新築を建てる前に、地鎮祭で良い節目を迎えよう

地鎮祭

新しく建てた家でこれから何十年も住むことを考えると、気持ち良くスタートを切ってから工事に入りたいですよね。

地鎮祭は、新築を建てる際に行うものとして定着している儀式です。
ところが、新築を建てる際に、施工会社から地鎮祭を行うことを勧められたけど、「地鎮祭をやる意味がよく分からない」「儀式に必要なものを準備するのが面倒そう」と地鎮祭をするかしないか迷っている方は多いかと思います。

実際のところ、地鎮祭は、施主の負担が少なく手軽にできます。

この記事では、地鎮祭をする目的、地鎮祭を行う上で施主が準備しておくこと、費用相場、メリットについてご紹介します。

なぜ地鎮祭をするのか

まず、地鎮祭が広まった理由と行う目的についてお話します。
地鎮祭は大昔から始まり、今では新築を建てる際に行う大事な儀式です。

縁起の良いスタートを切れる

まず、地鎮祭には、2つの意味があります。

1つは、土地の神様から、土地を利用することの許しを頂き、工事が無事に終えるように祈るため。
もう1つは、建てた家でこれから住む人たちの繁栄を祈るためです。

誰もがお家を建てるときは、何事もなく工事がすすみ、完成した家で住む家族の健康や幸せになることを望みますよね。
地鎮祭は、その想いを改めて表現できる儀式だといえます。

地鎮祭が誕生し、広まったきっかけ

日本で最初の地鎮祭は、西暦690年頃に行われました。
その証明として、持統天皇が在位していた頃の日本書紀には「使者を遣して、新益京を鎮祭らしむ」と記載があります。
また、奈良の大仏を安置している東大寺などの古いお寺から、鎮物(しずめもの)が出土しており、地鎮祭は神事に留まらず、仏教の寺院でも同じような儀式が古くから行われていたと推測できます。

鎮物(しずめもの)とは
鎮物
鎮物とは、工事の安全を願う守り札のこと。
地鎮祭が終わったあと、基礎工事の際に建物の中央部分に鎮める大切なものです。
地鎮祭が世に広まったのは江戸時代後半
地鎮祭が一般の住民に広く普及されたのは、民家の建築技術が高まってきた江戸時代後半と言われています。
その時代から、庶民もお家へのこだわりを持ち始めるようになりました。人々が家への関心が高くなっていくにつれて、地鎮祭は普及していき、今では定着している儀式の1つです。

参照元:地鎮祭の歴史|西野神社

地鎮祭を行うメリット

工事の無事や家族の繁栄を祈る目的で行う地鎮祭ですが、他にもメリットがあります。

家を建てる実感が湧く

地鎮祭は、神主と参列者のほかに、ハウスメーカーの担当営業や現場監督も一緒に参列します。
儀式を行うことで、無事に新築工事を始められることを改めて感謝でき、「これから家を建てる」実感を強く持てます。

地鎮祭をしなくても工事の質は変わらない
地鎮祭をしないからと言って、工事はおろそかになることはありません。
無事に家を完成させて、建てた家で住む人が幸せになれるよう望むことに変わりはなく、施工会社として仕事をまっとうするだけです。

家族の思い出になる

地鎮祭は、家を建てるときにしか行わないため、なかなか経験できない儀式です。
あまり馴染みのない地鎮祭を家族みんなで参加することで、家族の新たな一面が見れたり家族の絆を深めることができます。
ご主人が「エイ、エイ、エイ」と声を出しながら盛砂を崩していく場面もあり、家族から見たら頼もしさを感じれるでしょう。

盛砂

地鎮祭で使用する盛砂

地鎮祭は手軽にできる

「地鎮祭の準備は、施主が用意しなきゃいけないんでしょ?」と思っている方。
ご安心ください。
地鎮祭は自分で用意するものが多いと思われがちですが、施主自身が用意するものは意外と少ないです。

地鎮祭にかかる費用と必要なものについて説明していきます。

施主が用意する物はたった1つ

地鎮祭はこの画像のようにセットするため、必要なものは多いですが、神社や施工会社がほぼ用意してくれます。

地鎮祭

地鎮祭に必要なものは以下のとおりです。

用意するもの 内容 用意する人
初穂料 神主に渡す礼金 施主
お供え物
(米、酒、塩、水、野菜、果物など)
儀式で使用 神社
玉串
(参列者と神主の分)
儀式で使用 神社
お供え物を置く台 儀式で使用 神社
榊や縄の用意、設置 儀式で使用 神社または施工会社
かま、くわ、すき、盛砂 儀式で使用 神社または工務店
テント 雨天の場合に必要 神社または工務店
雨の日でも決行する
地鎮祭は雨の日でも行われます。
「雨降って地固まる」ということわざがあるように、雨の中で地鎮祭を行うのは縁起がいいとされています。

