです。

一般の床暖房は、床暖房が設置されている部屋のみ暖めますが、ユニバーサルホームの地熱床暖房は、一階全面の床を暖めます。

一階全ての部屋を暖めるため部屋の温度差を感じにくく、一般的な床暖房に比べ、初期費用やランニングコストを安く抑えられるのがメリットです。

詳しく知りたい方は、HPに詳細が載っていますので下記を参考になさってください。

参考 地熱床暖房は1階全面が暖かい|注文住宅のユニバーサルホーム地熱床暖房は1階全面が暖かい|注文住宅のユニバーサルホーム

なお、ユニバーサルホームでは、一般的に床暖房では導入しづらい無垢材を取り入れることも可能です。

ユニバーサルホームの無垢材

ユニバの床/注文住宅のユニバーサルホーム

まとめ

本記事では、「床暖房が必要な人と不要な人」、「暖かい家造りには断熱、気密性の高い家が重要な理由」や、「暖かい家で評判のおすすめハウスメーカー」などご説明させていただきました。

色々とお伝えしましたが、1番お伝えしたかったことは、新築を建てるにあたり床暖房を取り入れるか取り入れないかは、断熱、気密性の高い家にした上で検討してほしいということです。

床暖房は設置したほうがいい!しない方がいい!など色々な意見がありますが、前提として断熱、気密性が低い家は床暖房を設置してもあまり効果は得られません

ぜひ、後悔しないためにもまずは、暖かい家、断熱性、気密性の高い家を目指しましょう。