新築を施工する際には、必ず電気工事が必要になります。 ですが、いざ電気工事が始まる前に工事費を通達されても、「本当にこの金額で契約して良いのかな」と戸惑ってしまう方も多くいらっしゃいます。
そこで本記事では、新築の電気工事の依頼先や工程、費用相場を解説していきます。 電気工事の見積りなどに不信感を抱いている方は、ぜひご確認ください。
新築の電気工事はどこへ頼む?
ハウスメーカーで家を建てる場合、電気工事は基本的にハウスメーカーが主導で動きます。具体的には、ハウスメーカーが仲介する工務店などが下請けとして電気工事を行います。 そのため、ハウスメーカーにお任せする場合、施主側は自分から動かなくて大丈夫です。
しかし、電気工事は個人で依頼することも可能です。中間マージンをカットしたい場合は、自分で工務店や電気工事会社へ依頼をします。 その際には必ず、ハウスメーカーに「自分で業者へ依頼したい」という旨を伝えましょう。
ハウスメーカーに任せる場合
ハウスメーカーに任せる場合は、電気工事業者か設計士と電気配線の打ち合わせを行います。 例えば、「照明器具の位置や個数はどうするか」「コンセントの位置や戸数はどうするか」「エアコンや室外機の設置場所はどこにするか」など、電気配線に関わることを話し合います。
この時、「よく分からないからお任せします」と言う方も多いのですが、コンセントの位置関係などでトラブルになる可能性もあるため、事前の打ち合わせはしっかり行いましょう。 コンセントの位置決めについての記事もありますので、そちらも参考にしてみてください。
コンセントの位置で暮らしやすい新築を実現|位置決めのコツを知ろう自分で業者を探して依頼する場合
既に電気工事業者とツテがある場合はその会社に依頼しても構いませんが、基本的には相見積りでの比較検討をオススメします。 相見積りとは、複数の会社から見積りを出してもらうことです。1社からしか見積りを取らないと、比較する対象がないので相場が判明しません。
せっかく中間マージンをカットして依頼をするのですから、なるべく適正価格に近い内容で契約したいですよね。 そこでオススメなのが、電気工事業者の相見積りサービスです。 一括で電気工事会社から見積りを取ってくれるので、自分で業者を探す際はチェックしてみてください。
参考 電気工事会社アイミツ-日本最大級のBtoB一括見積もりサービス新築の電気工事では何が行われる?
新築の電気工事では、「配線工事」「空調工事」「照明器具工事」「通信関係工事」の4工程が主に行われます。
- 配線工事……室内に電気を引き込むために、配線を設置する工事
- 空調工事……エアコン等の空調機器を設置する工事
- 照明器具工事……室内の各部屋に照明器具を設置する工事
- 通信関係工事……テレビや電話、インターネットなどの回線を繋ぐ工事
これらの工事は、新築の施工と同じタイミングで行われます。住宅へ電気を引いた後に、各部屋に繋ぐための分電盤を設置したり電圧を調整したりします。 そしてコンセントや照明機器、空調機器などの配線が行われ、壁の中で配管をします。
ちなみに、この時に配線のやり直しなどが発覚すると壁を取り壊すことになるため、事前の擦り合わせは入念に行いましょう。
木造とRC造では工事内容が異なる
上記でお話ししたように、新築の電気工事では壁の中に配線を組み込む作業を行います。 この配線工事において、木造住宅とRC造(鉄筋コンクリート)住宅とでは工事の内容が異なります。
木造住宅の場合は、配線工事の後に内装工事を行うため、配線のミスが発覚しても比較的簡単に手直しをすることができます。 しかしRC造住宅の場合は、コンクリートの中に配管を埋設するため、後から配線を直すことが非常に難しいとされています。そのため、RC造住宅の場合はより慎重な打ち合わせが必要になります。
新築の電気工事に掛かる費用について
ハウスメーカーなどに電気工事の見積りを出してもらって最初に感じるのは、「想像よりも高額である」ということです。 一般的な相場も出回っていないため、「本当にこの会社を信用して大丈夫なのか」と不安になってしまう人が多いようです。
電気工事の相場を算出するのは難しい
Q.述床32坪の4LDK電気工事費用60万 それとは別に照明器具工事28万となってますが照明器具工事って28万もかかる工事なのでしょうか?プラスなぜかカーテン工事24万もあります。 A.電気工事業者です。カーテンのことはわかりませんが、照明器具工事は、妥当だと思います。
結論から言うと、新築電気工事の一般的な相場を提示するのは難しいと言えます。 電気工事の費用は「住宅の大きさ」「設備内容」「工事の種類」「工事の規模」「地域」「電気工事会社」など、様々な要因の元に算出されるためです。 新築の状況によって費用差が出てしまう工事、というのが現状です。
また、新築の「坪単価」という表記には注意しなくてはいけません。 新築の坪単価には、電気工事費を含む場合と含まない場合があるからです。そのため、契約時に坪単価に含まれると思っていると、後から電気工事費を追加で請求されることもあります。坪単価に電気工事費が入っているか否かは、事前に確認しておきましょう。
適正価格を見極めるには
相場を算出するのが難しいとはいえ、金額の高さに不安を覚えている方が多いのも事実なので、適正な金額の見極め方をご紹介します。 なるべく適正価格に近づけて契約するためには、「相見積り」と「詳細確認」が欠かせません。
相見積り
先ほども少し触れましたが、適正価格(相場)を調べるためには相見積りを行うのが最適です。 業者によって見積り内容や価格が変わるため、複数の見積書を見比べて相場を把握しておきましょう。なお、最低3社以上から見積りを取るのがオススメです。
今回は、相見積り代行サービスを行っている会社を2社ご紹介します。どちらのサイトも無料で利用できるため、ぜひ一度チェックしてみてください。
アイミツ
アイミツさんは、電気工事に以外にも数多くのジャンルから見積りを取れるサイトです。 申し込みフォームに概要を記載するだけで、すぐに複数の見積りを取り寄せてくれます。
また、全国各地の電気工事会社を一覧でチェックすることができるため、見積りを依頼する前から情報収集を行うことができます。
COWZY(コージー)
COWZY(コージー)さんは、全国の電気工事業者を紹介してくれるサービスを行っています。 電気工事業者を専門的に取り扱っていることもあり、紹介する会社は全て独自の審査基準をクリアした優良業者だそうです。
こちらも申し込みフォームに概要を記載するだけで、複数の見積りを取り寄せることができます。
見積りの詳細確認
見積りを比較する際に、金額だけを見比べるのはNGです。 金額だけを見て一番安いところに依頼するのではなく、その工事の正当性を確認しましょう。
例えば、工事に使用する材料の品名や型番、長さ、個数などが正確に記載されている見積書は信頼度が高いと言えます。 工事費用は安くても、大まかに「配線工事一式」とだけ記載してある場合は、依頼主の要望や意見が正確に伝わっているかを確認できません。都合の良いように工事内容を改変し、工事費用を安くしている可能性も考えられるため、詳細まできっちりと出してもらうのがオススメです。
新築の電気工事についてのまとめ
新築の電気工事は通常、ハウスメーカー等が手続きをしてくれますが、自身で依頼することもできます。 ご自身で依頼される場合は、ハウスメーカーに許可を取った上で、見積りサイトなどを駆使して見積りを依頼してみましょう。
電気工事は、住宅の状況や施工箇所によって費用が変動するため、事前に見積りを見比べて相場を把握することが大切だからです。 本記事を参考に、トラブルと後悔のない電気工事を完工させてください。