昔は、施主がこれらすべてを用意していました。しかし今では、施主が用意するものは、神主に渡す礼金「初穂料」のみとなります。
いろいろ準備するものが多い地鎮祭ですが、施主の負担は意外と少なく手軽にできます。

また、地鎮祭自体の費用はいつ払うのか疑問に感じるかもしれませんが、地鎮祭を行う場合、費用は住宅ローンに組み込まれてることが多いので、当日に用意しておく必要はありません。

初穂料の相場

初穂料の相場は3万円~5万円です。
お近くの神社と比較できるように、初穂料が記載されている神社をまとめましたので、ぜひ参考になさってください。

神奈川県横浜市にある『星川杉山神社』
初穂料は3万5千円~
参考 建築のおまつり | 星川杉山神社建築のおまつり | 星川杉山神社
神奈川県足柄下郡箱根町にある『箱根神社』
初穂料は、3万円~ 参考 箱根神社(九頭龍神社)公式ホームページ箱根神社(九頭龍神社)公式ホームページ 長野県安曇野市にある『穂高神社』
初穂料は、3万円~
参考 出張祭典 穗髙神社信州・安曇野・穂高 穗髙神社
神主へ渡す礼金の様々な呼び方
神社のホームページには、初穂料のほかに、祈祷料、奉仕料と記載していることがありますが、意味は同じです。
ちなみに初穂の意味は、神様に捧げる農作物のことです。初穂の代わりに金銭を渡すため「初穂料」とよばれています。

地鎮祭を行う前に準備しておくこと2つ

地鎮祭で必要な物に関しては、自分で用意する手間が少ないので安心ですね。
しかし、施主が事前に準備しておかなければならないことが2つあります。

家族の日程調整

日取りは施工会社が基本的に決めてくれます。しかし、工事のスケジュールが限られているため、地鎮祭の日程は1~2週間のあいだで決めなくてはなりません。
施主が事前に予測できる日にちを家族へ周知しておけば、慌てることなく日取りを決めることができます。

吉凶日を気にする人は少ない
地鎮祭の日取りは、六曜の「大安」「友引」「先勝」で11時~13時の牛の刻に行うのがよいと言われていますが、実際は吉凶日を気にしないで都合のいい日を決める方が多いです。

初穂料を納める「のし袋」

初穂料を用意する機会はあまり無いため、のし袋の選び方が不安な方もいらっしゃると思います。
地鎮祭では、「蝶結びの水引」または「淡路結びの水引」を使用し、のし袋の上段には「御初穂料」と記載しましょう。

のし袋

結びきりの水引は選ばない
「結びきりの水引」は、結婚やお見舞いなど1度しか起こってほしくないときに使用するものなので、避けた方が無難です。
参考 地鎮祭とは?必要性と費用やマナー、準備するもの総まとめ|マンション暮らしガイド|長谷工の住まいマンション暮らしガイド

地鎮祭はもっと手軽にできる

意外と手軽にできる地鎮祭でも、仕事が忙しくて日取りを決める時間がなかったり家族の予定がなかなか合わなかったりすると、地鎮祭をしたくても諦めてしまう方はいらっしゃるかと思います。
そんな方でも簡単にできる地鎮祭があります。

15分で出来るセルフ地鎮祭

神社に頼まないで、自分たちだけで行う「セルフ地鎮祭」というものがあります。

通常の地鎮祭と比べて、お供え物や玉串などを用意する必要はありません。
準備するものは3つのみで、スーパーやコンビニで簡単に手に入ります。

必要な物 準備すること
一度洗い、乾かしたものを半合ほど
清酒1カップ
粗塩1カップ

セルフ地鎮祭の流れは以下の通りです。

セルフ地鎮祭の流れ

セルフ地鎮祭

『セルフ地鎮祭』で塩をまいている様子

費用もそんなにかからず、15分程度で終えることができます。

参考 簡易的にできる!地鎮祭のやり方まとめ | フリーダムな暮らし 簡易的にできる!地鎮祭のやり方まとめ

まとめ

地鎮祭は意外と手軽にできることが分かり、前向きに考えられるきっかけになったかと思います。
とはいえ、地鎮祭をするかしないかで悩む方はいらっしゃるでしょう。

まずは、ご家族や親戚と話し合いをして、地鎮祭を行うか決めてみてください。
ご家族の予定がなかなか決められないのであれば、セルフ地鎮祭を視野にいれることをおすすめします。

すると決まれば「工事中やお家完成後に不幸が起こるのを避けたいから、念のために地鎮祭を行おう」と考えるのではなく、「家族の大きな節目として良いスタートを切るきっかけになる」と前向きに地鎮祭に臨み、素敵な思い出づくりをしていただきたいです。

人生で何度も経験できない地鎮祭。ぜひご家族全員で体験してみてくださいね。