使われている建材の種類にもよりますが、屋根は大体10~25年で1度、メンテナンスの時期を迎えると言われています。
万が一、メンテナンスを怠って雨漏りなどが発生してしまうと、家の寿命に影響する場合があります。くれぐれも正しい診断と適切な施工を心がけてお家を長持ちさせましょう。
この記事では、屋根のメンテナンスに関する基本的な知識について、専門家の意見をもとに分かりやすく紹介していきます。
K&K建築工芸 木村さん
メンテナンスの目安と現状の確認
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屋根材の種類 | 寿命の目安 |
---|---|
スレート屋根 | 15~25年 |
アスファルトシングル | 20~30年 |
ガルバリウム鋼板 | 20~30年 |
日本瓦 | 50~100年 |
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※訪問業者の中には強引に施工をして、法外な金額を請求してくるところがあります。突然訪ねてきて必要以上に点検や修理を促してくる業者にはご注意ください。
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実際に使用するドローン。
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※ドローンを使った屋根の点検には、航空局の許可が必要です。K&Kさんでは申請はもちろん、対人・対物の保険にも加入したうえでドローンの操縦を行っています。
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屋根の点検をする時のチェックポイント
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「板金の浮き」には要注意
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「板金の浮き」とは、屋根のてっぺんを覆っている板金の釘が劣化と共に抜けてしまい、板金が浮いた状態になってしまうことです。
浮いてしまった板金の間からは、容易に水が侵入してしまいますし、板金が風で飛ばされてしまうと貫板が直接雨や風にさらされてしまいます。そのため、点検では板金を止めている釘のチェックが欠かせません。
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素材の劣化や汚れの付着
部分的に白く劣化した屋根。サビや汚れも確認できる。
釘やビスの緩み、ひび割れの有無
ビスが緩んでおり、一部ひび割れも発生している棟瓦。
破損や穴の有無
1.軒先が劣化して防水用の建材が露出している状態。2.ピンホール状の穴が空いている。
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※訪問業者の中には強引に施工をして、法外な金額を請求してくるところがあります。突然訪ねてきて必要以上に点検や修理を促してくる業者にはご注意ください。
光熱費がカットできる「遮熱塗料(しゃねつとりょう)」
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塗装は防汚効果を高めて、屋根の寿命を伸ばしてくれる効果があります。 さらに、遮熱塗料で施工した屋根は室内に侵入する外気の影響を抑え、エアコンなどの空調設備の負担を減らしてくれるのが特徴です。
遮熱塗料の省エネ事例
一般的な戸建て住宅で遮熱塗料を導入した結果、電気代が安くなったという事例があります。(屋根と屋外の合計200㎡を塗り替え)
夏 | 冬 | ||||
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年/月 | 施工前 | 施工後 | 年/月 | 施工前 | 施工後 |
7月 | 14,240円 | 10,176円 | 12月 | 24,505円 | 19,958円 |
8月 | 14,169円 | 9,805円 | 1月 | 20,562円 | 13,423円 |
9月 | 11,084円 | 8,289円 | 2月 | 14,912円 | 10,800円 |
合計 | 39,493円 | 28,270円 | 合計 | 59,979円 | 44,181円 |
差額 | ▲11,223円 | 差額 | ▲15,798円 |
参考:断熱セラミックGAINAガイナ施工事例(省エネ編)|株式会社日進産業
なお、遮熱塗料は各地域の自治体からもその効果が認められていて、「脱炭素化社会を見据えた環境への配慮になる」といった見方から、導入に掛かる費用を一部負担してくれる補助金制度が設けられています。
参考 令和3年度 世田谷区環境配慮型住宅リノベーション推進事業補助金について | 世田谷区ホームページ世田谷区ホームページスタッフ
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遮熱塗料の中でも評判な「GAINA」は、打ち上げ時の熱から宇宙船の機体を守るために用いられている高い遮熱技術を転用して開発されたといわれています。
引用:製品情報|GAINA
塗料の種類 | 金額の目安(25坪の家屋を想定) |
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一般的な塗料 | 40~60万円 |
遮熱塗料 | 90万円前後 |
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屋根のメンテナンスについてのまとめ
この記事では、屋根のメンテナンスが必要なタイミングや注意すべきポイントをご紹介しました。 大型の台風の後は、屋根の修理業者さんが足りなくなってしまうこともあるといいます。屋根の補修や修繕は、なるべく余裕があるうちに事前に備えておきたいですね。
今回ご協力いただいた「K&K建築工芸」の木村さんは風水建築士としても活動されており、「健康にそして快適に過ごして欲しい」という想いで家づくりをされています。住まいに関する悩みでお困りの方は、ぜひ相談してみてください。